湖のほとりから。

花と空と心模様を写真と詩と文に託して。

空に指差し確認

2018-10-02 09:58:34 | コラム
このところ
関西に住む従姉妹たちからの電話がひっきりない

そうすると
長電話になるのは間違いない話で
瞬時に私が関西弁になるのも間違いない


長々と話していると
東日本大震災を経て
親の看取りを経て
従姉妹たちが口々に言うのだ


『それだけやってきたら、もう怖いものなんてないようなもんやね』


『まぁ、何とかやらせてきてもらったから感謝しかないゎ〜』と


私は言葉を返すことになるのだけど。


本当のところ

『いやいや、そんなことはないよ』と
心の中では言っている

自分が一番苦労しただの
かわいそうな時期を過ごしてきただのと
思ってもいないし言う気もない


わかって欲しいとも思っていないし、
実際は、経験した人にしかわからない事柄が沢山存在することも
あえて言う必要もない


しかし
自然災害や親のことを
少しでも経験したからこそ
怖いのですよ

無くすことが‥


そして
日常生活に支障があることの怖さ‥


もうこれで、怖いものは無くなっただろうから、強く居てられるかと言われたら、少し違うのよと言いたくなる


怖さとは
予備の想像の怖さも怖さではある


経験したからこそ
なおさら怖いと言えるんじゃないかと思ったり


知ってしまったことを
消すことは出来ない


だから
身構える


身構えることのできるチカラ


きっと、そういうことは
人から見たら強さなのかもしれないが
決して強いわけではない


たくさん出来てた自分の引き出しの
ひとつかも知れないけれど



昔、私は
引き出しの多い人になりたいと思ったものだ


けれど
まなじ引き出しが多い人よりも
大きくて頑丈な引き出しを数個だけ持つ人の方が
本当は一番強いのかもしれないと思ってみたりする


私は
出来た引き出しの外枠を
強固にして
自在に操れるように
していくことが
これからの意味なのかもしれない


さぁ、今日も空は青い

高く澄み行く空


自分の心に
何を映していくか、、、。



指差し確認するように
空に押し付けた指の先の爪のようなお月さま



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