時々 ただ黒い穴が開いている
どうにもならない
1991.8.25
ひとりでいるお家の中で ふと
誰かと目が合う
誰か↓
おわっ
なに見てんだ
猫てさ 顔半分でのぞくよね
ドアの向こうから こっち見ている時も
顔半分だけ出して見てんの
その場合は 縦に半分ね
片目だけで見てんの
こっそり見る時は 体の大部分が
隠れている方が 落ち着くのかね
まあ わかるねー
こっそりと後をつけるものは
電柱柱に隠れて ちらっと見るんだよねー
バレバレだけどねー
ポトスの間からも
こっそり見る
こっそり凝視
猫てさ どうやってもカワイイよなー
ずるいなー
腹が立っても 嫌いになれないもん
イビキでもオナラでも臭くても引っ掻かれても
お別れしたくないもん
ほら 夫婦だとかだとさ
ムキーもう我慢できないムリ別れよっ
とかになるじゃない？
友達でも ムキームカつくもう遊びたくない
とかさ
お猫様にそういうの
ないもんなー
いつまでも愛おしい
「あさはか」
大嫌いだとつぶやいたら
もう顔も見たくなった
自分がここにいること以上に
重たくそこにいるのだから
全てを壊し
全てを崩して
何もかも捨てて
他のものが欲しかった
だから
毎日毎日夢をみてしまった
後には 空しい
が残る
1992.3.30
