あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いいたします。
小説「神様のカルテ」の主人公の妻、写真家の栗原榛名。
彼女のゆかりの地を辿って・・・の第一回。
松本市の深志神社。
今年の初詣は、グレープスと、スズキ美容室のある長野県南部の飯田市から足を延ばし、
長野県の中央地点ともいえる松本へ。
「神様のカルテ」の主人公、栗原一止が、通勤で使っていた経路としても描写され、
妻で写真家の榛名が、たびたびお参りに訪れる松本市街地の深志神社。
その深志神社の初詣で賑わう様子をシャッターに収めてきました。
長野県南部は、今年の元旦も良いお天気で、雲一つないという言葉が正にピッタリでした。
中央自動車道を北上して、諏訪を経由するルートで向かいました。
諏訪湖畔。
暖かい日が続いた年末のため、湖面は、凍結するには程遠い状態です。
諏訪湖畔から八ヶ岳方面を眺める。
「八ヶ岳でロケした」のがもう一昨年になってしまいました。 ※1
月日のたつのは本当に早いです。
冬の澄んだ空気の中の快晴。
太陽もしっかり顔を出していたこの日の空。
快晴の空は真っ青ではない。(真っ青には映らない)て、皆さんご存知ですか。 ※2
さて、松本市内に入りました。
JRの松本駅前から、深志神社に向かいました。
このあたり、古くからの路地で一方通行が多く、スムーズに運転するためには、ある程度の土地感が必要です。
深志神社の正門?。西向きの門です。
この写真の向かって右手の先に、「神様のカルテ」で一止が勤務する病院があります。 ※3
背後にそびえるベージュの建物は、「松本芸術館」。 ※4
ちなみに、私たちの本店「スズキ美容室」が、古くからお取り引きさせていただいている美容の問屋さんもすぐ近くです。
先代の社長さんが、昔、昭和の中期頃のことでしょう、出張で飯田までいらっしゃる時の昔話が、思い出されます。 ※5
鳥居をくぐって振り返ると、松本駅前のランドマーク、井上デパートとヨーカ堂が視界に入ります。
暮れに降った雪がまだ残っている境内。
とにかく寒い。芯から冷えるとは、まさにこのことです。
松本平は、長野県の南部とは、塩尻の峠を挟んで気候が全く違う、という定説が、体にしみます。
初詣にたき火は欠かせません。
本殿
日が傾くころでしたが、参拝の列はまだまだ長く伸びています。
列に並びながらも、商売柄、着物スタイルの女性を探してしまいます。
が、この時間帯の境内では、お二人きりでした。
振袖の方はいらっしゃいませんでした。
きものに熱心な土地柄からして、意外な少なさで残念な思いもありましたが、
この寒さのせいかな…などと納得しています。
南門から、深志神社を後にします。
まだまだ参拝の列は続いています。
神社を出て東側の道伝いに進むと、「スズキ・メソード」の本部がありました。 ※6
そしてその前にそびえるのが、「松本芸術館」
長野県の中でも、最も文化的と表現され、その歴史、排出人物の面々からも、
全国に文化芸術都市の名を轟かせる松本ならではの文化的雰囲気満点の、深志神社一帯でした。
※1 八ヶ岳ロケ
当ブログのオリジナル企画。着物で旅する八ヶ岳、的な連載。
※2 「快晴の空は真っ青ではない。」
向井理さんと中山美穂さんが主演した、映画 「新しい靴を買わなくちゃ」 の中に、こんな場面があります。
●主人公のカメラマンの告白…
「空の青が目に染みる沖縄ロケです。そこで、(清涼飲料水のメーカーのクライアントは、)
太陽の出ている空まで青くしようとするんです。
ほんとうの空は、太陽の出ている方は青くない。白く写るんです。
なのに、(あいつらは) 空は青だろ。(デジタル修正で)全部青くしろというんです。
でも、そんなペンキ塗りたくったような空にしてどうするんですか。
そんな空はこの世にはない。」
映画 「新しい靴を買わなくちゃ」 (監督 脚本 北川悦吏子) より。
◆ 同感です。
※3 一止が勤務する病院
「本庄病院」のモデルと言われる総合病院は、相沢病院。
作中では、主人公の医師「一止」から、否定的に扱われる。というよりも、目の敵にされる
「365日年中無休」をスローガンとして掲げる病院。( しかし患者にとっては、こんな頼もしい病院はありません。)
現在、最先端の陽子線治療を駆使して、多くのがん患者の命を救っている病院としても有名。
※4 「松本芸術館」⇒正式名「まつもと市民芸術館」
毎年、夏の風物詩として全国のクラシックファンを熱狂させたサイトウ記念(現・セイジ・オザワ 松本フェスティバル)の
オペラ会場用の劇場というふれ込みで建設されるも、
採算度外視の公共事業の象徴、という大きな批判が大々的に報道された、いわくつきの大ホールを中心とした文化施設。
)^o^(
劇場にたどり着くまでのスロープの距離と劇場入り口前ホールの広さは、代々木のオリンピックプール並み?の巨大施設です。
ホント、なかなかたどり着きません。
しかし、
◆ 劇場そのものの評価は、大変優秀で、素人目にもその素晴らしさは一目瞭然。
かつて、「レ・ミゼラブル」の全国ツアーが松本に来演した際、
いまや日本のミュージカル界の若きトップスターとなられた、当時、コゼット役の女優(歌手)さんが、
記者会見で、「帝劇よりもすばらしい劇場で・・・」などと無邪気にのたまわれ、
周囲の大人たち(主要キャストの面々)が顔面蒼白となったのは、記憶に新しいところです。
◆ 私たち美容業界でも大イベントが行われています。
和装のカリスマ、田中文代先生率いる「嶺美会」(松本を本拠地とする、和装美容の研究会) ※7
の25周年記念イベントでは、
歴史を再現し、木遣を先導とした、白無垢の花嫁行列が、この大劇場を練り歩きました。
さらに 田中寿恵会長とアップヘアの巨匠・谷口愛子先生の競演による、
着付&ヘアのコラボレーションのステージが大劇場を沸かせました。
◆ いずれにしても、 飯田在住のわたしたちにとっては、この劇場があることと、そこで上演される魅力的な演目によって、
近隣の都会・名古屋ではなく、松本まで足を延ばそう、と思う大きな動機付けになっていることは間違いないようです。
※5 松本⇒飯田 の出張
今でこそ、スズキ美容室(飯田市・馬場町)から、松本市街の深志神社までは、
自動車で、1時間30分程度の距離ですが、中央自動車道開通までは、半日がかりのルートだったそうです。
出張も当然、泊りがけ。の時代でした。
道路交通網の発達と、今後期待されるその移動コストの低減の有無が、大きく、地方経済の活性化の成否を左右することでしょう。
期待したいです。
※6 スズキメソード
葉加瀬太郎さんもその門下生である、松本が発祥地の世界的規模のヴァイオリン教室。
日米のクラシック音楽界に、著名な音楽家を多数排出するばかりでなく、
音楽以外の分野での門下生の活躍も特筆すべきものがある、音楽教室であり、情操教育のメソッド。
正式名称は、公益社団法人才能教育研究会。
★ 昨年暮れに定期演奏会を終えた、飯田交響楽団。
その飯田交響楽団の団長を務める、お医者様も、スズキメソードのご出身。
★ 来る、1月31日開催の スズキ美容室主催 「大人の新年会」では、
その「ドクター団長」を中心に編成していただいた、弦楽四重奏をご披露いただくことになりました。
どうぞ、お楽しみに。
※7 嶺美会
当ブログ内の「嶺美会の花嫁」のカテゴリーも、ご覧下さい。