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マッハの貴公子 天才タケスィが熱~く語るでつ( ̄ω ̄)ムフ~

低炭素化社会に貢献するごみ焼却施設の基幹的設備改良技術なり~

2020-08-17 07:10:29 | 理系オタク
近年,国内では,低炭素化社会の実現,ストックマネジメントの観点から,老朽化したごみ焼却 施設の省エネ化・延命化を目的とした
基幹的設備改良工事が進められているでつ。

“いわき市北部清掃センター”において,CO2 排出 量削減を目的として,排ガス再循環(EGR:Exhaust Gas Recirculation)と高度安定燃焼制御を組 み合わせた
最新低空気比燃焼システム(EGR-PLUS®),及び小型発電機を導入した基幹的設備 改良工事を実施。
ここで工事概要及び工事後の運転状況について記載するでつ。




本施設は,稼働開始後 36 年が経過しており一部機器が老朽化していたことから,更新するとと もに省エネ化を図ったでつ。
設備概要を表1に,全体フロー及び更新範囲を図1に示すでつ。






いわき市は,南北2ヶ所の清掃センターを有しており,南部清掃センターも同時期に基幹的設 備改良工事を実施中であったことから,北部清掃センターにおいて
工事中にごみ処理を継続す る必要があったでつ。
そのため,1炉稼働しながらの他炉を更新する工事を実施。

CO2削減対策を表2に示す。




そのうち主要な対策は以下でつ。
 ■  排ガス再循環(EGR)低空気比燃焼による排ガス量低減と熱回収量増加
 ■  余剰蒸気を利用した小型発電機による発電
 ■  ハイブリッドバグフィルタ®(以下,HBF)採用による活性炭噴霧停止 ボイラは半ボイラ方式で,発生蒸気は,空気予熱器のほか隣接する給湯施設への熱供給に利 用され,
  余剰蒸気は高圧蒸気復水器で復水しているでつ。

今回工事において,小型発電機を設置し て余剰蒸気により発電し,場内電力として利用することにより,CO2削減を図ったでつ。(図2)




運転状況でつ。
工事前後の電力量比較 工事前後の電力比較を図3に示すでつ。




工事前データとして 2015 年(平成 27 年),工事後デー タとして 2018 年の4~11 月を比較対象期間として,運転日の平均電力を比較。
受電電力は,工事前と比較して 324kW(40%)の低減となった。電力低減の内訳として,小型発電機による発電電力 116kW(14%),低空気比によるファン動力低減,電動機の高効率 化,
インバータ化,LED 化等による消費電力低減 208kW(26%)となるでつ。

低空気比燃焼 図4(a)に性能試験における蒸発量と炉出口温度のトレンドを,図4(b)に排ガス性状を示すでつ。




炉出口 O2濃度は,工事前 10vol.%dry に対して,工事後は4~6vol.%dry で推移している。工 事後の計画値 3.5~5.5vol.%dry に対して安定運転が行われていることが分かるでつ。
また,CO 濃 度も安定して 20ppm 未満を維持しているでつ。

図5に HBF の外観 OPEC 及び拡大写真を示すでつ。




表3に性能試験時における排ガス中ダイオキシ ン類(DXNs)の測定分析結果を示すでつ。




バグフィルタのろ布には触媒機能を付加した HBF を採 用。
HBF はろ布によるダイオキシン類の分解が可能。
分析結果より排出基準値を遥 かに下回る値までダイオキシン類が低減できていることが分かるでつ。

特に粒子状のみならず,ガス 状 DXNs が HBF で分解されていることが確認できるでつ。
本基幹的設備改良工事において,既存のごみ焼却施設に最新の低空気比燃焼技術及び省 エネルギー技術を導入することにより,
施設における消費電力由来の CO2排出量を40%削減す ることができたでつ。

また,HBF の導入により環境性能の向上も同時に達成することができたでつ。
本施設と同様に老朽化により更新のタイミングを迎えている施設は多数あるでつが,環境性能や経 済性に優れる本技術を導入することで,
低炭素化社会への貢献が期待できるでつ。

ごみ処理施設もストマネ等、既存設備の改造で延命化されていくでつ。
建替えるにも土地とか問題があるし、ごみ室も数年単位で変化するでつ。
廃棄物処理は教科書通りにはいかないでつなぁ~
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