港町のカフェテリア 『Sentimiento-Cinema』


献立は…  
シネマ・ポップス…ときどきイラスト

映画音楽史(146) 『土曜の夜と日曜の朝』 1961年公開

2014-06-04 00:13:59 | 映画音楽



『土曜の夜と日曜の朝』 Saturday Night and Sunday Morning (英) 1960年制作
監督 カレル・ライス
音楽 ジョニー・ダンクワース
主演 アーサー … アルバート・フィニー
    ドーリン … シャーリー・アン・フィールド
    ブレンダ … レイチェル・ロバーツ
    ジャック … ブライアン・プリングル
主題歌 『土曜の夜と日曜の朝』 ( Saturday Night and Sunday Morning ) 演奏・ケンブリッジ・ストリングス

1950年代の終わりにかけてイギリスで若いフリーシネマの一派が‘怒れる若者たち’をテーマにした文学に誘発
されて古い英国社会に対する反抗を映像化し始めた。その典型的な作品となった傑作で原作はアラン・シリトー。
22歳のアーサーは安月給の旋盤工。工場仲間のジャックが夜勤になると土曜の夜には彼の妻ブレンダと不倫を
重ね、ブレンダはアーサーの子供を妊娠してしまう。それを知らされたアーサーはブレンダと手を切ってかねてから
想いを寄せていたドーリンと一緒になろうとするが、不倫の件がジャックに露見して彼の弟たちによって袋叩きに
された。やりきれない日常への怒りに反抗しながらもアーサーはドーリンと生きていく決意をする。

主題歌の『土曜の夜と日曜の朝』はジョニー・ダンクワースの作曲によるもので、停滞したイギリス社会に対する
怒りを込めた青年の苛立ちをジャズっぽく表わした佳曲です。
映画では冒頭、エンディングなど随所に流れていました。サントラ盤はリリースされませんでしたがレコードとしては
ケンブリッジ・ストリングスのスマートな演奏が小ヒットしました。
残念ながらこの主題歌をYOUTUBEで聞くことはできません。告知板で少し聞けますので貼っておきます。
↓は『土曜の夜と日曜の朝』 YOUTUBEより



個人的な ‘覚え’ として、イギリスのフリーシネマに関する主要な作品群を並べておきます。
『怒りをこめて振り返れ』 Look Back in Anger (1958・未公開) トニー・リチャードソン監督
『蜜の味』 A Taste of Honey (1961・63公開) トニー・リチャードソン監督
『長距離ランナーの孤独』 The Loneliness of the Long-Distance Runner (1962・64公開) トニー・リチャードソン監督
『トム・ジョーンズの華麗な冒険』 Tom Jones (1963・64公開) トニー・リチャードソン監督
『マドモアゼル』 Mademoiselle (1966・66公開) トニー・リチャードソン監督
『ラブドワン』 The Loved One (1966・67公開) トニー・リチャードソン監督
『孤独の報酬』 This Sporting Life (1961・65公開) リンゼイ・アンダーソン監督
『年上の女』 Room at the Top (1959・59公開) ジャック・クレイトン監督
『或る種の愛情』 A Kind of Loving (1962・62公開) ジョン・シュレシンガー監督
『土曜の夜と日曜の朝』 Saturday Night and Sunday Morning (1960・61公開) カレル・ライス監督



追記 2017.9.2

ケンブリッジ・ストリングスの『土曜の夜と日曜の朝』がYOUTUBEにUPされていました。







最新の画像もっと見る