港町ロヴィニの旧市街

　　　　
　　　　ロヴィニは旧市街を歩くのが楽しいよ。
　　　　中世の町に迷い込んだようなんだ。

　　　　地中海世界では、人々の暮らしは屋外にある。
　　　　路地裏をあてもなく歩くと
　　　　女性たちが小さな広場に集まって
　　　　刺繍をしながらおしゃべりをしていたり、
　　　　子どもたちの誕生会がおうちの前で開かれていたり。

　　　　夜になるとみんな外へでて
　　　　なじみのカフェのテラスでワインを傾けている。
　　　　海からの風が心地いいよ。
　　　　お昼寝に飽きた猫たちが
　　　　港に集まる時間だね。
　　
　　

港町ロヴィニ（２）

　　
　　ロヴィニがステキな町だってことはもう話したよね。
　　海から見るロヴィニもなかなかいいよ。
　　トスカーナの町が海をバックに出現したかんじ。
　　船に乗って港を横切ることもできるんだ。
　　リゾートホテル・エリアに行く近道さ。
　　茶猫もこの船、よく利用させてもらったよ。

港町ロヴィニ

　
　　ロヴィニはアドリア海に突き出したイストラ半島の町。
　　聖女エウフェミアの石棺が流れ着いたという
　　ちょっと神秘的な伝説が残っている町でもあるんだ。
　　丘の上の聖女を祀る教会まで続く迷路のような坂道が
　　なかなか渋いよ。

　　真昼の旧市街は静まりかえり
　　色褪せた石壁や塀の上に
　　猫が寝そべって
　　ふわーっとあくびしていたよ。

　　石畳の路地を登りながら
　　教会の建つ見晴らしのいい展望台へでると、
　　陽光を浴びてキラキラ輝くみずもを
　　小舟が海に白線のカーブを描きながら
　　沖の島を目ざしていたよ。

　　港のある入り江には
　　茶猫の大好きなシーフードを出す店がずらり。
　　西日を浴びて茜色に変わる古い町並みを見ながら
　　テラスでとる夕食は格別だよ。