名言暴言直滑降

自作の詩や、いろんな人の名言暴言を紹介。

2017-02-28 09:13:46 | ま行 (自作の詩)
開けてもいない窓を閉じるとき
はじめて私はとびらをつくる

誰も風も入ってこれないように
固く重く頑丈にして
隙間という隙間を埋めて
中の光が漏れないように
守っている
何かを

だけど
ただ一つだけ小さな鍵穴を付けた

区切りながらもつながる
見せたいのに恥ずかしく
見たいのに恐い

家々の窓の明かりを
温もり
ということばで表すことに慣れてしまった社会が
親切というなまえで
閉じてもいない窓を開ける

自由の前には不自由があったのに
いつからかそれらは曖昧になり空気になり
あったことさえもなかったことになって
とてもきれいに
死んでいくのね

ちゃんとして、って
言えばよかった。

思いの強さだけが
そんな開かずの窓を開く鍵
なんて馬鹿みたいで
全然だめ