クロアチアの風  ~茶猫の旅カフェ~

アドリア海の国クロアチアと旧ユーゴの風景をお届けします。旅行情報、写真をお楽しみ下さい。番外編では世界の猫も登場!

オパティアの海沿いの遊歩道

2016-06-13 18:22:53 | オパティア

クロアチアの北部海岸の街・オパティアは、オーストリア・ハンガリー帝国の時代からのリゾート地。オーストリア皇帝フランツ・ヨーゼフ、ルクセンブルク公国のアドルフ大公、ドイツ皇帝ヴィルヘルム2世、作曲家のグスタフ・マーラー、ピエトロ・マスカニーニ、舞踏家イサドラ・ダンカン、アイルランドの小説家ジェームス・ジョイスなど、数々の著名人が訪れ、この地に滞在した。
当時の貴族のヴィラや別荘は、現在ホテルやレストランンに改装されている。 



イストラ半島の東の付け根、クヴァルネル湾の奥に位置するこのエリアは、ベネチア船の航路でなかったため、ベネチアの占領の対象から外れていた。ダルマチア地方の多くの街がベネチアに占領されていたのに対し、このエリアは、どちらかとえいば、ハンガリーやオーストリアと関わりの多い歴史を歩んできた。そのため、オーストリア風の威風堂々とした建物が多く、ベネチアの影響の濃いダルマチア海岸とはひとあじ違う街並みが残されている。




車の行き交うメインストリートのちょっと海よりに、海辺に沿った遊歩道が整備されている。
オパティアでの散歩には、このプロムナードをおすすめしたい。小さな入江がいくつも現れ、沖の島影を見ながら、ひとやすみできるこんなベンチもある。

遊歩道沿いには、椰子や松、ブーゲンビリアなどが植えられている。貴族のヴィラを改装した瀟洒なホテルが点在し、優雅なティータイムも楽しめそう。夏には夜遅くまでオープンするカフェバーも現れる。波音を聞きながら月夜のお散歩、なんてのもいいかもね。
遊歩道は、東のヴォロスコから西のロヴランまで12キロも続いているそうです。

 


ジェームス・ジョイスお気に入りのカフェ

2010-06-13 21:18:42 | オパティア
 
 ダブリン出身の小説家ジェームス・ジョイスは
 イストラ半島の街プーラで英語教師をしてたこともある
 クロアチアと縁のある作家。
 オパティアからそう遠くないイタリアのトリエステにも長く滞在していた。
 
 この老舗ホテル、インペリアルのカフェは
 彼がオパティアに来るとよく立ち寄った場所とされている。

 今は向かいにビルが建っているから
 それほど眺めのいい場所とはいえないけど
 ことによるとジョイスの通っていた時代にはまだビルもなく
 海を眺められるとっておきの空間だったのかもしれない。

 夕方通りかかったときに
 たくさんの人で賑わっていたカフェも
 早朝訪れたときに人影はなく
 忙しくなる一日の始まりの前に
 寝ぼけまなこで浅い呼吸をしているように見えた。

なぜかオパティアにある「フランツ・ヨーゼフの小径」

2010-06-13 18:09:52 | オパティア
  
 オパティアの海沿いのプロムナードのひとつに
「フランツ・ヨーゼフの小径」がある。
 オパティアにしばしば静養にきたという
 オーストリア皇帝の名前をとった遊歩道だ。

 海沿いに瀟洒なヴィラが建ち並び、小さな入り江にそって
 石畳の散策道が続く。
 街はもちろん、イストラ半島や沖に浮かぶ島まで見渡せ
 ところどころに海を眺められるベンチが置かれている。
 なかなかロマンチックな雰囲気のプロムナードだから
 オパティアに来たらぜひ歩いてみてね。

 早朝や夕暮れ時ももちろんいいけど
 もし訪問日が満月の夜にあたったら、
 海面を照らす月明かりの下、
 潮騒の音を聞きながらの夜の散歩なんかどう?
 オパティアの夜景も楽しめるし、神秘的な海のオーラを肌で感じられるかも。

 先日茶猫が訪れたときには
 この遊歩道のすぐ脇のビーチに
 ロウソクがテーブルにてんてんと置かれたカフェバーがオープンしていた。
 「Oh、ロマンチック♡」
 せっかくなんで
 月に照らされた夜のビーチバーでしばしカクテルを楽しんじゃいました。
 連れもいないのに堂々と。(笑)

 ホテルに帰る時間や道の暗さを気にしなくていいのも
 治安のいいクロアチアの海岸だからできることかも。
 
 ところでフランツ・ヨーゼフといえば、オーストリア・ハンガリー二重帝国を成し遂げ
 絶世の美女エリザベートのご主人でもあったおかた。
 生真面目で実直な統治者であり、名の知れた皇帝であるにもかかわらず
 いまひとつ人気がなく、
 「フランツ・ヨーゼフ通り」とか「フランツ・ヨーゼフ広場」とかは
 ハンガリーでもオーストリアでも、
 あまり耳にしないように思うけどどうなんだろう?
 
 その皇帝の名前がばっちりついた小径が
 このクロアチアになぜか残されているってのも意外や意外。
 

オパティアのヴィラの公園

2010-06-13 15:14:23 | オパティア
 
 プッチーニ、マスカーニ、マーラー、
  イサドラ・ダンカン、ジェームス・ジョイス‥‥
 さまざまな著名人が滞在したオパティアには
 かつてオーストリア貴族が建てた別荘や邸宅が今も残る。

 貴族の庭園の跡地なのだろうか
 ところどころにこんな綺麗な公園もあって、
 散策の足を休めることができるのも嬉しい。


 

古くからのリゾートタウン、オパティア

2010-06-13 15:10:45 | オパティア
 クロアチアの北部海岸にあたるクヴァルネール地方に
 オーストリア・ハンガリー時代からのリゾート地オパティアがある。

 140年ほど前、ウィーンとトリエステを結ぶ鉄道が開通し
 オーストリアから貴族や文化人たちがアドリア海にやってくるようになった。
 ここオパティアには、
 19世紀から20世紀初頭にかけてたてられたオーストリア貴族のヴィラがたくさん点在し、
 今は改装されホテルとして使われている。

 これは海沿いの遊歩道からみたオパティアの朝景です。

 建物の雰囲気はオーストリア風。
 同じ海岸部なのに、
 イタリアっぽい南部のダルマチア海岸とは
 ずいぶん雰囲気が違うのも面白い。