期待高まる大作、平成版「日本沈没」評価は… (夕刊フジ)
【1973年の大ヒット映画「日本沈没」(小松左京原作)が、現代版にリメイクされ、7月15日公開される。CGによって、映像表現の幅が飛躍的に広がり、制作費20億円を投じた大作だけに、平成版への期待は高まるが、そのできばえは…。】
【一足早く試写を見た映画ライターは、「『日本が沈没してしまう』という設定は、それ以前にはなかった発想で、当時は実にインパクトがあった。しかし、現代では、実際に都市部での大地震を体験しているだけに、『日本が沈没してしまう』という設定には、逆に現実味が感じられないのでは」と辛口の意見を漏らした。
大災害に巻き込まれ、翻弄される草なぎと柴咲の悲恋も見どころのひとつだが、ことさら涙を誘うような演出は賛否が分かれそう】
【一方、晩夏に公開を控えるのが「日本沈没」のパロディー版「日本以外全部沈没」だ。
原作は筒井康隆の短編で、こちらは、原因不明の天変地異で日本以外の大陸がすべて沈没してしまうというお話。日本には、各国政府首脳、ハリウッドスターなどのセレブに始まり、大量の難民が押し寄せ大混乱に。外国人犯罪が急増、政府は、アタック・チームを結成し、不良外国人駆逐に乗り出す-という荒唐無稽ぶり。ストレートに受け取れば、国際問題にも発展しかねない内容だ。外国有名人のそっくりさんや藤岡弘まで出演する】
この「日本沈没」の試写会に行ったある作家さんは、「俺の電車代返せ!」とぼやいてらしたそうです。まあ、多分そう考えたくなる“できばえ”なんでしょう。某映画批評でも点数は低かったし、余り期待しないで見るのが良いかもしれません。
さて、これまで映画化された小松左京作品は、「日本沈没」「復活の日」「さよならジュピター」「首都消失」だと思うんですが、「日本沈没」以外は余り良い評価を貰っていないと記憶しています。まあ、「日本沈没」はTV版をリアルタイムで見ただけなので、映画版の評価がどうだったのかは知らないんですけどね。
で、「復活の日」。角川春樹が相当力を入れて制作した筈なんですが、あの長さの原作を全て映像化出来る訳も無く、更にストーリに改悪としか思えない部分があって、何故こんな脚本で映画化したんだと思いましたね。確か興業的にも失敗した筈。私にとっての唯一の収穫は、俳優ロバート・ボーンを知るきっかけになったという事だけですね。
「さよならジュピター」。これも金を掛けた割にはヒットしなかったという記憶がある。特撮面は良かったと思うんだが、肝心の人間ドラマが小説版に比べると、遥かに印象が薄くなっていた。物語の一方の芯ともいえるジュピターゴーストについても、不十分な説明が無かった上に存在感が薄かったし。
「首都消失」。個人的には映画化された小松左京作品で、最低最悪だと感じている作品。原作終盤の軍事的部分をバッサリ切るのはまあ良いだろう、それは納得する。でも、首都消失による政治的部分の描き方が甘い。そして何よりラストの改変は拙いだろう。あれは原作通りじゃなきゃ非常に拙いと思う。
・・・・こうして並べてみると73年の「日本沈没」以外は、興業的にそんなに成功していないんですよね。何故今頃「日本沈没」をリメイクする事になったんだろう?
まあ、このリメイク「日本沈没」も東宝が期待する程は稼いでくれなさそうな気がしますね。って、去年この種の予想が大はずれしてますから、もしかするともしかするかもしれませんが。えっ、「日本以外全部沈没」ですか?こちらには期待していますよ、非常に面白そうだから。
【1973年の大ヒット映画「日本沈没」(小松左京原作)が、現代版にリメイクされ、7月15日公開される。CGによって、映像表現の幅が飛躍的に広がり、制作費20億円を投じた大作だけに、平成版への期待は高まるが、そのできばえは…。】
【一足早く試写を見た映画ライターは、「『日本が沈没してしまう』という設定は、それ以前にはなかった発想で、当時は実にインパクトがあった。しかし、現代では、実際に都市部での大地震を体験しているだけに、『日本が沈没してしまう』という設定には、逆に現実味が感じられないのでは」と辛口の意見を漏らした。
大災害に巻き込まれ、翻弄される草なぎと柴咲の悲恋も見どころのひとつだが、ことさら涙を誘うような演出は賛否が分かれそう】
【一方、晩夏に公開を控えるのが「日本沈没」のパロディー版「日本以外全部沈没」だ。
原作は筒井康隆の短編で、こちらは、原因不明の天変地異で日本以外の大陸がすべて沈没してしまうというお話。日本には、各国政府首脳、ハリウッドスターなどのセレブに始まり、大量の難民が押し寄せ大混乱に。外国人犯罪が急増、政府は、アタック・チームを結成し、不良外国人駆逐に乗り出す-という荒唐無稽ぶり。ストレートに受け取れば、国際問題にも発展しかねない内容だ。外国有名人のそっくりさんや藤岡弘まで出演する】
この「日本沈没」の試写会に行ったある作家さんは、「俺の電車代返せ!」とぼやいてらしたそうです。まあ、多分そう考えたくなる“できばえ”なんでしょう。某映画批評でも点数は低かったし、余り期待しないで見るのが良いかもしれません。
さて、これまで映画化された小松左京作品は、「日本沈没」「復活の日」「さよならジュピター」「首都消失」だと思うんですが、「日本沈没」以外は余り良い評価を貰っていないと記憶しています。まあ、「日本沈没」はTV版をリアルタイムで見ただけなので、映画版の評価がどうだったのかは知らないんですけどね。
で、「復活の日」。角川春樹が相当力を入れて制作した筈なんですが、あの長さの原作を全て映像化出来る訳も無く、更にストーリに改悪としか思えない部分があって、何故こんな脚本で映画化したんだと思いましたね。確か興業的にも失敗した筈。私にとっての唯一の収穫は、俳優ロバート・ボーンを知るきっかけになったという事だけですね。
「さよならジュピター」。これも金を掛けた割にはヒットしなかったという記憶がある。特撮面は良かったと思うんだが、肝心の人間ドラマが小説版に比べると、遥かに印象が薄くなっていた。物語の一方の芯ともいえるジュピターゴーストについても、不十分な説明が無かった上に存在感が薄かったし。
「首都消失」。個人的には映画化された小松左京作品で、最低最悪だと感じている作品。原作終盤の軍事的部分をバッサリ切るのはまあ良いだろう、それは納得する。でも、首都消失による政治的部分の描き方が甘い。そして何よりラストの改変は拙いだろう。あれは原作通りじゃなきゃ非常に拙いと思う。
・・・・こうして並べてみると73年の「日本沈没」以外は、興業的にそんなに成功していないんですよね。何故今頃「日本沈没」をリメイクする事になったんだろう?
まあ、このリメイク「日本沈没」も東宝が期待する程は稼いでくれなさそうな気がしますね。って、去年この種の予想が大はずれしてますから、もしかするともしかするかもしれませんが。えっ、「日本以外全部沈没」ですか?こちらには期待していますよ、非常に面白そうだから。