私がタンゴに興味を持ち始めたのは、電話リクエストやP盤アワーなどで流れる優雅なコンチネンタルタンゴでした。
アルフレッド・ハウゼ楽団の「碧空」、マランド楽団の「オレグァッパ」、リカルド・サントス楽団の「真珠とり」などを好んで聞いていました。
そのうち、タンゴにアルゼンチンタンゴという存在を知ることになります。
ご承知のようにコンチネンタルタンゴはオーケストラ編成で、規則的なリズムに乗った優雅な演奏スタイルです。
一方、アルゼンチンタンゴは同じ四分の二拍子ながらも、スタッカートのきいた強烈なリズム、それを奏でるバンドネオンの独特の音色。場末を感じさせる哀愁、訴えかけてくる悲しみ。
そんなアルゼンチンタンゴに惹かれかけたときに、『これがタンゴだ』に出会いました。
この番組は近々のラジオ局で放送されていませんでしたし、当然のことながら当地の新聞のラジオ欄にも掲載されていません。
聞きたい番組がなくてダイヤルをいじっていたら偶然にも雑音に混じったバンドネオンの音色が流れてきたのです。
そのとき、アルゼンチンタンゴが生涯を共にする音楽だと確信したものでした。
このブログのタイトルの一部の『Sentimiento』は、Sentimiento Gaucho(ガウチョの嘆き)を意識したもので、これも私の強いこだわりです。
↓はフランシスコ・カナロ楽団の『センチミェント・ガウチョ』 YOUTUBEより