佐藤ふたみ
今年も長いようであっという間の3週間が、一瞬のように終わってしまいました。今年も色んなことがありました。たった3週間という人生の中ではほんのわずかな時間ですが、その3週間には、ここにしかない生活があり、お互いの関係があり、普段の生活からは考えられないくらい濃厚な時間が流れていました。子ども達はもちろんですが、私や他の大人たちにとってもチャレンジの連続であり、失敗と反省と挑戦を繰り返す毎日だったと思います。昨年の秋に交通事故にあい、車いすにのっていた時には、自分がまさかこうして夏のキャンプに参加出来ると思っていなかったので、このように無事にキャンプを終えられたことを本当に嬉しく思います。今年は怪我をしてしまった子がいたのが大変残念で申し訳なく思っています。「また来年も来たい」と言ってくれているという彼女のために、今後はより一層安全管理に注意を払って活動していきたいと思います。このような長いキャンプにお子さんを参加させてくださった保護者の皆様、そして参加してくれた子ども達、活動を支えてくださったボランティアの皆様、お世話になった地域の皆様・・・たくさんの人に支えられてキャンプは出来ているんだなぁと改めて感じた夏キャンプでした。皆様、本当にありがとうございました。
近藤真史
全国各地からやってくる子どもたち。幼児からおじいちゃんまでの異年齢。台湾、韓国、フランスからも若者がやってきて、日本の高校生や大学生もテストが終わればぞくぞく集まってくる。もちろん、自然学校で暮らす犬やうさぎやにわとりも一員です。そんな“るつぼ”のような大家族が、北海道の片田舎で寝食を共にする。夏の長期村は、それがなんとも不思議でならないです。毎年やってきてくれる子には、親戚のお兄さん(まだおじさんじゃない)みたいな感じで会えるのが楽しみだし、はじめて来る子たちは目に映る何もかもが新鮮であり、こちらもはじめてぶな森に来た時のことを思い出す。そんな大家族生活をベースにしながら、自然の中へ出掛ける毎日は、深い森のような多様性で満ち溢れます。
例えば、おためしコースのエビのこと。川へスジエビを獲りに行って、マッチと薪で火を熾し、フライパンで調理して食べたのですが、それが印象的でした。おためしコースは、ほとんど1~3年生の低学年の子たち。その子たちが、「エビを食べる」という一連の過程を、自分たちで「責任」を持ってできたからです。エビを獲った後、「このエビどうする?」と問いかけたら、意見が二つに分かれました。「食べる!」と「逃がそうよ」。子どもたちの間で議論です。その時に大人側は、「食べるんなら、ちゃんと責任持つんだよ」と言ったけど、そもそも「責任」という言葉がクエスチョンマーク。馴染みのない単語です。でも、なんとなく「粗末にしちゃいけない」とか「自分でやらなくちゃいけないんだ」ということはわかる。言葉より先に、ニュアンスがわかる。結局、両方の意見を採択。折り合いをつける形になりました。「食べる!」と言った子は、火熾しや調理、食器の片付けまで自分たちでやり、しかも、文句を言わずにできました(いつもは嫌だと言うけど、それがなかった)。「逃がそうよ」と言った子は、それもアリです。この子たちは、エビの味が好き嫌いとか、調理がめんどくさい、という気持ちじゃなくて、「殺したくないから」という感じでした(たぶん、だけど)。なので、こちらはエビを焼いてる隣で火熾ししてお茶を沸かすことをしました。
自然体験は、学校のテストのように「解答」はないと思います。○や×で判断できないことだらけ。でも、「エビをどうする?」というリアルはある。「逃がそうよ」と言っても、となりで「食べる!」子たちがいる。キャンプは、そうしたリアリティの現場です。そんなことを繰り返しながら、自然との付き合い方、他人との付き合い方を学んでゆく場所と時間なのだと改めて思うのです(なんだか固くなっちゃったけど、でもそんな感じ)。
富田桂太
18泊19日中に、100人以上の子どもからおじいちゃんまでの人たちと生活ができた。海へも川へも山へも40kmも農泊も野外キャンプもたくさん遊んで、チャレンジすることが、みんなとできた。それは最高に楽しく、いろんな顔を見れて面白かった。
キャンプを通じて、子供たちは多様なもの・人に触れて、大いに成長していったが、また、自分も成長できた気がする。子どもから元気をもらったり、自分自身の事も見直すいい機会にもなった。ボランティアスタッフからも何度も助けてもらい、本当に感謝している。今度、またこのキャンプに参加できるなら、もっと余裕を持って、その場を楽しみ、よくできるように考えて行動できるように臨みたい。
中野文華
初めての夏長期で、たくさんの子どもと山や海などいろいろなところに出かけて、たくさん遊ぶことができ、楽しい思い出がたくさんできました。40kmウォークも最後尾の子どもと歩き、励まし合ったりする子どもたちの優しさ、最後まで歩き切る忍耐強さなど、子どもたちの様々な側面を見ることができ、面白いプログラムでした。一方、やけどの事故を起こしてしまい、本人たち、関係者の方々全員に大変申し訳なく思っています。ただ、この事故を通して、子どもたちの強さや優しさも感じ、子どもたちに助けられた3週間でもありました。自分自身、様々な経験をし、子どもたちをはじめ様々な方々と出会い、忘れることのできない夏となりました。子どもたちがまた来年も黒松内に来てくれるといいなと思います。本当にありがとうございました。
今年も長いようであっという間の3週間が、一瞬のように終わってしまいました。今年も色んなことがありました。たった3週間という人生の中ではほんのわずかな時間ですが、その3週間には、ここにしかない生活があり、お互いの関係があり、普段の生活からは考えられないくらい濃厚な時間が流れていました。子ども達はもちろんですが、私や他の大人たちにとってもチャレンジの連続であり、失敗と反省と挑戦を繰り返す毎日だったと思います。昨年の秋に交通事故にあい、車いすにのっていた時には、自分がまさかこうして夏のキャンプに参加出来ると思っていなかったので、このように無事にキャンプを終えられたことを本当に嬉しく思います。今年は怪我をしてしまった子がいたのが大変残念で申し訳なく思っています。「また来年も来たい」と言ってくれているという彼女のために、今後はより一層安全管理に注意を払って活動していきたいと思います。このような長いキャンプにお子さんを参加させてくださった保護者の皆様、そして参加してくれた子ども達、活動を支えてくださったボランティアの皆様、お世話になった地域の皆様・・・たくさんの人に支えられてキャンプは出来ているんだなぁと改めて感じた夏キャンプでした。皆様、本当にありがとうございました。
近藤真史
全国各地からやってくる子どもたち。幼児からおじいちゃんまでの異年齢。台湾、韓国、フランスからも若者がやってきて、日本の高校生や大学生もテストが終わればぞくぞく集まってくる。もちろん、自然学校で暮らす犬やうさぎやにわとりも一員です。そんな“るつぼ”のような大家族が、北海道の片田舎で寝食を共にする。夏の長期村は、それがなんとも不思議でならないです。毎年やってきてくれる子には、親戚のお兄さん(まだおじさんじゃない)みたいな感じで会えるのが楽しみだし、はじめて来る子たちは目に映る何もかもが新鮮であり、こちらもはじめてぶな森に来た時のことを思い出す。そんな大家族生活をベースにしながら、自然の中へ出掛ける毎日は、深い森のような多様性で満ち溢れます。
例えば、おためしコースのエビのこと。川へスジエビを獲りに行って、マッチと薪で火を熾し、フライパンで調理して食べたのですが、それが印象的でした。おためしコースは、ほとんど1~3年生の低学年の子たち。その子たちが、「エビを食べる」という一連の過程を、自分たちで「責任」を持ってできたからです。エビを獲った後、「このエビどうする?」と問いかけたら、意見が二つに分かれました。「食べる!」と「逃がそうよ」。子どもたちの間で議論です。その時に大人側は、「食べるんなら、ちゃんと責任持つんだよ」と言ったけど、そもそも「責任」という言葉がクエスチョンマーク。馴染みのない単語です。でも、なんとなく「粗末にしちゃいけない」とか「自分でやらなくちゃいけないんだ」ということはわかる。言葉より先に、ニュアンスがわかる。結局、両方の意見を採択。折り合いをつける形になりました。「食べる!」と言った子は、火熾しや調理、食器の片付けまで自分たちでやり、しかも、文句を言わずにできました(いつもは嫌だと言うけど、それがなかった)。「逃がそうよ」と言った子は、それもアリです。この子たちは、エビの味が好き嫌いとか、調理がめんどくさい、という気持ちじゃなくて、「殺したくないから」という感じでした(たぶん、だけど)。なので、こちらはエビを焼いてる隣で火熾ししてお茶を沸かすことをしました。
自然体験は、学校のテストのように「解答」はないと思います。○や×で判断できないことだらけ。でも、「エビをどうする?」というリアルはある。「逃がそうよ」と言っても、となりで「食べる!」子たちがいる。キャンプは、そうしたリアリティの現場です。そんなことを繰り返しながら、自然との付き合い方、他人との付き合い方を学んでゆく場所と時間なのだと改めて思うのです(なんだか固くなっちゃったけど、でもそんな感じ)。
富田桂太
18泊19日中に、100人以上の子どもからおじいちゃんまでの人たちと生活ができた。海へも川へも山へも40kmも農泊も野外キャンプもたくさん遊んで、チャレンジすることが、みんなとできた。それは最高に楽しく、いろんな顔を見れて面白かった。
キャンプを通じて、子供たちは多様なもの・人に触れて、大いに成長していったが、また、自分も成長できた気がする。子どもから元気をもらったり、自分自身の事も見直すいい機会にもなった。ボランティアスタッフからも何度も助けてもらい、本当に感謝している。今度、またこのキャンプに参加できるなら、もっと余裕を持って、その場を楽しみ、よくできるように考えて行動できるように臨みたい。
中野文華
初めての夏長期で、たくさんの子どもと山や海などいろいろなところに出かけて、たくさん遊ぶことができ、楽しい思い出がたくさんできました。40kmウォークも最後尾の子どもと歩き、励まし合ったりする子どもたちの優しさ、最後まで歩き切る忍耐強さなど、子どもたちの様々な側面を見ることができ、面白いプログラムでした。一方、やけどの事故を起こしてしまい、本人たち、関係者の方々全員に大変申し訳なく思っています。ただ、この事故を通して、子どもたちの強さや優しさも感じ、子どもたちに助けられた3週間でもありました。自分自身、様々な経験をし、子どもたちをはじめ様々な方々と出会い、忘れることのできない夏となりました。子どもたちがまた来年も黒松内に来てくれるといいなと思います。本当にありがとうございました。