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鉄道の超電導送電が実用レベルになるでつ。

2024-08-04 07:10:29 | 理系オタク
伊豆箱根鉄道の駿豆線で、電気を無駄なく列車に送る超電導送電システムが3月から稼働。
約4カ月が経過。

大きなトラブルはなく、開発したJR系の鉄道総合技術研究所は実用レベルにあるとみているでつ。
様々な路線に実装するにはシステムに詳しい専門人材の養成が急務。
鉄道事業者として引き続き弊社での本システムの試験に協力させていただくことを切望しているでつ。

伊豆箱根鉄道はこんな回答を寄せたでつ。
鉄道総研の超電導送電システムにいち早く注目した鉄道会社。
2015年には自社の駿豆線での深夜走行実験に協力。

24年3月13日からの試験では始発から終電まで営業列車に送電を始めたでつ。
安全を第一とする鉄道会社が踏み込んだ協力をするのは、このシステムに期待しているでつ。
新システムは超電導現象を応用して電気を無駄なく送る世界初の技術。

通常の送電ケーブルでは電気の一部が熱となって失われているでつ。
新システムは高温超電導線材で作ったケーブルを液体窒素で冷やすことによって、電気が熱にならず無駄なく送電できるでつ。
省エネルギーのほか、老朽化が進む変電所を集約できると考えられ、鉄道各社が注目。

鉄道総研は長年の超電導研究の強みを生かして新システムを発案・設計し、中核となるケーブルも製法を開発。
20年近くかけて完成させたシステムを2月に駿豆線の大仁駅そばに再び設置し、3月から営業列車に送電。
74日目の7月6日には、送電した列車の数が計1万本を超したでつ。

大きなトラブルがないのは各社の路線を視察しテストを重ねて改良を続けたことによるでつ。
鉄道総研は今後も稼働を続けて動作を確認しながら、点検や部品交換の最適なタイミングを見極め、運用ノウハウを蓄積する考え。
順調な稼働を聞いて、鉄道総研には鉄道各社などからの問い合わせが相次いでいるでつ。

鉄道分野で超電導を応用した例がなく、超電導になじみがないため。
各社の要望を受けて、鉄道総研は新システムの開発チームが現地説明などを繰り返しているでつ。
超電導現象の基礎知識から各装置の敷設・運用の仕方まで、システム全体に詳しい専門家は鉄道総研の中でも開発チームしかいないでつ。

政府は先の国会で新システムの実用化に向けた支援を表明。
これまでも開発資金を助成してきたが、今後は資金面だけでなく政策面での支援が重要になるでつ。
喫緊の課題は専門人材の不足だ。鉄道総研は様々な営業路線に対応したシステムを実用化しなければならないでつ。

一方、鉄道各社は路線に導入した場合には、システムに詳しい人材が運用・管理にあたらなければならないでつ。
路線への実装を進めるには、両者とも人材をしっかり確保することが大切。
日本発の有望技術を結実させる努力が求められるでつ。
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