次世代の計算機である量子コンピューターの実用化に向け様々な方式が競う中、注目が高まっているのが
光の量子力学的性質を利用して情報処理を行う光量子コンピューター。
ループ型光量子コンピューターで、光量子方式が現在苦手としている非線形の計算処理に挑戦。
同方式の可能性を大きく広げようとしているでつ。
光量子コンピューターについての最新の研究成果を発表。
NTTや情報通信研究機構との共同研究で発表した成果は、光量子計算プラットフォームに世界で初めて量子性の強い光パルスを
導入したという内容。
この成果はスパコンを超える光量子コンピューターへの突破口となる意義があるでつ。
量子コンピューターがスーパーコンピューターを超えるのは既定路線のようなもの。
2019年には米グーグルが超電導方式の量子コンピューターでスパコンで1万年以上かかる計算を200秒で
実行し世界初の量子超越性を達成したと発表。
だけど、グーグルの量子超越性は特殊な問題で達成されたものであり、今の量子コンピューターは計算スケールの
拡大や幅広い計算に対応するアルゴリズム開発、量子誤り訂正技術の進展なしにはスパコンに太刀打ちできないのが現状。
特に取り組む光量子コンピューターの計算能力には原理的な弱点があるでつ。
足し算や引き算に相当する線形計算はできるでつが、掛け算に相当する非線形計算が現状ではできないという問題。
量子コンピューターは光量子のほか超電導、イオントラップ、冷却原子、半導体といった各方式が入り乱れて実用化を競っているでつ。
他の諸方式の場合、それぞれの物理システムが元々非線形性を持っているため、非線形演算の実装が比較的容易。
一方、光量子コンピューターは光子同士が直接相互作用しないことなどから、ハードウエアレベルで非線形の計算の仕組みを作るのが難しい。
これを解決するために今回試みたのがシュレーディンガーの猫と呼ばれる特殊な状態の光パルスを量子演算に使うという試み。
シュレーディンガーの猫状態は光の振幅がプラスである状態と、マイナスである状態が重ね合わさった特殊な量子状態つまり位相・振幅分布をしてて、
これを量子性の強い光パルスと呼んでいるでつ。
光量子コンピューターは光の粒である光子を操作する量子ビット方式と、光の波の連続値の重ね合わせを利用する連続量方式に大別されるでつ。
近年は研究する連続量方式に勢いがあり、このタイプの光量子コンピューターでは光の量子的な揺らぎつまり量子雑音を特定の方向に
圧縮したスクイーズド光と呼ばれる特殊な光の状態がよく使われるるでつ。
スクイーズド光は、量子状態の確率分布つまりウィグナー関数がガウス分布の形を持つでつ。
ガウス状態の光同士をビームスプリッターや位相シフターのような光学素子で操作しても、出力される状態もガウス状態のままになるでつ。
このため足し算、引き算に相当する線形演算は可能だが、掛け算のような非線形演算は現状の光量子コンピューターでは難しいでつ。
今回は、このスクイーズド光に操作を加えることで、量子性の強い光パルスつまりシュレーディンガーの猫状態を作り、これに別のスクイーズド光を
補助的に作用させることで、光量子演算を行ったでつ。
この演算はスクイージング演算と呼ばれる線形演算の一種。
非線形演算を行ったわけではないが世界で初めて量子性の強い光パルスを光量子計算プラットフォームに組み込んだという意味があるでつ。
量子性の強い光を作るため、今回は光を4%反射し残りは透過する装置ビームスプリッターを使ったでつ。
装置にスクイーズド光を通すと、ランダムに光子が1個反射されて光子検出器で捉えられるでつ。
1光子が引き去られたスクイーズド光は量子性の強い光の性質を持つでつ。
これに別のスクイーズド光をタイミングを合わせて作用させることでスクイージング演算を実行。
引き去られた光子を検出してから光パルス同士を作用させるまでの電気的なプロセスには時間がかかり、
その間にも量子性の強い光パルスは光の速度で進むため、通常はタイミングが間に合わないでつ。
そこで光パルスの進路の途中に100mの光ファイバーを挟んで到着時刻を遅らせることで、プロセッサーの動作のタイミングを合わせることができたでつ。
こうした研究をループ型光量子コンピューターというでつ。
2017年に発明した光量子計算のプラットフォームで進めているでつ。
肝であるループ部は、0.9m離れた2枚の鏡の間で光を複数回往復させ、距離で1周18m、時間で61ナノ秒間光パルスを貯めこんだ状態を作るでつ。
このループ部はコンピューターのメモリーに相当する部分。
光パルスはループを一周するたびに取り出されて計算処理に使われるでつ。
実験ではまず、量子性の強い光とスクイーズド光のパルスを別々に作った後に一定の時間差を置いて合流させたでつ。
量子性の強い光パルスがループ内に導かれ、ループを周回したのち、後からやってきたスクイーズド光が作用してスクイージング演算を行うでつ。
演算後の光パルスはループ外の光測定器に送られ、計算結果が測定されるでつ。
今回は量子性の強い光パルスに最大3回、異なる種類のスクイージング演算を実行。
演算前と後の光パルスの状態を測定したところ、2回の演算後にも強い量子性を表す特徴が残ることが確認され、極めて高い精度で演算ができることが実証されたでつ。。
実験は研究室に置かれた長さ3m幅1.2m、畳2枚分ほどの光学テーブルで行ったでつ。
光学テーブルは振動の影響を避けるため空気圧で床から浮かせた状態で設置されているでつ。
光源に使われる光パラメトリック増幅器や、ループ部を構成する各種の光学装置、光ファイバーなどの精密部品でぎっしりと埋め尽くされているでつ。
次の目標は、非線形演算を実際にやってみせることでつ。
マシンの特徴であるループ部や、プロセッサーに相当する回路を拡張することで、多数の光パルスで計算ができる新プラットフォームを構想しているでつ。
その先に量子コンピューター開発の最大のテーマである、誤り耐性型汎用量子コンピューターFTQC実現が視野に入ると考えているでつ。
冷却原子方式の量子コンピューター研究に乗り出しているでつ。
量子コンピューター一本に絞り社会実装を最優先しているでつ。
自分のマシンは量子コンピューターに限らず量子通信や量子センサーなどより幅広い用途につながるでつ。
汎用性を強調するのは、自分のマシンが持つ、柔軟なタスクに対応できる設計思想と関係があるでつ。
光パルスがループを周回するごとに他の光パルスと作用するのが武田のマシンの特徴。
このプロセッサーに相当する回路はある時は足し算、ある時は掛け算、というように機能を切り替えられるでつ。
従来は多数必要だった演算回路がこの装置1個で済み、大規模な計算を最小の回路で実行できるという原理的な強みにつながっているでつ。
プログラマブルな光量子コンピューターは、入ってきた光パルスに対して、プログラマブルに処理して結果を出力。
タスクに応じたプログラムで様々な用途に使えるという意味で汎用性が高いでつ。
開発を進める光量子コンピューターは事前に量子もつれ状態つまりクラスタ状態を作成し、適切な測定を行うことで量子計算を実行するもの。
超電導方式や冷却原子など量子ゲート方式と区別して測定型量子計算と呼ばれる量子コンピューター。
これに対して量子ゲート型に近い方式。
光量子コンピューターの開発と並んで、研究しているのが、汎用量子光源と呼ばれる、1つの光源で様々な種類の光を作ること。
光量子コンピューターに使われるスクイーズド光、シングルフォトン単一光子光、GKP量子ビットと呼ばれ量子エラー訂正に用いられる特殊な光などは、
現在はそれぞれ専用の光源で生成しているでつ。
これもプログラマブルに生成できるようになれば、量子コンピューターの性能向上はもちろん、光量子技術全般を底上げするのに貢献できるでつ。
光量子コンピューター実用化は進んできてるでつなぁ~
どの国が最初に実用化するかとスーパーコンピュータの性能世界一奪還もあるから
日本勢に頑張ってほしいでつ。
光の量子力学的性質を利用して情報処理を行う光量子コンピューター。
ループ型光量子コンピューターで、光量子方式が現在苦手としている非線形の計算処理に挑戦。
同方式の可能性を大きく広げようとしているでつ。
光量子コンピューターについての最新の研究成果を発表。
NTTや情報通信研究機構との共同研究で発表した成果は、光量子計算プラットフォームに世界で初めて量子性の強い光パルスを
導入したという内容。
この成果はスパコンを超える光量子コンピューターへの突破口となる意義があるでつ。
量子コンピューターがスーパーコンピューターを超えるのは既定路線のようなもの。
2019年には米グーグルが超電導方式の量子コンピューターでスパコンで1万年以上かかる計算を200秒で
実行し世界初の量子超越性を達成したと発表。
だけど、グーグルの量子超越性は特殊な問題で達成されたものであり、今の量子コンピューターは計算スケールの
拡大や幅広い計算に対応するアルゴリズム開発、量子誤り訂正技術の進展なしにはスパコンに太刀打ちできないのが現状。
特に取り組む光量子コンピューターの計算能力には原理的な弱点があるでつ。
足し算や引き算に相当する線形計算はできるでつが、掛け算に相当する非線形計算が現状ではできないという問題。
量子コンピューターは光量子のほか超電導、イオントラップ、冷却原子、半導体といった各方式が入り乱れて実用化を競っているでつ。
他の諸方式の場合、それぞれの物理システムが元々非線形性を持っているため、非線形演算の実装が比較的容易。
一方、光量子コンピューターは光子同士が直接相互作用しないことなどから、ハードウエアレベルで非線形の計算の仕組みを作るのが難しい。
これを解決するために今回試みたのがシュレーディンガーの猫と呼ばれる特殊な状態の光パルスを量子演算に使うという試み。
シュレーディンガーの猫状態は光の振幅がプラスである状態と、マイナスである状態が重ね合わさった特殊な量子状態つまり位相・振幅分布をしてて、
これを量子性の強い光パルスと呼んでいるでつ。
光量子コンピューターは光の粒である光子を操作する量子ビット方式と、光の波の連続値の重ね合わせを利用する連続量方式に大別されるでつ。
近年は研究する連続量方式に勢いがあり、このタイプの光量子コンピューターでは光の量子的な揺らぎつまり量子雑音を特定の方向に
圧縮したスクイーズド光と呼ばれる特殊な光の状態がよく使われるるでつ。
スクイーズド光は、量子状態の確率分布つまりウィグナー関数がガウス分布の形を持つでつ。
ガウス状態の光同士をビームスプリッターや位相シフターのような光学素子で操作しても、出力される状態もガウス状態のままになるでつ。
このため足し算、引き算に相当する線形演算は可能だが、掛け算のような非線形演算は現状の光量子コンピューターでは難しいでつ。
今回は、このスクイーズド光に操作を加えることで、量子性の強い光パルスつまりシュレーディンガーの猫状態を作り、これに別のスクイーズド光を
補助的に作用させることで、光量子演算を行ったでつ。
この演算はスクイージング演算と呼ばれる線形演算の一種。
非線形演算を行ったわけではないが世界で初めて量子性の強い光パルスを光量子計算プラットフォームに組み込んだという意味があるでつ。
量子性の強い光を作るため、今回は光を4%反射し残りは透過する装置ビームスプリッターを使ったでつ。
装置にスクイーズド光を通すと、ランダムに光子が1個反射されて光子検出器で捉えられるでつ。
1光子が引き去られたスクイーズド光は量子性の強い光の性質を持つでつ。
これに別のスクイーズド光をタイミングを合わせて作用させることでスクイージング演算を実行。
引き去られた光子を検出してから光パルス同士を作用させるまでの電気的なプロセスには時間がかかり、
その間にも量子性の強い光パルスは光の速度で進むため、通常はタイミングが間に合わないでつ。
そこで光パルスの進路の途中に100mの光ファイバーを挟んで到着時刻を遅らせることで、プロセッサーの動作のタイミングを合わせることができたでつ。
こうした研究をループ型光量子コンピューターというでつ。
2017年に発明した光量子計算のプラットフォームで進めているでつ。
肝であるループ部は、0.9m離れた2枚の鏡の間で光を複数回往復させ、距離で1周18m、時間で61ナノ秒間光パルスを貯めこんだ状態を作るでつ。
このループ部はコンピューターのメモリーに相当する部分。
光パルスはループを一周するたびに取り出されて計算処理に使われるでつ。
実験ではまず、量子性の強い光とスクイーズド光のパルスを別々に作った後に一定の時間差を置いて合流させたでつ。
量子性の強い光パルスがループ内に導かれ、ループを周回したのち、後からやってきたスクイーズド光が作用してスクイージング演算を行うでつ。
演算後の光パルスはループ外の光測定器に送られ、計算結果が測定されるでつ。
今回は量子性の強い光パルスに最大3回、異なる種類のスクイージング演算を実行。
演算前と後の光パルスの状態を測定したところ、2回の演算後にも強い量子性を表す特徴が残ることが確認され、極めて高い精度で演算ができることが実証されたでつ。。
実験は研究室に置かれた長さ3m幅1.2m、畳2枚分ほどの光学テーブルで行ったでつ。
光学テーブルは振動の影響を避けるため空気圧で床から浮かせた状態で設置されているでつ。
光源に使われる光パラメトリック増幅器や、ループ部を構成する各種の光学装置、光ファイバーなどの精密部品でぎっしりと埋め尽くされているでつ。
次の目標は、非線形演算を実際にやってみせることでつ。
マシンの特徴であるループ部や、プロセッサーに相当する回路を拡張することで、多数の光パルスで計算ができる新プラットフォームを構想しているでつ。
その先に量子コンピューター開発の最大のテーマである、誤り耐性型汎用量子コンピューターFTQC実現が視野に入ると考えているでつ。
冷却原子方式の量子コンピューター研究に乗り出しているでつ。
量子コンピューター一本に絞り社会実装を最優先しているでつ。
自分のマシンは量子コンピューターに限らず量子通信や量子センサーなどより幅広い用途につながるでつ。
汎用性を強調するのは、自分のマシンが持つ、柔軟なタスクに対応できる設計思想と関係があるでつ。
光パルスがループを周回するごとに他の光パルスと作用するのが武田のマシンの特徴。
このプロセッサーに相当する回路はある時は足し算、ある時は掛け算、というように機能を切り替えられるでつ。
従来は多数必要だった演算回路がこの装置1個で済み、大規模な計算を最小の回路で実行できるという原理的な強みにつながっているでつ。
プログラマブルな光量子コンピューターは、入ってきた光パルスに対して、プログラマブルに処理して結果を出力。
タスクに応じたプログラムで様々な用途に使えるという意味で汎用性が高いでつ。
開発を進める光量子コンピューターは事前に量子もつれ状態つまりクラスタ状態を作成し、適切な測定を行うことで量子計算を実行するもの。
超電導方式や冷却原子など量子ゲート方式と区別して測定型量子計算と呼ばれる量子コンピューター。
これに対して量子ゲート型に近い方式。
光量子コンピューターの開発と並んで、研究しているのが、汎用量子光源と呼ばれる、1つの光源で様々な種類の光を作ること。
光量子コンピューターに使われるスクイーズド光、シングルフォトン単一光子光、GKP量子ビットと呼ばれ量子エラー訂正に用いられる特殊な光などは、
現在はそれぞれ専用の光源で生成しているでつ。
これもプログラマブルに生成できるようになれば、量子コンピューターの性能向上はもちろん、光量子技術全般を底上げするのに貢献できるでつ。
光量子コンピューター実用化は進んできてるでつなぁ~
どの国が最初に実用化するかとスーパーコンピュータの性能世界一奪還もあるから
日本勢に頑張ってほしいでつ。