ひたすら日本応援歌

安倍総理・安倍内閣応援のブログでしたが、諸般の事情により、今後は、菅義偉内閣を応援します ガースー (^^)/

G20大阪サミットが大成功で閉幕 安倍首相が議長国会見(2019年6月29日)

2019-06-29 18:52:12 | 日記
G20大阪サミットが大成功で閉幕 安倍首相が議長国会見(2019年6月29日)

https://youtu.be/NMldbyRyLu8

総理の会見は6:10位~

【G20議長・安倍首相会見詳報】首相「『大阪トラック』でWTO改革に新風吹き込む」
2019.6.29 16:57 産経新聞

記者会見に臨む安倍晋三首相=29日、大阪市(ロイター)

大阪市で開かれていた20カ国・地域(G20)首脳会議(サミット)の議長を務めた安倍晋三首相は29日午後、会場となった大規模展示場「インテックス大阪」で記者会見し、「さまざまな課題について一気に解決策を見いだすことは難しい。それでも多くの分野でG20諸国の強い意志を世界に発信することができた」と強調した。記者会見の詳報は次の通り。

          ◇
大阪の地に世界中からリーダーをお迎えし、わが国が初めて議長国を務めるG20サミットを開催できたことを大変うれしく思います。世界は結束できる。そう信じて、精いっぱい議長役を務めた。

さまざまな課題について、一気に解決策を見いだすことは難しい。それでも、本年のサミットで、多くの分野でG20諸国の強い意思を世界に発信することができたと思っています。

どの国にとってもWinWin、そして未来に向けて、持続可能な成長軌道をつくる。私の思いはその一点でした。

今、世界経済には貿易をめぐる緊張から下振れリスクがあります。こうした状況に注意しながら、さらなる行動をとり、G20は力強い経済成長を牽(けんいん)していく決意で一致しました。

グローバル化が進む中で、急速な変化への不安や不満が国と国の間に対立も生み出しています。戦後の自由貿易体制の揺らぎへの懸念に対し、私たちに必要なことは、これからの世界経済を導く原則をしっかりと打ち立てることです。

自由、公正、無差別、開かれた市場、公平な競争条件、こうした自由貿易の基本的原則を今回のG20で明確に確認することができました。

他方で、WTO(世界貿易機関)の改革は避けられない。グローバル化、デジタル化といった近年の動きにWTOは必ずしも対応できていない。

ビッグデータ、AI(人工知能)、第4次産業革命が急速に進む時代にあって、付加価値の源泉であるデータについて新たなルールづくりが必要であり、今回のサミットの重要なテーマでした。

今回、トランプ米大統領、中国の習近平国家主席、ユンカー欧州委員長をはじめ、多くの首脳たちとともにデータ・フリー・フロー・ウィズ・トラストの考え方のもとに新しいルールづくりを目指す「大阪トラック」の開始を宣言しました。

プライバシーやセキュリティーを保護しながら、国境を越えたデータの自由な流通を確保するための国際的ルールづくりをスピード感をもって進めていきます。これは、WTO改革の流れにも新風を吹き込むに違いありません。
 
世界経済の8割を占めるG20は持続的な成長のために大きな責任を有しています。地球環境問題は一部の国々の取り組みだけでは対応することが困難な課題であり、世界が共に取り組んでいかなければなりません。

一昨年のハンブルク、昨年のブエノスアイレスでのG20サミットにおける努力の上に、環境と成長の好循環、実現に向けて世界が共に行動していくことが重要であるという認識で、G20として一致できた意義は大きい。

海洋プラスチックごみも一部の国だけでは解決できない課題です。そうした中で、G20が結束して、新たな汚染を2050年までにゼロにすることを目指す「大阪ブルー・オーシャン・ビジョン」を共有できたことはこの問題の解決に向けた大きな一歩であると考えています。

その実現に向けた具体的実施の枠組みでも合意した。わが国は、これまでの技術や経験をフル活用し、途上国の廃棄物管理や人材育成支援を行い、世界の取り組みに、日本らしい貢献をしてまいります。

国際社会のさまざまな課題に首脳たちが直接話し合うことで、解決策を見いだすことができる。国と国の間の問題も、その解決に向けて歩みを進めていくことができる。このサミットの機会を生かして、私も20人を超えるリーダーと会談します。

本日もこの後、ロシアのプーチン大統領と首脳会談を行う予定です。EUとの首脳会談では、東北の安全な農産物、水産物について規制緩和への大きな動きがありました。被災地の復興に協力してくださる、多くの国々に改めて感謝申し上げます。

世界の大きな関心である米中貿易摩擦について、一昨日、習近平国家主席と、昨日はトランプ大統領とそれぞれ話をしました。私からは、世界第1位、第2の経済大国が建設的な議論を通じて、安定した経済関係を構築していくことが極めて重要であると申し上げました。

こうした貿易摩擦や地域情勢について、このG20の機会を生かして、首脳同士が直接会って、胸襟を開いて、話すことで歩み寄っていける。日本としてできる限りの役割を果たしていく考えです。

グローバル化は、経済の成長を後押しする一方、そこから生じる格差の拡大にもG20はしっかりと向き合い、成長の果実を社会の隅々にまで浸透させなければならない。

教育の充実は持続可能な経済成長への最大の鍵です。全ての女の子は少なくとも12年間の質の高い教育にアクセスできる。そうした世界を目指していく決意をG20の首脳たちと確認しました。

日本はこれからも途上国における女子教育の拡大に役割を果たしていく考えです。
2020年までの3年間で少なくとも400万人に上る、途上国の女性たちに質の高い教育、人材教育の機会を提供していきます。

世界では対立ばかりが強調されがちななかにあって、共通点や一致点を見いだしていく。日本ならではのアプローチで、この大阪サミットでは世界のさまざまな課題に対し、G20が一致団結して力強いメッセージを出す、そして、具体的な行動へと移していく大きなきっかけにすることができた。

最後となりましたが、今回のサミット開催に当たり、多大なご協力をいただいた地元の皆さま、「人情の街」大阪らしい温かいおもてなしで迎えていただいたことを心から感謝します。


記者からの質疑応答
【G20議長・安倍首相会見詳報】 首相「多くの首脳から緊張緩和への努力に強い支持があった」
2019.6.29 17:51 産経新聞

 大阪市で開かれていた20カ国・地域(G20)首脳会議(サミット)の議長を務めた安倍晋三首相は29日午後、記者会見し、自身のイラン訪問について「多くの首脳から緊張緩和への努力に強い支持があった」と述べた。記者会見の詳報は次の通り。

   

 --世界経済のリスクを緩和するための処方箋を示すことができたか。G20の枠組みをどう改善すべきか。また、世界貿易機関(WTO)改革はどのようなスケジュール感で進めていくか

首相「世界を取り巻く主要な課題について、意見の対立ばかりが強調されているといってもいい。意見の違いが強調されることによって政治的な意味を持ってくる。ある主張をしていると、その主張が通らなければ、政治的に負けたのではないか。

実質とはだんだんかけ離れて、例えば、いろんな言葉を取った、取らないという結果になってしまう。その結果、共通の解決策が得られにくい状況になっているとの指摘もある。

しかし、貿易や地球環境、防災といった課題については一部の国だけで対応することは困難だ。世界経済の約8割を占めるG20の国々が一堂に会して、共に課題解決に取り組んでいくことは大変意義が大きい。

そのため、今回のG20サミットでは、日本は議長として、G20の持つ力を最大限に発揮するために多国間の対立を際立たせるのではなく、共通点、一致点に光を当てていく。

粘り強く共通点を見いだすアプローチをしていく。そして、世界をより良い世界にしていくため結果を出していくことに力を入れました。

多くの国々は、このアプローチに賛同していただいたと思っています。同時に、この2日間を通じ、議長国としての責任の重さを改めて痛感したところです」

首相「貿易については、戦後の自由貿易体制が揺らいでいるのではないかとの懸念がある中で、これからの世界経済を導く原則をしっかりと打ち立てることです。

今回のサミットでは、自由、公正、無差別、開かれたマーケット、公平な競争条件といった自由貿易体制を支える基本的原則について一致することができた

そもそも私たちが求めていたのは、この原則のはずです。

今回のサミットでは、本来、私たちは何を求めていたのかとの原点に立ち返って、今まで意見の違いばかりがあおられてきた結果、原則の確認ができなくなってしまわないように、今回はしっかりと原則に立ち戻り、かつ大切な原則を確認することができたと思います。

また、AI(人工知能)やビッグデータが急速に進歩する時代になって、信頼性の下に自由なデータ流通を確保するための新たなルール作りを、米国、中国、EU(欧州連合)をはじめ、多くの国々の首脳らとともに『大阪トラック』としてスタートすることができました。


現在のWTOは、グローバルなデジタル化に十分対応できていない。今回の成果は、WTO改革に新風を吹き込むものとなりました。来月にも大阪トラックの最初の会合を開催します。来年には実質的な進展を得られるようスピード感を持って進めていきます」

「今回のG20では、海洋プラスチックごみ対策も大きなテーマとなりました。新興国、途上国を含む世界の主要国が『大阪ブルー・オーシャン・ビジョン』を共有したことは、世界全体で海洋プラスチックごみ対策を進めるに当たって大きな意義があります。

また、その実現に向けた具体的な実施枠組みにも合意できました。わが国は海洋プラスチックゴミ問題の解決に向けて、引き続きリーダーシップを発揮し、積極的に貢献をしてまいります」

 --日本はプラスチックゴミを大量排出している。首相は日本の国内事情にまずどう対処するつもりか

首相「大阪ブルー・オーシャン・ビジョンですが、海は世界共通の財産です。海洋プラスチックゴミによる汚染から、私たちの美しい海を守るためには、世界全体での取り組み、日本も含む世界全体での取り組みが必要であります。

新興国、途上国を含む世界の主要国からなるG20が、『大阪ブルー・オーシャン・ビジョン』を共有したことは世界全体で海洋プラスチックゴミ対策を進める上で大きな意義があると考えます。

加えて、今回のG20では、その実践に向けた具体的な実施枠組みにも合意できました。各国が継続的に情報を共有、更新しながら対策を実施することを通じ、G20としての、さらに世界全体での実効的な対策を着実に進めていきます」

首相「日本としては先般、海洋プラスチックゴミゼロを実現するためのアクションプランを決定しました。重要なことは、いかにプラスチックゴミの海洋流出を防ぐかであり、規制が唯一の方法ではありません。

日本から大量の海洋プラスチックゴミが海に出ているというのは誤解であります。もちろんプラスチック製品は日本はたくさん作っていますが、日本から大量のプラスチックゴミが出ているのではなく、日本から出ているものは限られていると思います。

適正な廃棄物管理、海洋ゴミの回収、海で分解されるバイオプラスチックのイノベーションなど、あらゆる手段を尽くしていく。

また、これまでの日本の経験と技術をフルに活用し、途上国の能力構築などの国際貢献にも取り組んでいきます。例えば、廃棄物管理の人材を世界で2025年までに、1万人育成します。

今回のG20大阪サミットでは、プラスチック汚染から私たちの美しい海を守るため世界が一致して大きな一歩を踏み出すことができたと思っています。わが国はこの問題の解決に向けて引き続き今回の議長国としてふさわしい貢献をしてまいります。

 --米国とイランの緊張感の高まりについてどのような議論があり、G20として緊張緩和に向けて何ができると考えるか。また日本としての役割は。

首相「今回のサミットにおいては、イラン情勢に関し、各国が強い関心を示していました。

私も各国首脳との会談の中で、先日のイラン訪問の話を紹介し、各国からはホルムズ海峡付近における船舶への攻撃事案や米国の無人機撃墜事案など地域の緊張が高まっていることを懸念する声が相次ぎました。

中東における緊張感が高まる中で、各国が緊張緩和に向けた取り組みを続けているわけですが、先般、私自身がイランを訪問し、大統領、そしてハメネイ最高指導者と会談を行ったところです。

私の訪問については、フランスのマクロン大統領をはじめ、サウジアラビアの皇太子など多くの方々から緊張緩和への努力について強い支持がありました。今後も国際社会と連携をしながら緊張緩和に向けて努力をしていきたい。

この地域の緊張緩和は世界の繁栄、平和に極めて重要であることは認識が一致しているわけでして、それぞれがそれぞれの役割を果たしていく。

日本は伝統的にイランと友好関係があるわけですし、米国との同盟関係もあります。欧州との信頼関係もある中で、日本の役割を果たしていきたい。そう簡単なことではありませんが、日本は日本の役割を果たしていきたいと思っています。

 --来年の議長国はサウジアラビアが議長国だが、期待は。さまざまな課題があると思うが、サウジの首脳に今回の大阪の教訓をどう生かしてほしいか

首相「日本は今回、議長国として、意見の違いよりも共通点を見いだすことができるように努力を重ねてきました。特に気候変動問題については意見の大きな違いがありました。

より良い地球を次の世代に残していくという基本的な認識は、どこも、もちろん米国もEU(欧州連合)も、日本も、途上国も同じ認識を持っている。結果を出していくことが大切です。

まずこの共通利益のもとに、対立ではなくて、G20でしっかりと共通のメッセージを発しなければ、本当に私たちは責任を果たしているとはいえないという危機感を共有することができました。

さらなる局面において、トランプ米大統領をはじめ米国にも、あるいはフランスのマクロン大統領やドイツのメルケル首相をはじめEU側にも、また中国やブラジルや多くの国々も大変な協力をいただきました。

首脳間でのやり取りも行いながら、最後は一致点を見いだすことができた。

つまり、努力をしていけば私たちは団結することができる。より良い世界をつくっていくために私たちは団結することができる。このことを次の議長国であるサウジアラビアにも引き継いでいただきたい。

大阪首脳宣言を採択する上で大変な困難もありましたが、多くの国の協力によって乗り越えることができた。

G20の国々は経済においても大きな力を持っていますが、それは同時に大きな責任を担っているということであり、この責任をかみしめながら最後の瞬間まで努力を重ねることではないかと思います。

ぜひサウジアラビアも強いリーダーシップを発揮していただきたい。大阪首脳宣言を土台として議論を発展させていただきたいと思います」

首相「日本も11月末まで議長国として、その後も来年のリヤドサミットの成功に向けて全面的に協力していきます。

サウジアラビアは『サウジビジョン2030』を打ち出し、これまでにない改革に精力的に取り組んでいると承知をしていますが、G20の議長国は世界が直面する課題に対処するためのメッセージを発出する上で大きな役割を果たします。

リヤド・サミットの成功を心からお祈りしております」

©2018 The Sankei Shimbun All rights reserved.