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法科大学院改革(私案)

2009-09-24 00:53:07 | 法律
多すぎた法科大学院…新司法試験、崩れた構想

法科大学院の修了生を対象にした新司法試験の合格率が低迷している。
4回目となった今年の合格者数は2043人で、初めて前年割れとなり、合格率も27・64%と3割を切った。
法科大学院で充実した教育を行い、修了生の7~8割が合格できる――。
そんな当初の構想は崩壊し、受験生たちからは「国による詐欺だ」との声も漏れる。
なぜ、新司法試験の合格率はこれほどまでに低いのか。
◆受験資格◆
「幅広い人材を法曹にとの理念はどうなったのか」
 大学で美術を学んだが、法曹界が幅広い人材を求めていると知り、
受験勉強をして、法科大学院の法学部以外の出身者を受け入れるコース(未修者コース)に入った。
勉強のためアルバイトはできず奨学金を受けた。今後約700万円を返さなければならない。
「次の試験に失敗したら、その後、別の仕事を探せるだろうか」と不安は募る。
 中国地方の法科大学院の教授は、未修者コースを修了した30代の教え子が3回目の受験に失敗し、受験資格を失った。
「不況の上、年齢も高いこともあり就職も難しい。学校も支援するが、今後同様の修了生が増えたらサポートしきれるか……」と頭を抱える。
◆教育の質◆
 14日開かれた中央教育審議会(文部科学相の諮問機関)の法科大学院特別委員会。
特に今回の試験で、法学部出身者(既修者)より未修者の合格率が約20ポイントも低かった結果を受け、
「合格の基準が未修者をすくい上げるものになっていないのでは」との指摘が相次いだ。
だが司法試験を所管する法務省は、「既修者と未修者で合格ラインを変えるわけにはいかない」と言う。
 
TITLE:多すぎた法科大学院…新司法試験、崩れた構想(読売新聞) - Yahoo!ニュース
DATE:2009/09/23 23:49
URL:http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090923-00000049-yom-soci
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新司法試験構想は米国のようにはいかなかったようねぇ。
日本は訴訟に費用と時間がかかることから、米国のような訴訟社会になっていないということでしょ。
弁護士が必要なのは理解できるけど、あまりにも制度改革が急激だったんじゃないかしら。

以前もこのテーマで書いたけど、今回の注目点は法科大学院修了後の受験制限ね。
5年以内に3回しか受験できないなんて…。
旧司法試験の場合は大学を卒業した後は何年も受験できたのに。
この制限の理由にはできるだけ早い時期に諦めさせようというのがあるのかもしれません。
でも現実には3回の受験に失敗して受験資格を失う最短年齢は…27歳かしら?
5年という期間制限を考えても29歳か。
この年齢で希望どおりの就職ができるのかなぁ。
公務員試験の年齢制限にもかかるでしょ。
ほとんどの人は受験資格を失うのは30代になってると思う。
これじゃ旧司法試験の場合と変わらないんじゃない?

法務省が既習者と未習者の合格ラインを変えないのは当然ですね。
未習者を優遇するというのは、将来無用な混乱を招く可能性があるでしょう。

法科大学院制度を充実させるためには、在学中の経済的支援も必要でしょう。
ニュース記事で大学院在学中に700万円借りたということも驚きです。
その後、司法修習生になってもいままでは給与ということでしたが、
これからは貸与ということになり返済義務が発生するのよねぇ。
晴れて弁護士になってもいきなり1000万円近い借金を背負ってることになる。
この現実が法科大学院入学者の減少に繋がってるのでしょう。

法科大学院を国立にして、防衛大学校のような形で生徒に給与を支払うということにして、
生活面での保障をしてあげるというのはどうでしょう?
入学試験には論文や社会人なら実績などを考慮する。
そして卒業時に司法試験に合格できなかった人には返済義務を課す。
さらに司法修習生の待遇は以前の状態の給与制に戻す。
お金の心配をしないで勉強だけに集中することができる環境を整備するべきなんじゃないかな。
もちろん真面目に勉強しない人には経済的負担を義務付ける。

本来米国のロースクールって猛烈に勉強をする所なんでしょ?
古い映画ですがハーバードロースクールを描いた「ペーパーチェイス」という映画がありました。
親戚の家でビデオ(DVDじゃないよw)見たことがあるんですが、そりゃ凄いものです。
勉強するマシン(w
生徒間で自主ゼミ組んだり、試験前にはホテル合宿。
映画なので多少誇張されているのかもしれませんが…。
興味のある方はご覧になっては如何でしょう。
えっと女優さんが有名な人らしいです。
親の世代のお話しですがw


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