健康塾通信

皆様がより健康であるための情報やご家庭でお手軽にできる健康法をお伝えいたします。

ツボ(経穴)は何処に?

2022年12月07日 07時11分10秒 | Weblog

おはようございます。
師走に入り、一層冷えて参りましたがお元気にお過ごしでしょうか?

ここ2.3日が特に真冬の気温でしたし、空気も乾燥していましたね。

私は先週インフルエンザの予防接種を致しましたが、今回は肘から四横指くらい上でした。

3日ほど赤く腫れあがり、熱感もあり冷湿布をしていましたが、4日目のきょうになり

若干の痛みはありますが気にならなくなりました。

年明けには5回目の新型コロナワクチン接種の予約も終わり、接種後の副反応も

考慮しながら休息日をもうけています。

さて、前回ツボの歴史をお伝えいたしましたが経穴(ツボ)は主にどんなところにあるか?

解剖学的にはその多くが、関節部・筋溝・動静脈幹の分岐点・神経幹の通路など

例えば腕を曲げ伸ばしする肘関節には前面に4つ、後面に3つのツボが横並びしています。

そして、軽く腕を曲げた時、肘から下の筋肉の盛り上がったところや筋肉や腱の谷間などにもツボが点在しています。

これらのツボが、病などの原因で病態変化を起こして、痛みやコリとなって皮膚に現れます。

臨床経穴図・医道の日本社より引用

またツボを取る時、手首など身体の解りやすい部位から指の幅で取穴する方法が簡単で、主に用いられています。

私が、先ほどインフルエンザ接種をした場所を肘から四横指と書き留めましたが

ちなみに手の母指を除く4指の巾を3寸

手の第2指(人差し指)から第4指(小指)までの横巾を2寸

親指の横巾を1寸としてこれを同身寸と言われています。

 

そして、このツボとツボを結んだ通路を経絡と呼んでいます。

古代中国では、気血の通路(脈管)として定められていて、

通常12本の正経(経脈)と2本の奇経(任脉・督脉)をさして14経絡と言われています。

専門的になりますが、ここで正経と奇経の名前を列挙致します。


正経

①手の太陰肺経  たいいんはいけい
    ⇩
②手の陽明大腸経 ようめいだいちょうけい
    ⇩
③足の陽明胃経  ようめいいけい
    ⇩
④足の太陰脾経  たいいんひけい
    ⇩
⑤手の少陰心経  しょういんしんけい
    ⇩
⑥手の太陽小腸経 たいようしょうちょうけい
    ⇩
⑦足の太陽膀胱経 たいようぼうこうけい
    ⇩
⑧足の少陰腎経  しょういんじんけい
    ⇩
⑨手の厥陰心包経 けついんしんぽうけい
    ⇩
⑩手の少陽三焦経 しょうようさんしょうけい
    ⇩
⑪足の少陽胆経  しょうようたんけい
    ⇩
⑫足の厥陰肝経  けついんかんけい


奇経

任脈 にんみゃく  督脈 とくみゃく

以上、今回は経絡の簡単なご紹介でしたが、また個々の経絡などの説明も出来たらと思います。

それではこの辺で。

今日も良い一日をお過ごしください。


経穴(ツボ)の歴史

2022年11月23日 09時37分56秒 | Weblog

 

円覚寺

きょうは「勤労感謝の日」、勤労をたっとび生産を祝い、国民互いに感謝しあう日ということです。

全てに歴史があるように、今回のテーマの経穴も太古の生活の中から生まれたものです。

現在、鍼灸(はりきゅう)は世間に浸透していますが、中国の黄河流域で発祥されたと言われています。

黄河文明は紀元前2000~3000年前に当たりますが、当時の医療は信仰や迷信

によって起こった「手当て」と推測されています。

浄智寺

それは石器時代の石針であったり、その後の鉄器時代の鉄針の出土に由来されます。

筋肉の緊張部に骨針や鉄針で刺激をすることで症状の改善を計ったことなどから

体表に刺激を加える経穴の初歩へと発展して、更に経穴と経穴の間に一定の法則が発見されて

それが経絡(けいらく)への概念へ進んでいったとされています。

 

1984年WHOで決定した経穴は361穴ですが、ここに至るまで経穴の国際標準化の声が高まり

日本国内では1965年、第1回国際針灸学会が開催、1982年、マニラWHO支局の管轄下9か国代表による

針用語基準化の第1回諮問会議が開催されました。

経穴は疾病治療の手段として、自然発生的に発見されそれは経絡的に整理統合されて

針灸の治療体系が築かれてきました。【図説 東洋医学 経穴編・学習研究社発行】参照・一部改編

*経絡の説明は次回とさせていただきます。

円覚寺

ところで、繰り返し波が来ている新型コロナですが、この時期インフルエンザとの違いなど

気になります。

症状は共に、(咳・のどの痛み・鼻水・発熱・頭痛・だるさ・筋肉痛など)

見分けることは潜伏期間などの違いもあるようで難しいですが、自己判断に頼らず

医療機関などの受診や相談、検査など早めに対応したいと思います。

 

ちまたでは全国旅行支援なども手伝って、観光地は秋を満喫する旅で賑わっているようですが

感染対策をしながら、近場でもまだ紅葉も楽しみたいものです。

円覚寺   

では、次回に続きます。


睡眠 12 箇条 厚生労働省より

2022年10月31日 06時34分28秒 | Weblog

 

おはようございます。

今朝はさわやかに目覚めることが出来ましたでしょうか?

それでは、昨日お伝えしまし12箇条をお伝えいたします。

是非、参考にして頂けたらと思います。

健康づくりのための睡眠指針 2014 ~~

1.良い睡眠で、からだもこころも健康に。

2.適度な運動、しっかり朝食、ねむりとめざめのメリハリを。

3.良い睡眠は、生活習慣病予防につながります。

4.睡眠による休養感は、こころの健康に重要です。

5.年齢や季節に応じて、ひるまの眠気で困らない程度の睡眠を。

6.良い睡眠のためには、環境づくりも重要です。

7.若年世代は夜更かし避けて、体内時計のリズムを保つ。

8.勤労世代の疲労回復・能率アップに、毎日十分な睡眠を。

9.熟年世代は朝晩メリハリ、ひるまに適度な運動で良い睡眠。

10.眠くなってから寝床に入り、起きる時刻は遅らせない。

11.いつもと違う睡眠には、要注意。

12.眠れない、その苦しみをかかえずに、専門家に相談を。

では、今日も良い一日を💛


メンタルヘルス

2022年10月30日 07時06分38秒 | Weblog

10月も終わりに近づき、紅葉の便りや秋バラも彩を添えて見頃を迎えています。

行楽シーズンを楽しんでいらっしゃいますか?

気候変動と共に寒暖差が大きくなっている昨今、秋晴れの日には季節を感じながら癒される時間を楽しみたいと思います。

さて先日、NPO法人 日本健康運動指導士会主催の講座を受講してきました。

今回の講座は、ストレスチェックとメンタルケアの講義。実習はメンタルケア・ストレス軽減のための運動指導法でした。

 

2011年7月、厚労省はこれまでの四大疾病である「がん」「脳卒中」「急性心筋梗塞」

「糖尿病」にあらたに「精神疾患」を加えて五大疾病としましたがご存知でしたか?

 

そこで、今回はコロナ禍によって悪化している『メンタルヘルス』について学んだことも含めてお伝えいたします。

メンタルヘルスという言葉は心の健康のことで、現代社会で世代を問わず身体の健康と共に大切な要素になっています。

 

世界精神保健連盟が、1992年より、メンタルヘルス問題に関する世間の意識を高め、

偏見をなくし、正しい知識を普及することを目的として、10月10日を「世界メンタルヘルスデー」と定め

その後、世界保健機関(WHO)も協賛して、正式な国際デー(国際記念日)とされています。

 

また、世界保健機関(WHO) は、メンタルヘルスを

「すべての個人が自らの可能性を認識し、生命の通常のストレスに対処し、

生産的かつ効果的に働き、コミュニティに貢献することができる健全な状態」と定義しています。<日本看護協会訳 2020 年>

 

特にコロナ禍で、パンデミックを生きる15~24歳世代をパンデミアルと言われて世界中でも80パーセントはメンタルヘルスが悪化しています。

<グローバルリスク報告書2021> 

労働者においても、2021年のうつ病学会では気分障害の診断が約20年前から2.5倍くらいに増加し、100万人程度と報告されています。

更に2030年に健康生活を害する疾病・外傷の第一位と予測されました。

 

そして、仕事や会社を心地よく満足しているだけでなく、活動水準が高く、熱意、活力、没頭を持って自ら主体的に組織や仕事に取り組めている状態を、

ワークエンゲージメントといい、働きたいという仕事への態度が肯定的であることが求められています。

平成21年10月厚生労働省はメンタルヘルス・ポータルサイト「心の耳」を設置して、

事業者・産業保健スタッフ、労働者やその家族等に対しての情報を提供しているということです。

現在社会においては、昼夜にわたる労働の増加、生活スタイルも夜型が増え、

雇用形態の多様化による不規則な業務やテレワークによる身体不活発も発生して、

多くの人がこのような変化に適応できてないのが現状と言われます。

 

産業の変化はライフスタイルの変化を生み、特に睡眠時間の減少にも繋がっています。

 

経済協力開発機構(OECD)の21年版調査では日本人の平均睡眠は7時間22分で加盟国では最下位、

厚労省の20年に公表したものでは20歳以上で6時間未満の睡眠だった人が39%というデータがあります。

 

また、睡眠不足がもたらす経済損失額は15兆円(日本経済新聞より)とされています。

 

睡眠のことは以前にも健康塾通信でお伝えしましたが時間だけでなく質が大切です。

今回は様々な情報の一部などをご紹介しましたが

最後に良い眠りについて今回の講習会資料から

『良い眠りには思考の整理や記憶の定着を助け、細胞の修復を促す作用がある』

私が再認識した一文でした。

 

次回は厚労省、健康づくりのための睡眠指針2014年、「睡眠12か条」をお伝えします。

 

それでは、秋の夜長質の良い睡眠をとって、ストレス解消や免疫力アップにしたいと思います。


健康塾は今年25周年を迎えました

2022年10月15日 06時45分32秒 | Weblog

10月15日は「世界手洗いの日」、国際衛生年の2008年に

ユニセフなど水と衛生の問題に取り組む国際機関や大学、企業など13の組織から成る

「せっけんを使った手洗いのための官民のパートナーシップ」により制定されました。

日本ユニセフ協会は日本の子どもたちに正しい手洗いの大切さを楽しく伝え、

世界の子どもたちが直面する保健や衛生の問題を知っていただくために

2009年「手をあらおう。手をつなごう。」の合言葉でプロジェクトを発足したということです。

 

現在の情報社会の中では、把握していないことが沢山あります。

そして、頭の中にある記憶もしまい込んだままになるとやがては忘れ去ります。

でも大切な記録や資料として引き出しにしまっていたものも、時には探し出すことで驚きや思い出がよみがえることがあります。

最も昨今、紙資料を極力残さない傾向になっていますが、

個人的には記録を紙として手に取り頁をめくることで過去の財宝を手にした気分にもなります。

さて、私事ですが13日に69歳になりました。特に60の声を聴いたころから年を重ねることが加速されているように感じます。

過去を振り返りながら、今朝は以前整理をしてしまっていた資料の入った引き出しを開けてみました。

そして、懐かしい資料を見て、健康塾が今年で25周年であることを思い出しました。

そろそろ節目かと思いながらも時が流れ、リモート健康塾になってから2年過ぎました。

ふと、「縁」ということを深く感じ25年の歳月に出会ったすべての皆様に

育てていただいたことを心より感謝しています。

また、近頃は日々の出会いがある中で全ては意味があり偶然とは思えないこと、

正に不思議で、妙だな?と感じることが沢山あります。

その度にその出会いのご縁と共に自分の歴史を振り返る機会が出来ています。

 

「縁」という字は糸偏の「糸」を使った漢字で出来ていますが

これまでブログの頁で書いている「経絡」についてもう一度振り返りたいと思います。

簡単に言うと「経」は縦の流れ「絡」は横の流れでツボの道筋の事を言います。

古代中国医学では、人体を一つの有機体とみて

体表・体内・各臓器・各組織の間に密接な連絡を取って

円滑な生命活動を営む機構を想定して、それを経絡(けいらく)と言っています。

経絡は内臓をまとい、外部は体表にくまなく分布して

生命活動に必要なエネルギーである気血を全身に巡らせて

生体の恒常性を保っています。(図説東洋医学 経穴偏より)

 

ツボは全身に361個ある( WHOで1989年361穴とした)と言われていますが、

このツボの一つ一つの繋がりのように

これからも、更にを深めながら末永く継続し、

進化していくよう努力したいと思います。

 

どうぞこれからも宜しくお願い致します。

2003年健康塾の皆様と参加してフィットネスダンスショーを頂きました。

 

 

 


五季とは

2022年09月21日 07時07分54秒 | Weblog

おはようございます。

この度の台風14号ナンマドルは、きのう午前には日本列島を抜けていきましたが、

被害が大きかった地域の皆様に心よりお見舞い申し上げます。

また、知人のいる台湾東部でマグニチュード7.2の地震が発生したことも、とても気掛かりです。

日本も台湾も台風や地震の発生も多いですが、気候変動が多くなるにつれて

自然の脅威にさらされることが増えていると思います。

 

台風の前に見かけた田園風景では一面の稲穂が重そうな頭を垂れて

みどり色と黄金色の田んぼが収穫の時期を迎えていました。

その後はまだ見に行けていませんが被害がありませんようにと祈るばかりです。

 

ところで、前回は四季の区分についてお伝え致しましたが今回は五季についてお伝えします。

中国の五行説は、木・火・土・金・水に季節をあてはめ、

木(春)火(夏)土(?)金(秋)水(冬)ですが

土に当たる季節が無いため日本の暦で季節の始まりとされる

 立春・立夏・立秋・立冬 の季節が変わる前の18日間を土用と呼んでいます。

 

各季節の土用はあまり馴染みがありませんが、

冬の土用・立春・春の土用・立夏・夏の土用・立秋・秋の土用・立冬

と4回あります。

ゆえに「春・夏・土用・秋・冬」を五季(ごき)と呼んでいます。

 

秋の三ヶ月は「容平(ようへい)」の季節と黄帝内経素問に記されます。

容は形、天地万物の形のことをいいます。

夏の成長がとまり調整するという意味があり、自然界のすべてのものは熟して実りすべてのことが安定してきます。

人は天地にみなぎる陽気を体内に深く取り込む時期とされます。

 

特に早寝早起が大切で早く寝るというのは気を養うことでもあり、秋の夜長であっても夜更かしは避けたいものです。

 

更に今年の冬はラーニャ現象の可能性高く厳寒となり

日本海側は雪が多くなる予想と聴きました。

そんなこともありこの時期にしっかり栄養を摂って良い睡眠で

気を養いたいと思います。

 

では今日も良い一日になりますように💛


春夏秋冬の区切り

2022年09月16日 07時06分46秒 | Weblog

9月中旬を過ぎました。

私たちは季節を植物や風や雲や鳥や虫の声やそんな自然界の移り変わりで感じることも多いかと思います。

 

それが新年度など学校や職場が基準となると季節の区別も変わります。

春は4.5.6月 夏は7.8.9月 秋は10.11.12月 冬は1.2.3月となります。

 

次に一年間を24等分している二十四節気には、ご存知のように

立春(りっしゅん)、立夏(りっか)、立秋(りっしゅう)、立冬(りっとう)といって、

季節の始まりを表す日が太陽の動きを基準に決められているのでいつも同じ日にはなっていません。

暦による2022年の区別は、

春は2月4日ごろ(立春)~5月5日ごろまで

夏は5月6日ごろ(立夏)~8月7日ごろまで

秋は8月8日ごろ(立秋)~11月7日ごろまで 

冬は11月8日ごろ(立冬)~2月3日ごろまでとなっています。

 

また天文学では二至(夏至と冬至)二分(春分と秋分)を基準にしています。

こちらも太陽の動きによって決まり、毎年同じ日になるわけではないので

「~ごろ」と表されています。

春は 3月21日ごろ(春分)~6月20日ごろまで

夏は 6月21日ごろ(夏至)~9月22日ごろまで

秋は 9月23日ごろ(秋分)~12月21日ごろまで

冬は 12月22日ごろ(冬至)~3月20日ごろまでです。

 

そして最後は一般的に言われる季節ですが、こちらは気象庁が気象学的に

四季を区別しています。

春は3・4・5月 夏は6・7・8月 秋は9・10・11月 冬は12・1・2月

です。

 

ところで、先日二十四節気の「白露」をむかえ ましたが、今朝は

外に出していたポトスの葉に朝露が光っているのを見つけました。

まだ、日中は残暑ですが、近頃は朝夕の冷え込みや風も変わって来ました。

今朝は、そろそろ掛け布団を替えようか?なんて思ったくらいです。

特にこれからは膝から下、足首などの保温に心掛けたいと思います。

皆様もこの時期、どの区別にも9月は秋が含まれますので自然を満喫しながら健やかに楽しみましょう。

 


暑い日に熱い話

2022年08月31日 12時22分08秒 | Weblog

宮崎より

 

こんにちは

八月最終日です。皆さんの夏は如何でしたか?

例年より暑くて過ごしづらく、特に夜など暑くて目が覚めやすかったなどの話も聞きます。

 

自然界では様々な鳥の声から蝉の声へそして、近頃は秋の虫の合唱も加わりました。

 

皆様は夏バテや夏の疲れは残っていませんか?これから胃腸病や身体のむくみ、皮膚の荒れなど出てくる場合もあります。

 

きょうは暑さが戻るようですが、暑い日に熱い話になり恐縮ですが

日ごろ馴染みの少ない「お灸」の話を致します。

 

健康塾通信では2019年10月13日、29日、31日、11月15日の記事もご参考に

していただけると有難いです。

さて、お灸をご存知の方もいらっしゃると思いますが『もぐさ』作りから始まります。

そのもぐさはキク科の『ヨモギ』を原料に作られます。

今回は、お灸の元になるもぐさ、その原料のヨモギに焦点を当ててみたいと思います。

ジャガランタ

 

お灸の効果も納得できるヨモギですが、昔から万能薬草として重宝されてきました。

その秘密はヨモギに含まれる香りのもと、シネオールです。

シネオールは高ぶった神経を鎮静化しイライラ解消、安眠作用、利尿作用があります。

 

ヨモギは山や野原などあちらこちらに自生しています。

 

春の若葉を摘んでもちにいれることから、モチグサと呼ばれたりしていますのでそちらの呼び方の方が親しまれているかもしれません。

 

ヨモギの葉の裏側は白い毛が密性していてもぐさを作る過程で

ヨモギの葉脈や葉肉などの不純物が多い荒もぐさから白い毛の比率が多くなるほど良質なもぐさとして皮膚に直接施灸しています。

なお、荒もぐさは皮膚への隔物灸と言って、しょうがやにんにくのスライスの上にもぐさを乗せて温灸として使われます。

なお生のヨモギの葉はてのひらで揉んで、虫刺され・切り傷・打ち身・水虫

などにも効き、古来から用いられています。

 

天日乾燥した葉は湯船に浴湯料として使うことで冷え性・腰痛・神経痛・リュウマチ・風邪・あせも・美容にも良いとされています。

また、天日乾燥した葉を煎じて飲むと、月経過多・下痢・鼻血・胃潰瘍・腹痛・痔・食あたり・冷え性などの効果があるようです。

ヨモギは健康と美容に良いとされ、食用、漢方薬、灸の「もぐさ」など外用・内服問わず利用され、健康と美容に幅広く働きかけます。

そのほか健康効果のまとめです。

*生活習慣病の予防・改善

*コレステロール値を下げる

*貧血を予防する

*粘膜や皮膚を健康に保つ

*便秘を解消する

*胃腸の機能を高める

*体を温める効果

*美容効果

*喘息を予防する

 

それでは今日も良い一日をお過ごしください。

宮崎のヨットハーバー


血液とリンパ液の流れ

2022年07月27日 06時39分17秒 | Weblog

夕焼けの富士

例年より早い梅雨明けと同時に猛暑の日々、そして昨日は久々の雨に

カラカラの大地はまさに天からのもらい水でありました。

 

今年は久々にホオズキを買いました。

ホオズキはぼんぼりのような形の朱赤な実が茎や葉の緑と映えて

店先に並ぶとお盆が近いと感じます。

一つでかやホウズキを製作中!

季節はさらに進み春から夏にかけて多くの美しい鳥の鳴き声が聞こえてきます。

その鳴き声に混じるように、ミンミンゼミの鳴き声が聞こえてきたのは

17日の朝でした。

もうすぐ夏休みと思った瞬間でした。

私の育った甲府盆地は蒸し暑く蝉の声がじりじりと照り付ける太陽の中で更に暑さを感じた記憶があります。

でも、年を重ねて聞くと故郷への想いや幼いころの思い出と共に

あの鳴き声も趣があると感じているのが不思議です。

7月も終わりに近づきましたが、ようやく更新することができました。

 

さて、前回の補足で血液の流れとリンパの流れをお伝えします。

健康塾通信ではリンパを取り上げることが多かったので、重複する部分もあると思いますが復習としてお付き合いいただけたら幸いです。

 

血液の流れは大雑把に言うと心臓から出て再び心臓に戻ります。

血液の通り道が血管でその中を流れる赤色の赤血球が全身に酸素や栄養を運んでくれています。

心臓はとても強力なポンプの働きをするため強い筋肉の固まりで

4つの部屋から出来ています。

全身から戻ってきた血液が入る部屋が右心房、次に右心室を通り左右の肺に送られます。

肺では二酸化炭素を捨てて酸素をとりこみます。

肺からきた血液を取り込む部屋が左心房で次の最後の部屋左心室はとても強く

血液を全身に押し出す役割をします。

 

とても基本的なことでしたが小学校で学んだ理科の授業を思い出した方

もいらっしゃるかと思います。

血液を運ぶ血管は10万キロ、地球の2周半と言われています。

心臓から大動脈に押し出された後、枝別れしながら細くなって毛細血管になります。

その後動脈側の毛細血管から90%くらいが静脈の毛細血管にバトンタッチして赤黒い静脈の流れは合流を繰り返して心臓に戻ります。

 

静脈の毛細血管に取り込まれきれない10%くらいのものに間質液(組織液)という水分があります。

全身の細胞はこの体液の中に浸る状態になっていて、間質液の中には細胞から出た老廃物や

細菌、ウイルス、大きなたんぱく質や脂肪のかけらなどが含まれます。

それらを受け持つのが毛細リンパ管です。

間質液がリンパ管に取り込まれたことでリンパ液となります。

早朝の富士

ここでお気づきかと思いますが、血液の流れとリンパの流れをそれぞれの管である

血管とリンパ管で比べてみると、

血管は太い管から徐々に細くなり*毛細血管となって体内で物質交換をしながら再び心臓に戻ります。

一方、リンパの流れは微細な毛細リンパ管として始まって最後は静脈角から静脈の流れに注がれます。

その長さは地球5周くらいと言われ血管の倍に相当します。

リンパ液は、成人で約1リットル/日の流量があり、しかもゆっくりとした流れで

独自のポンプを持たないのでむくみにもつながりやすいわけです。

訂正 7月更新時には毛細リンパ管となっていたことに気が付かず、

本日10月6日毛細血管に訂正しました事をお詫びします。

さあ、今日も元気で無事故でありますように

そして、この夏を快適に過ごして参りましょう。

今日もお読みくださり有難うございました。

 


網目状の構造とリンパの流れ

2022年06月29日 18時37分32秒 | Weblog

梅雨明けの前から始まっていた猛暑ですが天気予報ではほぼ赤く塗りつぶされている日本地図、

「昼間は外出控えるように!」とも言われながら熱中症は家での発症率が多いので

暑さ対策、水分補給が大切です。

ところで人体は緻密で優れている精密機械のようだといつも感じているのですが、

私たちの身体の中で、網目状の構造をしていると確認できているものを取り上げながら、リンパの流れも含めてお伝えいたします。

 

先ずは、皮膚の表面は網目状の溝が見えます。この溝の部分を皮溝(ひこう)と呼んで

その区切られている高くなった部分は皮丘(ひきゅう)といいます。

皮溝の幅が狭くて皮丘の形が整っていると、理想的でキメが細かくすべすべ肌なのです。

 

次に毛細リンパ管です。

皮膚は三層構造をしていて、表皮・真皮・皮下組織から成り

真皮は肌のハリや弾力を保つために大切な部位で、表皮よりも厚くて血管・神経・リンパ管・汗腺などが通っている場所です。

リンパ管のはじまりは網目状の毛細リンパ管です。

補足ですがリンパは毛細リンパ管から始まって集まり前集合リンパ管となり合流して集合リンパ管となります。

ここまでが皮膚組織で真皮から皮下組織の中のリンパ管走行です。

このあとのリンパの流れの前に皮下組織の次の膜が筋膜です。

筋膜は、コラーゲン線維と、伸縮性に優れたエラスチン線維という2種類のタンパク質の線維が編み上げられた

網目状構造をして骨や内臓も包んで支えています。『第2の骨格』ともいわれます。

(リンパ浮腫治療のセルフケア・加藤逸男監修 参照)

この筋膜の下に深部リンパ管という太いリンパ本幹の中を皮膚や組織の隅々から集められたリンパ液が通過して

右リンパ本幹と胸管に流入して最後は静脈に合流します。

静脈に入ったリンパ液は静脈血と混ざって血液循環に戻り

そのあとは、身体の中で処理されて不要な水分は尿として排泄されます。

このように身体の中で網目状構造をしているものは

皮膚のキメ・毛細リンパ管・筋膜です。

 

先ずは本日はここまでに致します。

リンパの流れと血液の流れとの違いなど来月に補足してお伝えしていきたいと思います。

 

それでは猛暑の日々、くれぐれもご自愛ください。


ホルモンバランスを整えるために

2022年06月27日 23時05分45秒 | Weblog

26日の夕富士

毎日暑い日が続きます。この暑さは梅雨の中休み?

今年の大雨はまだこれから?などとうだる暑さの毎日を送っていたところ、

本日まさかの早い梅雨明けになりました。

 

6月も終わりに近づき、早速ホルモンのまとめを致します。

健康な身体を考える時にバランスという言葉は全てに当てはまり重要なことです。

今回のホルモンバランスを整えることは身体と心にも大きく影響します。

日々の生活で大切なことは「食事」と「睡眠」と「運動」です。

  • 食事

イソフラボンを含んでいる大豆製品や、カルシウムが含まれる食品は

特に、エストロゲンに似た働きをするので日々の食事に取り入れたいです。

また栄養などのバランスや食事の量、時間が不規則にならないことも大切です。

 

  • 睡眠

大切なことは質の良い睡眠です。

また、睡眠時間は6~8時間位は取るようにしましょう。

そして、朝の光を浴びることで気持ちよく目覚め、体内時計のスイッチが入り

自律神経を整えて幸せホルモンのセロトニンが分泌されます。

さらに、睡眠の数時間前にはお風呂に入ってリラックスすること、

睡眠前にはカフェインの入った飲料を避けて、携帯電話のチェックをしたり、

深夜までのテレビやパソコンを見ないことも、質の良い睡眠に繋がります。

 

  • 運動

適度な運動を習慣づける事も大切です。

有酸素運動ではウォーキング、ヨガ・ストレッチなど

ゆったり体を動かし深い呼吸ができるエクササイズなど

また、お忙しい方は生活の中で「~ながら運動」として取り入れてみましょう。

花手水

今年は明月院に姫アジサイを見に行くことも出来ず

アジサイが炎天下の中、色が褪せてしまうのも時間の問題かもしれません。

どうか皆様も急な気温の変化で身体のバランスが崩れないよう、

さわやかで心穏やかな日々になりますように。。。🌻

 

火の鳥のよう

 


ホルモン②

2022年06月12日 12時52分55秒 | Weblog

気が付けば梅雨入り、アジサイの色も様々で梅雨空にも負けず鮮やかに咲き始めています。

これまではコロナで多くのイベントが悉く中止されていましたが、ようやく明るい話題も増え夏のイベントの開催も計画されているようです。

その一つが新潟まつりのひとつの花火大会、『長岡花火』も3年ぶりの開催のようですが

日本三大花火のひとつとされ夜空を彩るひかりと体中に響き渡る音をいつかは体感したいものです。

 

さて、久々の更新になりましたが、前回の甲状腺ホルモンに続き代表的なホルモンをお伝えいたします。

まず、よく耳にする成長ホルモンは下垂体から分泌され成長促進の作用があります。

インシュリンはすい臓から分泌され血糖濃度低下の作用、

副腎皮質ホルモンは副腎から分泌され免疫・代謝の調整・ストレス応答反応と

まさに人体の正常な内分泌系の機能を調節すると共に免疫系や神経系との相互作用もしています。

今回は女性ホルモンのエストロゲンを中心に女性の身体や美容についてその作用を取り上げます。

女性ホルモンは、エストロゲンとプロゲステロンという2種類があって、共に月経と連動して一定の周期で分泌量が増減します。

プロゲステロン(黄体ホルモン)は、基礎体温の上昇や子宮内膜や乳腺を整え健全な妊娠維持に必要なホルモンです。

生理前に影響する身体の変化は、プロゲステロンの作用です。

一方、エストロゲン(卵胞ホルモン)は肌・骨・自律神経・筋肉・代謝・女性的性格形成など

まさに女性にとりまして身体のみならず心の健やかさにも作用するホルモンなのです。

この大切な女性ホルモンの分泌がとても衰える時期が「更年期」です。

それは閉経前後で50歳代が移行時期になります。肌の張りや潤い顔色にも変化が現れたり、

大切なのは自律神経の乱れにもつながることもあるようです。

自律神経の乱れは、頭痛・動悸・多汗・ほてり、さらに便・腰痛・肩こり・不眠を招いたり

不安感やイライラ感と、様々な症状を招くことに繋がります。

更年期を是非とも好年期になるよう大事なホルモンバランスの乱れには注意が肝心です。

では次回は、ホルモンバランスを整えるためについてお伝えいたします。

梅雨の晴れ間を活かして、穏やかな時を過ごして行きたいと思います。

 

 

 


体の不思議・ホルモン①

2022年05月15日 09時29分46秒 | Weblog

柏尾川

気圧や前線の影響で雨や曇りの続く肌寒い休日です。

少し油断すると体調を崩しやすくなりますので要注意ですね。

 

ところで、私たちの身体は精密機械のように寝ている時でも働きつづけてくれ

まだ知らない作用や不思議とさえ思うことがたくさん詰まっています。

 

そこで、日常で疑問に感じる身体の事や気になることを解りやすく調べてお伝えしたいと思います。

今回は身近に「橋本病」ということを複数耳にしたので、先ずはかかわりを持つ機能から

お伝えいたします。 

橋本病は、甲状腺ホルモンが関係する炎症で細菌やウイルスによる感染症ではありません。

原因は甲状腺機能の低下と言われ、甲状腺機能低下症中で最も多く慢性甲状腺炎とも呼ばれています。

ジャーマンアイリス

ホルモンとは内分泌器や組織で作られて血液の流れにのって標的器官に運ばれます。

そこで生命機能を維持するための大切な情報伝達物質で100種類以上あります。

 

人体の内分泌器官には、下垂体、甲状腺、副腎、卵巣、精巣、松果体、脳、肝臓、心臓、すい臓、腎臓などがあります。

 

これらの器官からホルモンが、私たちの身体の発達や発育に対応した適切な時期に

適量が分泌されます。

ホルモンの分泌が多すぎたり少なすぎると、心身にいろいろな障害が起きます。

冒頭の橋本病もその一つとなります。

紅枝垂れべにしだれ

 

ホルモンは内分泌器官から分泌された後は血液に循環で全身の標的器官や細胞に運ばれて

代謝・免疫・生殖などの身体の正常な機能を調節しています。

では次回もホルモンの分泌器官とその主な作用をお伝えいたします。

きしょうぶ


エネルギーチャージ!

2022年05月05日 19時28分12秒 | Weblog

今年のゴールデンウィークも最終日となりました。

後半は天気も回復して気温も上昇し、行楽地での混雑ぶりが報道さていました。

私は毎年横浜各地で開催されているガーデンネックレスを見る予定で、桜木町を出発地点に選びました。

ロープウエイにも初体験と思っていましたが、長蛇の列に断念!

それと同時に大勢の人の波が赤レンガ倉庫の方角に向かっていることに驚きましたが、

万国橋付近に来てそれが『横浜開港記念のみなと祭り』だったと納得しました。

燃料電池自動車MIRAI

偶然ではありましたが、そのスーパーパレードを目撃することが出来て、幸運でした。

国際仮装行列は、70年前の「戦後からの復興・再建」として始まり今回の70回目はコロナからの復興・再建の象徴として、

元気な横浜を全国にアピールする企画でした。

恥ずかしながら横浜市民となって初体験で、情報不足でしたが

偶然にもスタートから終わりまで見ることが出来、

元気の出るプレゼントをもらった気分でした。

気温の上昇した沿道で見物する人たちも、笑顔と躍動感あるパフォーマンスに

拍手したり、手を振って答えていました。

正に私にとりまして元気をもらったサプライズイベントとなりました。

 

午後1時、パレードを見て本日の目的だった『ガーデンネックレス』山下公園へ

昨年はかなり縮小でしたが今回は期待通りの百花繚乱を楽しむことが出来ました。

 

ガーデンネックレスはまだまだ続き、これからはバラが見頃です。

機会がありましたら港の見える丘公園にもいってみたいと思います。

花は春の癒しですね。

3日の憲法記念日に、たくさんの元気なエネルギーをチャージ出来ました。

そして、今日5日の子供の日、最後に美しい夕焼けのご褒美ももらいました。

皆様もどうぞ心地よい疲れを癒してください。

明日も皆様にとりまして、穏やかで健康な日でありますように💛

 


脳の健康・体温調節

2022年04月30日 11時05分00秒 | Weblog

こんにちは

今年のゴールデンウィークもコロナ禍で3回目を迎えました。

4月は年度初めのイベントが多い月ですが皆様は少し落ち着かれたでしょうか?

私も、ブログの更新がとうとう月末になってしまいましたが

今日もお読みくださり有難うございます。

 

春は百花繚乱で、桜が散ると次々に色鮮やかな花々が五感を楽しませてくれる季節ですね。

このお休みにも季節の花見にお出かけの方も多いかと思います。

地元横浜でも「ガーデンネックレス横浜」を開催中ですので、暫くブログの中でご紹介出来たらと思っています。

さて、先月より「脳」をテーマにお伝えしていますが脳の健康から、最後に体温調節についてお伝えいたします。

 

私たちはコロナ禍の中で体温測定の機会は必要不可欠なものになりました。

 

脳は温度の変化に敏感で脳の温度が45度を超えると、脳の神経細胞のたんぱく質は熱によって変性して神経細胞はほとんど死滅してしまいます。

 

これから気温が急上昇したり夏の時期になると、繰り返されるのが赤ちゃんだけを車に乗せたまま、車に戻った時には死亡していたという悲しいニュースです。

 

逆に脳の温度が25度以下に下がると脳の機能を失い意識も失います。冬山での遭難時に眠ることが危険とされる理由です。

 

もともと生体には脳の温度の変化を防ぐために環境の温度に対応する仕組みがあります。 

寒い時には皮膚の血管が収縮して皮膚の血流が下がり、骨格筋のふるえによって熱産生が増して寒冷の環境下でも体温がさほど下がらずに維持されます。

そして、熱い時には皮膚血管が拡張し、汗をかくことで熱を体外に放散することで体温の上昇を防いでいます。

 

私たちの身体は、細胞が生きるために常にグルコースを酸素で燃やし続けていて

燃やしたエネルギーの40%を*ATP(アデノシン三リン酸)の中に貯えたり、活動に使うことができます。

残りの60%は熱となって身体は熱をもってあたたかくなります。

そして、この熱を利用して、体内で脳の温度を37度に保つように調節されています。

この体温調節が脳の温度を守っているのです。

 

脳の温度を核心温度と呼ぶそうですが、この温度とより近い温度を測定する場所として、腋窩、舌下、直腸、耳などが使われています。

*ATPとは

筋肉の収縮などの生命活動に利用されるエネルギーの貯蔵や利用に関わり

「生体のエネルギー通貨」と呼ばれています。

 

さあ、今日も平熱で気温差に注意して穏やかな一日をお過ごしください。

 

追記:次の2枚の写真はご存知のと私は初めてお目にかかった桐の花です。

は日本原木の木で4月の終わりころソメイヨシノが葉桜になるころ満開となります。

は5月から6月と言われているようですが、横浜ではやはり桜が散ったころ釣鐘状の花を枝先に大きな房のように咲かせるようです。

地元に在ったとは知らず今年は稀に美しい花をつけたと聞きました。

本当に見事で、上に伸びた枝先にわずか残しすでに花は終わりました。

 

桐の花