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ワールドカップ完結

2010-07-21 17:15:05 | 2010年ワールドカップ
先週末にケープタウンへ戻ってきました。ワールドカップが始まる10日前にヨハネスブルグし、11日についに南アフリカでワールドカップが開催されたかと思うとあっという間に過ぎ去ってしまいました。

新聞記者、カメラマンの方々の手伝いをしながら国中を駆け巡り、当初大まか日程はあったもののホテル、飛行機は変更、キャンセルしまくり、次の日にいったいどこにいるのやらとわからないまま、少しでも足でまといにならないようにと懸命でした。いろんな人にあって、いろんな話を聞き、いろんなところに行ってワールドカップをまさに肌で感じました。記者魂、カメラマン魂、そして注意力、洞察力に感服するとともに自分にとってもとても貴重な経験となり、多くのことを学ぶことができた。。

アポなしで激突したことも幾度となくあり、そのため玉砕されたりしましたが、記者方の機転で功を奏し、何とか救われたこともあった。記者会見に出席したり、選手、他国メディア、サポーター、ダフ屋、市民、政治家にインタビュー、ファンパークで観戦、スタジアムで観戦したり、日帰りでレソトに行ったりなどなど。あんなに立て続けに飛び回り、(文字通り)走りまわり、電話しまくり、人に会いまくったのは初めてではないだろうか。

こういった形でワールドカップに関われ、記者、カメラマンの方々の手伝いができてとても名誉だった。


日本のキャンプ地ジョージ。少年サッカーチームの大会。


開幕戦の南アフリカvsメキシコで先制点を決めたシャバララの生まれ育った家で。あの開幕戦はソウェトのファンパークで見ていた。前半終了後、サッカーシティに移動中にシャバララがゴールを決めた。ラジオで聞いていても興奮が伝わってきたし、渋滞の中、皆車から出て歓声を上げ、踊っていた。完璧なトラップの後、シュートまでが早くとてもいいシュートだった。まさに、南アフリカが一丸となった瞬間である。


シャバララが子供のころサッカーをしていた広場。次世代のサッカー選手となる子供達が遊んでいた。


公道に勝手にザクミをペイントする人々。


サッカーシティ開幕戦。


ダーバンのファンパーク。ビーチに設置されている。訪問した開催都市でそれぞれファンパークを見たが、ダーバンのファンパークが一番よかった。天気がよく、暖かければどんなイベントをするにしてもビーチに勝るものはないのかも。


南アフリカvsフランス。ヨハネスブルグ、サントンのファンパークで観戦。凄まじい人と熱気、ヴゥヴゥゼラ、地面を踏み鳴らしながら踊る人々を地響きを起し、先制点を決めたときはその興奮は頂点に達した。正直、2戦目のウルグアイ戦でいいとこなく負けてグループ戦突破はかなり難しい状態で皆意気消沈していた。でも、フランスから2-1で快勝し、そのひたむきな姿勢に試合後ファンは皆、満足しおり、バファナバファナを誇りに思うと口を揃えていっていた。


ラステンブルグ、日本vsデンマーク。あんなに快勝するとは思ってもなかった。4試合の中で一番面白く試合を90分間全てスタジアムで見ることができた。しかし、この鉱山の町、寒い寒すぎる。とても、座っておれずずっと歩き回っていた。ヨハネスブルグから車で2時間だが、ヨハネスブルグを含め冬にこの辺に来たのは初めてなのだろうか。こんなに寒いとは思わなかった。昼間はかなり暖かいが日が暮れるとあっという間に気温が下がり、朝はマイナスとかもあった。日本の初戦が行われたブルムフォンテインはマイナス4度までおち、サンダルで朝歩いたら、つま先が凍傷になるかと思ったほどである。

ラステンブルグで夜の試合はつらい。15分ぐらいのところにある人口リゾート地のサンシティに泊まっている人は少ないだろうし、ほとんどが、ヨハネスブルグ、プレトリアに戻らなくてはいけなくホテルに着くのは朝1時過ぎ。またここのパーク&ライドはうまく機能していなかった。試合後はパーク&ライドの乗り場は大渋滞した。


プレトリア、日本vsパラグアイ戦。守り中心の似たようなチームの対戦で試合自体はあまり見ごたえにかけた。ウェール人、メキシコ人にあったが退屈だったといってた。でも、今ワールドカップ初のPK戦、しかもPK戦を生で見たのは初めてだった。うれしい喜びは日本がゴールを決めるたびに明らかに大歓声が上がりパラグアイが決めると歓声はちらほらだった。


開催都市全てに行ったわけではないが、主要都市であるダーバン、ヨハネスブルグ、ケープタウンで最も活気があり、お祭り騒ぎ、レクレーション、エンターテイメントで盛り上がっていたのは断然ケープタウンである。ワールドカップ開催10日前にケープタウンを発った時は本当にこの町でサッカーあるのかなと思っていたほどだ。そこはいつものんびりしたケープタウン。

日本が敗れケープタウンに戻り、アルゼンチンvsドイツを見に行った時、その盛り上がりはすごかった。特にケープタウン駅からスタジアムまで2キロほどを歩くファンウォークには凄まじい人が笑顔と高揚した気分で賑わっていた。バルコニーではダンスし、ヴゥヴゥゼラが耳を劈き、バンドがプレーし、露店では様々なものが売られていた。

ケープタウンは他の開催都市に比べ、スタジアムが町中心からすぐのところにあり便利で、景色がよく、のんびりしていることなどがファンが大集結した理由のひとつだろう。しかも、試合後家に帰るのが簡単である。送迎のバスに乗るか、歩いて駅まで行き、ワールドカップ用に深夜まで運行してる電車に乗るか、ちょっと外れたところに駐車した車に歩くだけでいい。サッカーシティはスタジアムはすごいが、試合後、特に夜、宿泊場所に戻るのがとても難しい。この日ファンウォークには約9万人が駆けつけた。実際スタジアムへ入ったのは6万人ほどなので3万人がワールドカップを肌で感じようとやってきたのである。




アルゼンチンvsドイツ。選手が出てくる場所のすぐ近くまで行くことができた。試合開始されると追い払われた。


アルゼンチンが負けてはじめてアルゼンチンを応援していたことに気づいた。アルゼンチンは去年バックパックで旅をしたし、初めてプロリーグのサッカーの試合を見たのもアルゼンチンである。


アルゼンチンが4-0で負けた。いい負けっぷりだった。ドイツのチームワーク、すばやいパス回しに完敗した。メッシーは個人プレーに頼りボールを持ちすぎな感があったが、それでもアルゼンチンは最後まで攻撃的サッカーを崩さず戦いながら敗れ去った。自分の好きなサッカーである。


インターポールが目を光らせる。でも、その目は試合に夢中だった。


ウルグアイvsオランダ。これもいい試合だった。いいゴールがたくさんあったし、隣に座っていたオランダ人サポータは奇声を発しまくっていた。スタジアムで見るのと、ファンパークやバーで見るのは全くちがうがどっちも好きである。スタジアムの熱気、迫力、興奮は尋常ではない。まさにライブで見る醍醐味だ。ファンパークも同じく迫力ある。そしてテレビでみるとき場合、何度もリプレーしてくれるし、実況がとてもうまく、聞いていておもしろい。その点、スタジアムはオフサイドなどの反感を買いそうなプレーは安全面の理由でリプレーされない。ファンが怒り狂いかねない。


試合後、ケープタウン駅。夜11時ぐらいだっただろうか。この時間に多くの人が駅内、周辺を歩き回り、電車が運行しており、警察はそこらに目を光らせ、駅内にはまだ興奮からさめないファンが笑顔で浮かべ、床には高校生らしき人が座りたむろっている。とても、平和で新鮮だった。日本では当たり前の光景でも、ケープタウンでは始めてみる。うれしくなった。ワールドカップ後もこの平和が続けばと心から願った。


ロングストリートは試合後パーティで賑わっていた。



日本が予選突破するとは思っていもいなかった。パラグアイ戦でPKになったときは勝ったなと思ったが、今回はここが限界だったようだ。この辺が今現在では精一杯だろうと見方が多いように思える。それに、自分にとってはちょうどいい時だった。6月末に昨年アルゼンチンをバックパックした時にあったケビンがサッカーを見にケープタウンにやってくるので何とか会えたらと思っていたが、日本が勝ち続けると今回は残念ながら会えないかなと思っていたが、まさにちょうどいい日に負け、しかもケープタウンへ戻る飛行機はケビンと一緒だった。

ケビンはニュージーランド人でサッカー狂。ラグビーに興味はない。サッカーを見ながら旅している。昨年コンフィデで南アフリカに来たが、ケープタウンで試合がなかったので会えなかった。ケビンとはブエノスアイリスのバックパッカーズで会った。彼にアルゼンチンのサッカーリーグの試合に連れて行ってもらったのが初めて見たプロのサッカーの試合である。バスでかなり外れたところまで行き、かなり殺伐とした場所でスタジアムはかなりこじんまり、何度もセキュリティのチェックを受け、スタンドにはマシンガンを持った警官が警備。試合後はアウェイのファンを先に退場させ、ゆっくり時間を置いてホームのファンが開放された。ファン同士が殺しあいかねない。

ケビンと再会し、アルゼンチンをバックパックして回ったことが急に最近に感じた。一度、ブエノスアイリスの蚤の市にケビンとフランス女の子のアメリアと自分でいった時、アメリアはケビンのニュージーランド英語(キューイーイングリッシュ)が理解できず、僕が訳していたのはとても滑稽だった。


ケビンはロベン島に行きたかったが満員だったのでテーブルマウンテンに登った。ケビンと同じバックパッカーズに泊まるカップル(オーストラリアとメキシコ)も参加した。前回と同じルートを通ったがケビンとカップルはかなり苦戦していた。ケビンはまるで岩場を登るオットセイのようで、そういうと、
「ウルセー!」と叫んでいた。
とっと登っているとケビンは「お前は山羊のようだ。」と。


ケビンはワールドカップ前に南アフリカ入りしており、ヨハネスブルグのソウェトのバックパッカーズを拠点にしながらいくつかのスタジアムへ足を運んだ。コンフィデで南アフリカに来た時はどうしても好きになれなったという彼は今、南アフリカを愛しており、真剣に住むことを検討中。


一緒にアルゼンチンvsドイツも見に行けたし再会できて本当によかった。自分もそうだが、ケビンはほとんどメールをしない。それでも、またいつの日か再会するまで。

アフリカ大陸初のワールドカップはいくらかの問題はあったものの(ダーバンの飛行機遅れ、強盗など)大成功に終わった。貧困、教育など問題は多く抱えているし今後も同じだろう。でも、ワールドカップがもたらした愛国心、ふれあい、協力、一体感、世界中への宣伝効果の遺産は引き継がれていくだろう。心から願う。ワールドカップの終わることへ心惜しむ気持ちは国中から伝わってきた。あの、一体感、躍動感、幸福感、この瞬間が泊まりずっと続けばと感じる時だった。

今回のワールドカップは自分にとって最高のものだった。ワールドカップ関連の記事はこれで完結します。2年ちょっと前にブログを初めワールドカップニュースはまめに更新していましたし、多くの方に観覧してもらいました。ワールドカップ関連の記事なしでは、更新の頻度も落ち読者が減るかもしれませんが、時間がありましたらいつでも覗いてください。

余談ですが、ブルムフォンテインからレソトへ行く車の中、記者の方がiphoneで音楽をかけてくれた。最近、日本でなつかしの歌をカバーする歌手が多くそれを集めたものだった。2時間ほどで国境につく見渡す限り大草原のアフリカの大地を駆け抜けながら聴いた曲は、なごり雪。叔父に貰ったレコードにあったのを覚えている。しみじみと聴き、目を細めざるを得なかった。。。

なごり雪 - イルカ 作詞作曲:伊勢正三

汽車を待つ君の横で僕は
時計を気にしてる
季節はずれの雪が降ってる
東京で見る雪はこれが最後ねと
さみしそうに君がつぶやく
なごり雪も降る時を知り
ふざけすぎた季節のあとで
今春が来て君はきれいになった
去年よりずっときれいになった

動き始めた汽車の窓に顔をつけて
君は何か言おうとしている
君の口びるがさようならと動くことが
こわくて下をむいてた
時がゆけば幼い君も
大人になると気づかないまま
今春が来て君はきれいになった
去年よりずっときれいになった

君が去ったホームにのこり
落ちてはとける雪を見ていた
今春が来て君はきれいになった
去年よりずっときれいになった

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1 コメント

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Unknown (aya)
2010-07-22 02:19:20
おつかれさまでした☆おかえりなさ~い
長いようであっとゆうまの一ヶ月でしたね。
いろんな街でのW杯体験、中身の濃い体験いっぱいだったんだろうね。忘れられないことばかりなのでは?
私はサッカーにはまるで興味なかったけれど、やはり今回は行ってよかったです。
スタジアムも一度も行かずじまいだったけど、ダーバンのファンフェスタは最高でした☆
ケープタウン、やっぱすごいひとだね~楽しそう!ダーバンなんて12日にはもうビーチもクラブもガラガラだったよ(笑
まだW杯熱が冷めずにぼんやりかな?
これからも南ア情報、ケープタウン情報楽しみにしてますね☆

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