ほんとうはね
こんなに綺麗な花園なんて
生まれて初めてだったの
ほんとうはね
花のトンネルの花園なんて
ありっこしないと思っていたの
神さまが
めぐり合わせてくれたみたい
あなたと私のように
出会っただけで
ほんとうは恋に落ちていたのに
分からずに
ああっ、、て
声にしたときの感嘆符
あれが全てだったのよ
限られた場所に
数えきれないほどの彩り
『情熱』って言う
花言葉をもつブーゲンビリア
ほんとうはね
その色とりどりの花々なんて
見せかけだけのカモフラージュ
葉っぱで出来た花は偽りの花
ひとつひとつの中心部から
溢れ出すように
小さな白い花が本当の姿
真実はいつも真白にあるものだよ
誰にだって
簡単に近寄れないほどに
するどい棘も持っている
見た目の華やかさに
惑わされないでって
本当の綺麗さを
見たい情熱のある者だけが
その花にたどり着ける
ほら、
ここにあるよって
小さな白い花を
差し出してくれている
そう
本当は
いつも真白の中にある
ブーゲンビリアの花園の中
本当の白い花のおはなし