元気のたね

ヘルスフィットネススペシャリストの浅田千鶴です  

高齢者の運動

2007-03-30 14:56:11 | 健康
数ヶ月前、テレビのニュースや雑誌で、80歳の女性マラソンランナーが紹介されていました。
その方は 体操の教室も指導されていると聞いて、たいへん嬉しく思ったのでした。
私のトレーナー寿命も、もう少し長く見てもいいかな…と、これからの道をもう一度考え直すキッカケでもありました。
しかし、自分が これから歳をとり、60、70、80歳の頃、どうなっているかは 未知の世界。
ところが、現在41歳の私が88歳までの方の運動指導をしているわけです。
80歳の方が…
「高齢者の運動といっても、いろんな情報は 60歳代をターゲットにしているものが多いから、どうすれば良いか、わからない」
「介護予防の運動をテレビでやっていたけれど、あんな運動じゃ、物足りない」
などと、おっしゃっていたことがあります。
高齢者の運動に関しての運動のテキストがチラホラありますが、非常に少なく漠然としたものが多いです。
年齢が増すごとに個人差が大変大きい、まだまだ研究データが少ない…ということが 情報の質や量に現れています。
 
運動を指導していて、実年齢よりも体力年齢に合わせた運動のチョイスが必要となります。
しかし、体力があったとしても、80年もの長い間使った身体は 体力のない50歳代の身体とは 異なります。
例えば、80歳の10回腕立て伏せが出来る人と、50歳の10回も腕立て伏せが出来ない人とは 機能的には 80歳の人のほうが優れていても、身体のパーツは 無理をして磨耗しているように感じますし、実際のところも こんな感じです↓
特に 関節軟骨などの厚みや弾力性が失われている傾向が レントゲンで確かめられます。
しかし、レントゲンには 映らない筋肉が しっかりとしていれば、関節軟骨が薄くなり、磨耗していても痛みや動きの支障はないことに驚くことが多いです。
筋肉の量は MRI検査で確認できます。
そして、90歳の高齢であっても、筋肉量を増やすことが可能だという研究データもあります。
だからといって、若い人と同じようなトレーニングは 不可能な場合があります。
循環器系のことも考えると、血管壁や血管内の動脈硬化など、加齢による影響が考えられます。
潜在性の疾患があるかもしれないことを頭においておく必要があるでしょう。
例えばストレッチも、一般的な静止して関節を折り曲げるようなストレッチではなく、関節を緩める、関節を引き伸ばすようなタイプのストレッチが 良いのではないか…などと、試行させれ頂いています。
桜も咲き始め、また新しいスタートを感じる季節です。
高齢者の運動のマニュアル本を作成するぐらい意気込みで、研究・指導をし~よおっと!…気分新たにしている春です。
新入生のように新しい指導日誌のファイルを用意しました。
ゆうゆう体操の皆さんからは 教えていただくことが たくさんあります。


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