湖のほとりから。

花と空と心模様を写真と詩と文に託して。

『主人公』さだまさし

2019-04-26 19:32:22 | 日記
私は昔から地図が好きだった

指でなぞり

道があって駅があって

あの有名な建物があってって



まだ、カーナビが無かったころ

行き先には

道路地図が必要だった



けれど、お家や店の名前は

住宅地図の写しや

人に聞いたりしなきゃいけなかった


地図の強い女ってどうなのよ

旅の道連れって

ナビゲーターにはもってこいよ!って

そこで主張するも

道の分からない女の方が

可愛らしく映るのは知っていたけれど



街は動く

いつまでも地図のままではなく

新しいものに書き換えられていくもの



だけど

いまだに地図は好きなものの一つ



きっと

行ったことのない場所や

行ったことのある場所を

思い起こしているのが好きなのだけかもしれないけれど



今は

スマホやパソコンの中

指ひとつで散歩ができてしまう



懐かしい場所が目の前にあったり

行ったことのない場所が

自分の思い描いたものと違ったりする



道ひとつ



違ってれば引き返すことは

簡単になってしまったけれど

街もまた

動いているから

昨日有った場所は今日は無いかもしれない



♪時には思い出行きの
ガイドブックにまかせ〜♪ と始まる歌


さだまさしさんの『主人公』は
昔をなぞりながら
今を見つめている

精一杯の今を生きようと鼓舞している


歌の出だしがこうして繰り返されて
鼻歌が出てくる日は
何故か
高校時代に想いを馳せていることが多い


まだ、青かった自分だけど


もし、あの時をもう一度生きろと言われたら、どうしていたんだろうって
時々思ったりする



『主人公』 さだまさし


時には 思い出行きの
旅行案内書にまかせ
「あの頃」という名の
駅でおりて「昔通り」を歩く
いつもの喫茶店には まだ
時の名借りが少し
地下鉄の 駅の前には
「62」番のバス
鈴懸並木(プラタナス)の 古い広場と
学生だらけの街
そういえば あなたの服の
模様さえ覚えてる
あなたの眩しい笑顔と
友達の笑い声に
抱かれて私はいつでも
必ずきらめいていた

「或いは」「もしも」だなんて
あなたは嫌ったけど
時を遡る切符があれば
欲しくなる時がある
あそこの別れ道で選びなおせるならって
勿論 今の私を悲しむつもりはない
確かに自分で選んだ以上精一杯生きる
そうでなきゃ あなたにとても
とてもはずかしいから
あなたは教えてくれた 小さな物語でも
自分の人生の中では 誰もがみな主人公
時折思い出の中で
あなたは支えてください
私の人生の中では
私が主人公だと






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