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映画音楽史(314) 『ニュウ・ムーン』 1931年公開

2014-12-19 05:04:52 | 映画音楽



『ニュウ・ムーン』 New Moon (米) 1930年制作
監督 ジャック・コンウェイ
音楽 ハーバート・ストサート
主演 ミハエル・ペトロフ … ローレンス・ティベット
    タニア・ストロゴフ … グレース・ムーア
    ボリス … アドルフ・マンジュウ
主題歌 『恋人よ我に帰れ』 ( Lover Come Back To Me ) 唄・グレース・ムーア

オスカー・ハマースタイン・Jrとシグマンド・ロンバーグが1928年に発表したオペレッタ(ブロードウェイミュージカル)の映画化。
ミハエル中尉は上司であるボリス総督とともに蒸気船ニュウムーン号に乗りこんだ。同じ船に乗っていた伯爵令嬢のタニヤは
ミハエルが余興で唄った美声に惚れ込んでしまう。しかしタニアはボリス総督の許嫁であり、それを知ったボリス総督はミハエル
を激戦地の要塞に赴任させた。要塞ではタルキスタン軍の猛攻にあったもののミハエルの指揮のもと敵を打ち破りミハエルは
晴れてタニアと結ばれる。

主題歌の『恋人よ我に帰れ』はオスカー・ハマースタイン・Jr作詞、シグマンド・ロンバーグ作曲によるもので、今日でもジャズや
ポップスのスタンダード・ナンバーとして多数のミュージシャンたちからも愛されている名曲です。
レコードとしてはダイナ・ショアやパテイ・ペイジ、さらにはブレンダ・リーなどが有名です。

The sky was blue and high above
The moon was new and so was love
This eager heart of mine was singin'
Lover, where can you be

↓はグレース・ムーアの『恋人よ我に帰れ』 YOUTUBEより


この作品では、挿入曲『朝日のようにさわやかに』 ( Softly as in a Morning Sunrise ) がタンゴ調のリズムで披露されています。
こちらもジャズのスタンダードとしてMJQ (モダン・ジャズ・クァルテット) などが好んで演奏しています。

↓はMJQの『朝日のようにさわやかに』 YOUTUBEより




なお、この『New Moon』は1940年にキャストや舞台背景を一新して再映画化されていますが、主題歌は前作と同じです。
物語はフランス革命後のニューオリンズが舞台で、政治犯としてフランスから追われていたシャルルと地主の娘マリアンヌが
結ばれるまでを描いた作品でした。

ついでに1940年版も紹介しておきます。



『ニュー・ムーン』 New Moon (米) 1940年制作 (1948年公開)
監督 ロバート・Z・レオナード
音楽 ハーバート・ストサート
主演 マリアンヌ … ジャネット・マクドナルド
    シャルル … ネルソン・エディ
    ヴァレリー … メアリー・ボーランド
主題歌 『恋人よ我に帰れ』 ( Lover Come Back To Me ) 唄・ジャネット・マクドナルド

↓はジャネット・マクドナルドの『恋人よ我に帰れ』 YOUTUBEより



折角ですので洗練されたパテイ・ペイジの『恋人よ我に帰れ』もUPしておきます。
↓はパテイ・ペイジの『恋人よ我に帰れ』 YOUTUBEより