モロッコのモスク、猫と僧侶

　
　色鮮やかな幾何学模様が美しいフェズのモスクの片隅で
　ビミョーな距離をとっている猫と僧侶に出会った。

　暖かな日だまりでくつろいでいるトラ猫が
　逃げてしまわないぎりぎりの距離を
　保っているところなんかは、さすがというか。

　モスクの外は喧噪あふれる迷路のようなバザール。
　ちょうどいい休憩所を見つけたんだね。

バンコクの裏通りの猫

　
　バンコクのなんでもやさんの前で出会った二匹。
　うち一匹は茶猫ガラ。
　勝手知ったる裏通りを、店から店へ。
　歩く姿も堂に入っている。

ドブロヴニクの美しき白猫

　
　ドブロヴニクの海洋博物館の近くの猫場にいた
　美人さんです。

　スラブ女性のように見かけはツンとして
　「そんじょそこらの男じゃ、あたしを落とせないわよ」
　なんて言っているようだった。
　そのわりにはポーズをしっかりとってくれたけどね。

　この後、するりと隠れ場に消えてしまった。
　淡い夢から醒めた後のように
　白猫の消えた後に、古い石壁だけが残っていた。
　
　
　
　

　

スコピエのケバブを狙うノラ猫

　
　マケドニアの首都スコピエの
　アルバニア人が住むイスラム地区。　
　ほとんど肉がついていないケバブ屋の前で
　いつものおこぼれにあずかろうと
　じっと待っている猫がいた。

猫がうじゃうじゃイドラ島

　　
　　迷路のような町並みが残るイドラ島は
　　アテネからの一日エーゲ海クルーズでも
　　訪れることができる小さな島だけど
　　知る人ぞ知る脅威の猫場。

　　船から降りると
　　うじゃうじゃ、猫のお出迎え。
　　猫好きの天国、猫嫌いの地獄。

　　車がない島だから、
　　人の足のほかには、ロバや馬が
　　昔ながらの島の交通手段。

　　島で聞こえてくるのは心地のいい音たち。
　　ぽんぽん船、通りのざわめき、
　　桟橋の波の音、教会の鐘……。
　　そして海からの風。

　　猫たちは船着き場で
　　網にかかった小魚を放ってくれる漁師さんを待つ。

　　そんなゆったりした暮らしの流れ方が
　　猫たちにも心地よいんだろうな。

猫の宝庫はギリシャにあり

　皆さまあけましておめでとうございます。
　今年も茶猫の旅カフェにたくさんご来店いたきますように！
　茶猫もこんな時代に負けず、
　ますますパワーアップしていきたいです。
　
　ところでおなじみ茶猫の旅カフェ新春恒例番外編は、
　世界の街角より、猫のいる風景をお届けいたします。

　まずは世界的な猫の宝庫ギリシャから。
　これはデルフィ遺跡のカフェを闊歩していた猫たち。
　ここはトラ猫の密集地帯だったけど
　この２匹は歩調がぴったりで
　気心の知れた兄弟のようだった。

　ちなみにデルフィは、紀元前1200年ころから
　神が祭られていた聖地で
　古代ギリシャ全盛時代にはアポロンの神託で栄え、
　今も神殿跡が残るバリバリの観光地。

　そんな遺跡の一角で、
　時代を超えてたくましく生き抜く猫ファミリーに
　なごみだけでなく、力をもらいました。