クロアチアの風  ~茶猫の旅カフェ~

アドリア海の国クロアチアと旧ユーゴの風景をお届けします。旅行情報、写真をお楽しみ下さい。番外編では世界の猫も登場!

スプリットのディオクレティアヌス宮殿

2006-10-31 22:05:52 | スプリット
  
  クロアチアの港町スプリットは長い歴史をもつ町。
  古代ローマ皇帝だった
  ディオクレティアヌス帝の建てた宮殿が残っている。
  ここはその宮殿の中庭だよ。

  この秋、茶猫が訪れたときには、
  宮殿の中庭で
  ダルマチア地方のフォルクロアを
  歌っているグループがいて
  1700年前に作られた石の中庭に
  コーラスがいい具合に響いていたよ。
  
  写真右正面の列柱は、皇帝のプライベートルームへ続く
  玄関だったところ。
  左の奧には彼のお墓として作られた8角形の霊廟があり、
  今はキリスト教の大聖堂になっている。
  生きているときから自分のお墓を作らせていた。
  皇帝はかなり用意周到な人だったんだね。

  大聖堂の塔に登ると、
  キラめくアドリア海に浮かぶ島々まで見渡せる。
  眺望抜群のおすすめスポットだよ。

  ディオクレティアヌス帝は
  クロアチア出身のローマ皇帝だった。
  スプリット近くのサロナというローマ人の町で生まれている。
  今もサロナには、
  町の遺跡や水道橋が残っているよ。

  現役中はエジプト遠征にも出かけたそうだ。
  左のアーチの下には
  皇帝がエジプトから持ち帰ったスフィンクスが
  飾られているよ。
  
  ディオクレティアヌスは
  初めて自分から引退した皇帝としても知られている。
  そのころのローマ皇帝は、死ぬかだれかに殺されるまで
  権力の座から離れることはなかったからね。
 
  隠居後は、このスプリットでキャベツを育て
  海を見て暮らしたと言われているんだ。
  皇帝が大好きだったアドリア海を見られるように
  宮殿のバルコニーは海に沿って
  長く、大きくとってあった。
  今もそのバルコニーのアーチが
  朽ちたように残っているよ。
  

滝の音を聞きながらお昼寝

2006-10-30 22:52:42 | プリトヴィツェ
  

  晩秋のプリトヴィツェ国立公園、
  大滝近くのベンチで
  のんびりお昼寝している旅人を見つけた。

  翡翠色に連なる最後の湖が、
  滝になってコラナ川に姿を変える手前、
  滝の上にこのベンチはある。

  お昼寝へいざなうのは小川のせせらぎではなく、滝の轟音。
  枕の下に滝の流れ。
  
  

秋のプリトヴィツェ国立公園

2006-10-30 20:51:59 | プリトヴィツェ
  
  四季折々に美しさを見せてくれる
  プリトヴィツェ国立公園は
  大小16もの湖が連なる滝と水辺の風景で知られ
  夏には多くのツーリストが訪れるところだ。
  
  1週間前に訪れたとき、
  山全体は薄い黄色の霞がかかったようだった。
  針葉樹と広葉樹が混じった森は
  薄黄色や茜色、赤茶の秋の色彩にあふれ、
  水量の減った湖水とともに
  森は冬に向けて徐々に命を休止していこうとしていた。

  水辺の散策を続けると
  ロアーレイクのむき出しの石灰岩の崖にまっ赤な蔦が絡まり
  エメラルド色の水辺との鮮やかなコントラストをみせていた。
  静謐な森に、饒舌な秋が同居していた。
  
  

クロアチアの大トロ、中トロ

2006-10-29 15:23:59 | クロアチアこぼれ話
 
 スプリットの魚市場をぶらついていたら
 マグロが売られていたよ。
 お刺身にしたら美味しそうな
 中トロ、大トロもあった。

 値段は1kgあたり60クーナ。
 日本円にしたら1kg1200円、
 つまり、100グラム120円ってことだよね。
 わー、これって安くない?!!

 しかも赤身も中トロも大トロも値段は全部同じ!
 肉にはうるさいクロアチア人も
 マグロの部位にはこだわらないのかな?
 マグロを生で食べる習慣はこちらにはないから
 赤身もトロもたいして関係ないのかもしれないね。

 まえにシチリアの港町にいったとき
 お腹のでっぱった魚屋のおやじさんが
 「マグロの部位による味の違いが分かるのは
  日本人とシチリア人くらいさ!」
 なんて、デカ腹をたたいていたけどね。

 地中海産のマグロは、最近よくスーパーでみかける。
 地中海ではマグロが回遊しているっていうけど
 養殖マグロも多いそうだ。
 日本に入る地中海マグロには
 スペインからのものが多いって聞くけど
 浦安のスーパーで
 「クロアチア産」という表示のマグロも見かけたよ。
 築地や勝浦にも
 クロアチア産のマグロがかなり入っているそうだから
 日本とクロアチアをつなぐ意外な接点に
 マグロ漁業があったんだね。
 
 こんどクロアチアに行くときは、
 お醤油とワサビをもってこ~っと。
 茶猫極楽中トロ三昧できるかな~。

海を見ていた猫

2006-10-28 20:07:09 | 世界の猫友だち
  
  茶猫はおとといクロアチアから帰ったばかり。
  今年4回目のクロアチアへの訪問だよ。

  そんで、新しい友だちの紹介。
 
  ドブロヴニクの
  ホテル・エクセルシオールに続く坂道で
  曇り空の海を見ていた猫がいたんだ。
  茶猫の兄ちゃんとおなじトラ猫さ。
  兄ちゃんより少しばかり若い猫だったけどね。
 
  その猫と一緒に
  しばし茶猫も海を見ていたんだ。
  沖には巨大なクルーズ船が残した
  水の輪が揺れていたよ。

  トラ、また今度行くときも
  そこにいてよね。
  きっと約束だよ。
  

スプリットの魚市場

2006-10-28 20:04:08 | スプリット
 
  スプリットはアドリア海に面した港町だけあって
  魚市場もすごく賑やかだ。
  のぞいてみるなら午前中の早い時間がベストだよ。
  
  イワシ、サバ、アジ、黒鯛、メバル、スズキ、キンメ……
  東京あたりではちょっと見かけないような
  ブルーや黄色のラインの入った熱帯魚のような魚、
  タコ、イカ、シャコ、エビ、手長エビ、小エビに
  巻き貝、ミル貝、ムール貝、牡蠣、蛤……
  シーフードに目がない茶猫の
  おめめはぐるぐるになっちゃうよ。

  この魚市場は
  港町スプリットの旧市街地の一角、
  温泉療養センターの前で毎朝開かれている。
  温泉の硫黄の匂いが
  魚市場の生臭さを消してくれるから
  ここに市を開くようにしてるって
  地元の人が言ってたよ。

  逆に魚の匂いで
  硫黄の匂いが消されてるような気がしないでもないけどね。
  市場を離れると、
  海岸通りに
  ほんのり温泉の硫黄の匂いが漂ってくるよ。

  
 
  


  

クロアチアの青空市にでかけよう

2006-10-15 14:16:48 | スプリット
   
   特大ピーマン、ねじれたキューリ、
   まっ赤に熟れたトマト、
   ダルマチア名物の生ハムに
   骨付きあばら肉の薫製、
   干しイチジク、ナッツの蜂蜜漬け
   羊や山羊の手作りチーズ
   手製の籠にラベンダーの匂い袋……
   
   朝早くから、
   青空市場は土地の人でごった返している。
   おじさんやおばさんのかけ声はアメ横には負けるけど、
   クロアチアの市場は
   生活の匂いでいっぱいだよ。

   アドリア海の町スプリットの青空市は
   古代ローマ遺跡のすぐ隣にオープンしているよ。
  
   1700年前のローマ皇帝の宮殿の外壁が
   露天市のインテリアだよ。
   

 
   
   

クロアチアはダルメシアンの故郷

2006-10-10 19:14:33 | クロアチアこぼれ話
 
 「101匹ワンちゃん」の白黒のブチ犬
 ダルメシアンの故郷は、
 クロアチアだって知ってた?

 クロアチアの南部は、ダルマチア地方っていうんだけど、
 ここによくいた犬が、
 ダルメシアンと英語で呼ばれるようになったんだって。

 ダルメシアンって、すごく頭がいいから、
 古くから狩猟や羊の放牧に使われてきたんだけど、
 クロアチアでは、オスマントルコとの国境を守る軍用犬としても
 長いこと活躍していたそうだ。
 混雑した町中では、人混みを行く馬車の前を歩いて
 馬車のために道を開けさせる役割もしていたんだって。
 昔から、クロアチアの人々のパートナーだったんだね。

 アメリカでは、その昔、消防車を馬が引いていた時代に
 馬を人混みで先導したのがダルメシアンだったから
 今でもダルメシアンは
 消防署で働く人々に特に親しまれているって聞いてるよ。

 今では世界中に広まったから
 クロアチアで特に多く見かけるわけではないけどね。
 
 茶猫も友だちになりたいけど
 ちょっと近づくのはこわいな~。
 ダルメシアンくん、
 猫ちんにも優しくしてくれる助かるんだけどな。