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美容室グレープス (飯田市) 店長&スタッフ・ブログ

飯田駅アイパーク広場前「美容室グレープス」(グレープス.com)のブログ。 
本店「スズキ美容室」(飯田市)の話題も。

「旅の着物に・・・」風立ちぬ/八ヶ岳編 ⑮ ラクダがいる

2014年11月17日 | 旅の着物に・・「風立ちぬ」八ヶ岳編

駅から続く道の先にラクダの群れが・・・

 

ここは、かの日本画の巨匠が残した美術館。

 

小さな、そして独創的な建築の駅からつづく不思議な空間のすぐ先にあった小さな美術館。

思いがけず、この旅の終着点にふさわしい場所に、たどり着いた気がします。

 

思わずスケッチブックを広げていました。

 

音楽の世界で言えば、「コンセプトアルバム」のような、ひとつのテーマによって構成されたユニークな美術館。

そして、平山郁夫画伯の終生の創作のテーマは、「仏教伝来の道、シルクロード」。

 

生前、画伯がお気に入りだったというこの場所に、この美術館が建設されたそうです。

 

それにしても、ここにいるラクダのこぶが印象的でした。

 

 

さて、本題。

この場面でのモデルさんのスタイリングのお話です。

テーマは、「昭和初期の美大生のスケッチ旅行」。

 

「風立ちぬ」をはじめとする、堀辰雄が遺したいくつかの小説の「創作の源」となっていると言われる、早逝した彼の恋人。

その「美大生の恋人像」をイメージして、スタイリングしました。

 

まず、着物の足回りのチェックです。

伊達襟と帯の色に合わせて、淡いピンクの色足袋に、漆黒の下駄をあわせました。

 

ヘアスタイルは、超シンプルなオールバック。

グロスを少々足して、「日本髪の鬢付け油」風の味付けをしました。

 

このあたりは、日本髪の結髪のキャリアを持つ美容師にとっては、お手の物の演出です。

 

 

後頭部にご注目。

 ここでは、シニヨンにも編み込みなどはせず、シンプルなおだんご型のにまとめ髪に。

そこに、かわいらしく、「染の花」の小花の花束を飾りました。 

 

このスタイルの制作担当

ヘア・セット+着付け  鈴木文子 (スズキ美容室)

髪飾り    小島博子 (染の花)

メイク    佐々木京子 (美容室グレープス)

 

 

★制作後記★

モデルさんの髪型について。

この場面では、シニヨンの位置を少し上にあげて、もう少しポップな感覚を加えてもよかったのかな、・・・なんて思います。

 

※ 江戸時代、人々の髪型が日本髪だった時代から、まげの位置が上に上がるほど、若々しさを表現する、というひとつのセオリーがあります。

(当然、セオリーには、「ブレイク・ザ・ルール」(型破り)の楽しさもありますが・・・)

 

※ また、そのように、シニヨンの位置を高く上げていった場合、それに伴って起こる、人相の変化をコントロールすることも重要なポイントになります。

「つり目」などが、もっともわかりやすい部分なのですが、顔の印象が、かなり変わってくるからです。

 

 

 

 さて、この連載も、ここでいよいよ終着点を迎えていますが、このポイントは、ぜひ記憶に残しておいていただいて、

この連載の続編 「旅の着物に…番外編」での、モデルさんの変身ぶりを、チェックしてみてください。

 

 

「旅の着物に・・・」風立ちぬ/八ヶ岳編   完

 

続編へ。

 

 


「旅の着物に・・・」風立ちぬ/八ヶ岳編 ⑭ 小さな駅

2014年11月15日 | 旅の着物に・・「風立ちぬ」八ヶ岳編

高原列車の終着駅は、もうすぐ。

そこは、中央線と、小海線が接続されるポイント。

いま、東京方面からの八ヶ岳山麓への入り口として、観光開発が盛んなホットプレイス、小淵沢。

 

 

でも、大自然の中を旅してきた今日の私は、そんな雑踏(と言っても、新宿とかの比ではないのですが・・・)を回避したい気分。

そこで、その目的地のひとつ手前の駅で下車しました。

 

そこは、小さな、本当に小さな駅でした。

 

 

明かり取りの窓には、ステンドグラス。

 

田舎の鉄道では、無人駅は珍しくないのですが、ここはちょっと雰囲気が違います。

 

外観も意匠的でユニーク。

 

 

思わず、和傘を広げたくなりました。

でも、これ、意匠×意匠のミスマッチですね。

 

人気のない駅。でも、存在感満点の駅舎。

 

個性的なデザインの駅舎の横には、カード式の電話ボックス。

なんとも、キッチュな空間です。

 

つづく。


「旅の着物に・・・」風立ちぬ/八ヶ岳編 ⑬ 高原列車

2014年11月09日 | 旅の着物に・・「風立ちぬ」八ヶ岳編

列車がホームに滑り込んできました。

 

 

 

 

きものの袖口にご注目ください。 

「絹紅梅」独特の素材の、透け感、生地の薄さ、軽さを感じていただけますか。

 

 進行方向、右手の車窓から、八ヶ岳を望む。

 

 

頭を雲で隠す八ヶ岳の山並み。

 

 

 牧歌的な農村の風景から、森の中へ列車は進みます。

ヨーロッパ大陸を走る、「インターシティー」を思わせる、列車の雰囲気。

気分は、「世界の車窓から」ってかんじでしょうか?

 

 

 

 

 

 

 

清里駅に着くころには、長野と山梨の県境を越えています。

 

 

 

 

かつて、少女のあこがれ、メルヘンの街として全国に名前を轟かせていた、清里。

この日の清里駅からの乗客のいでたちからは、

現在は、登山やハイキングの拠点の街としての雰囲気が漂ってきます。

 

 

 

 

行き当たりばったりの気ままな列車の旅、路線図を眺めて、降りる駅を思案中。

 

つづく。

 


「旅の着物に・・・」風立ちぬ/八ヶ岳編 ⑫ 鉢巻道路を東へ

2014年11月06日 | 旅の着物に・・「風立ちぬ」八ヶ岳編

八ヶ岳の南側のふもと、原村から、東に車を走らせます。

 

通称「鉢巻道路」と呼ばれるこの道は、八ヶ岳山麓のすそ野に巻きつくように走っています。

山梨県に入って、さらに東へ進み、清里を過ぎると、また長野県に入ります。

 

そこが南牧村。 八ヶ岳の東側のふもとに位置しています。

この村に、日本一標高の高い駅があります。

 

二度目のお色直しの着物は、

「絹紅梅」  まさに夏らしい、涼しげで軽い素材に、「茶屋辻模様」の柄。

「いまどき、なかなか手に入らない素材とデザインの組み合わせ」のビンテージもの。

 

年代物の、渋い着物の素材を引き立てるため、帯は、ピンクと赤の配色で、若々しさを強調しました。

これも夏の定番、紗の名古屋帯

 

 駅前に立つご当地キャラクター?

うし君。

 

駅の近くには、大変な人気の乳製品の直販所があるように、ここ、南牧村は、なんといっても、酪農の村。

 

 

 

 

標高1300メートルの八ヶ岳のすそ野を縫うように走る 高原列車は、

北側の、佐久地方の城下町、小諸から、八ヶ岳の東側をぬけて、山梨県の小淵沢をむすびます。

 

列車は、一時間に1本程度の、ゆったりとしたダイヤ。

 

離れ小島型(アイランドリバーサル)・・・改札口は一つ。対岸はありませんでした・・・ の上りホームへ向かう。

改札を入ってから、踏切をわたるこの駅の構造。

都市部の駅ではお目にかかれない、珍しいかたち。 

 

こんな駅での時間待ちは、大歓迎。

気持ちのいい天気と、澄んだ空気が、列車の到着までの時間の経過を忘れさせてくれます。

 

いま、八ヶ岳山麓への東の入り口、小淵沢方面への列車を待っているところです。

 

つづく。

 


「旅の着物に・・・」風立ちぬ/八ヶ岳編 ⑪ パナマ帽に染の花

2014年11月03日 | 旅の着物に・・「風立ちぬ」八ヶ岳編

「パナマ帽にパナマの草履」

 

この組み合わせだけからイメージすれば、ちょっと伊達男風の日焼けした男性モデルの顔が浮かびそうなスタイリングですが、

 

このパナマ帽(実際は、パナマ帽風のつば広帽)は、女性仕様のかわいらしいラメ入り。

 

 

パナマ帽には、白地に淡い青紫のグラデーションの花びらの「染の花」のバラをしつらえました。

 

「染の花」の小島先生にとくにお願いして、彼女と着物のかすりの青のイメージに合わせて、バラはたくさんつけました。

 

まるで、SKE48さんのステージ衣装のように、たくさんつきました。

 

 

このところのトレンドなどもあり、こんなユニセックスな着こなしも、ファッション界では、当たり前のコーディネイト術。

 

 

青い空に白い雲。

 夏の山では珍しいほど、天気に恵まれ、こんな気持ちの良い写真がとれました。

 

 

それも、今となっては「夏の幻影」。 もう、来年の夏が待ち遠しいですね。

 

 

炎天下のなか、わずかな木陰がユートピア。

 直射日光を避けて、しばしの休憩中。

 

すると、知らない間に集まった、直販所にお買い物に来た、お婆さま方に囲まれていました。

 

Q 「どこの女優さんかね?」

A 「・・・・」

Q 「いい帯だね。 名古屋かね?」

A 「ハイ、その質問なら、OKです。  「すくい織り」の名古屋帯です。」

 

・・・なんて、ことになりました。

 

つづく。

 


「旅の着物に・・・」風立ちぬ/八ヶ岳編 ⑩ 小説「風立ちぬ」

2014年10月25日 | 旅の着物に・・「風立ちぬ」八ヶ岳編

 

<八ヶ岳の南側から望む、八ヶ岳の山並>

 

堀辰雄の小説 「風立ちぬ」で、八ヶ岳が、描写されている部分に、こんな行があります。

(「新潮社 日本文学全集 堀辰雄集より」抜粋)

 

「俺たちはね、ずっと前にこの山を、ちょうど向こう側から、こうやって一緒に見ていたことがあるんだ。

いや、おまえとそれを見ていた夏の時分は、いつも雲に妨げられて、殆んど何も見えやしなかったのさ。」

 


「あのとき、この山が今とは反対の側から見えたんだ。

あの遠くに見えた、どこの山だかちっとも知らずにいたのが、確かにこれらしい。丁度そんな方角になりそうだ。

・・・おまえ、あのすすきがたくさん生い茂っていた野原を覚えているだろう。」

 

★「ちょうど向こう側」、「反対の側」から、この山を見ていた。 ・・・というのは、

 

今、主人公の二人がいる、八ヶ岳の南側の諏訪地域の 「富士見町のサナトリウム」から、眺めている八ヶ岳を、

かつて、八ヶ岳を超えて、反対の北側にあたる、佐久地域、そして、その先にある、「軽井沢町」から、ふたりが特に意識もしないで、眺めていたことがあったことに気がつく場面です。

(こんな、ふとしたことから、二人が出会い、ほんのわずかの幸福の時間を過ごした場所と時間を、遠巻きに、回想する。この作家らしい、淡々とした、そしてなんとも切ない場面の描写です。)

 

堀辰雄の小説 「風立ちぬ」は、

当時(昭和初期)、不治の病とされた、結核に侵された恋人の、八ヶ岳のふもとのサナトリウムでの闘病生活に同行した、「わたし」がつづる物語です。

 

この小説、O.ヘンリーの「最後の一葉」を想わせる、冒頭の展開もあるのですが、その後の展開は、淡々と時が流れるのみです。

奇跡は起こりません。

 

サナトリウムで起こる日常の出来事、二人の会話が、抑制されたタッチで描かれていきます。 

それに併せて、結末に向かっての時間の流れが、サナトリウムの周りの大自然の季節の移ろいとして、描写されています。

 

作中に、こんな部分もあります。

「こういう山のサナトリウムの生活などは、普通の人がもう行き止まりだと信じているところから始まっている・・・」 

「こうして私たちの少し風変わりな愛の生活が始まった」

 

出逢ったばかりの若い男女に待ち受ける、逃れられない悲しい結末。

用意された、その結末に向かって、「わたし」が選んだ、愛情の証は、彼女と時間を共にすること。

 

これだけの、シンプルなストーリー。

なのに、読後に深い印象が残ります。

丹念に、しかし淡々と描かれる、二人が共有した時間の「描写」に、特別な魅力があると感じました。

 

のちに、この小説から、多くの映像作家が、インスパイアされ、時代を問わず、この小説をモチーフにした映像作品が製作されているいることも、

この小説が持っている魅力と価値の裏付けと言えるのではないでしょうか。

 

 <小説の主な舞台となる、八ヶ岳のふもとのサナトリウム。  現在は地域医療の要の総合病院>

 

 

宮崎駿監督の映画 「風立ちぬ」の大ヒットは、小説「風立ちぬ」と堀辰雄の名前をあらためて、多くの人に知らしめることになりました。

 

 <宮崎駿監督の映画「風立ちぬ」のヒロイン「菜穂子」のイメージ>

 

<「堀辰雄文学記念館」のパンフレットより。>

 

小説「風立ちぬ」のもう一方の舞台、八ヶ岳の北側、軽井沢では、

現在、 堀辰雄 生誕110周年記念の「菜穂子」展が開催中。

 

つづく。

 

 

 


「旅の着物に・・・」風立ちぬ/八ヶ岳編 ⑨ 野菜の王国

2014年10月22日 | 旅の着物に・・「風立ちぬ」八ヶ岳編

 

八ヶ岳のふもと、別荘地である原村のもう一つの顔は

「高原野菜の王国」とでも呼べばよいのでしようか、農業の成功地としての顔です。

 

全国に名を轟かせるセロリをはじめ、あらゆる野菜のクオリティがハイレベル。

 

そんな自慢の野菜のお味は、すでにランチで体験済み。

 

 

ということで、直販所で、この時期盛りのキャベツを買いました。

家族や、お友達、皆に食べてもらいたくて、たくさん買いました。

 

 

 

 たくさん買いすぎてしまい、袋詰めを手伝ってもらう羽目に…

 

 

 ジャガイモの種芋 秋植え用でしょうか・・・

 

 この直販所の経営は、農業大学。 

大学で採れた大根も買いました。

 

野菜の売れ行きはもちろんですが、新鮮な牛乳、ヨーグルトなどの乳製品の人気は、さらに高く、

売り切れ必至の競争率。ゲットするなら、午前中に…

 

 

 大根は、サルバトーレ・フェラガモのエナメルのトートにしっかり収めました。

 

 

八ヶ岳を背にした、大自然の中での農業と、別荘と、ペンションの村。

 ヨーロッパの片田舎を連想させる、豊かで、のどかな時間の流れが、そこにはありました。

 

つづく。

 

 

 


「旅の着物に・・・」風立ちぬ/八ヶ岳編 ⑧ 着物ヘア

2014年10月20日 | 旅の着物に・・「風立ちぬ」八ヶ岳編

「ゆるやかな三つ編み」 の両サイド 編み込みのアップヘア。

 

カジュアルで、POPなヘアスタイルは、

「年代物の着物」を、古さを感じさせず、今風に着こなすための最重要ポイントです。

 

 

また、今回のような、リラックスした旅の T.P.O も考慮して、編み込みには、テンションをかけない。

(緊張感を持たせない) 

ゆるーい感じの編み込みヘアが、この場面には、ベストマッチでしょう。

 

後頭部の写真。

シニヨン(まげ)はありません。

( 実は、このあと、帽子をかぶることも考慮したヘアスタイルなんです。)

 

これ、洋服のストリートファッションでも、大活躍しそうなヘアスタイルですね。

 

 

 

★前シリーズ(白の綿麻の着物のヘアスタイル)

 

七・三分けのアップスタイル

前髪(前頭部)に厚みを持たせて、「染の花」の髪飾りと、ボリューム感をあわせました。

こちらは、「レトロ感をしっかり感じさせる演出」のヘアスタイルです。

 

後頭部 写真。

小さめのシニヨン (まげ/おだんご) のアップヘア。

 

 

<製作スタッフ>

ビジュアルプランニング&ヘアセット(白の綿麻の着物)+メイク  佐々木京子(美容室グレープス)

ヘアセット(生紬の着物)+着付け    鈴木文子(スズキ美容室)

髪飾り                     小島博子(染の花)

 

 

着物ヘアの豆知識

豆知識、というよりは、「重要なセオリー」のお話です。

女性の着物スタイルの重要なポイントである、抜き襟

(上の写真の、赤丸の部分)

 

● 江戸時代に、結いあげるタイプの髪型 ( いわゆる「日本髪」) が、女性の標準的な髪型になると同時に、

女性の着物スタイルも、現在のスタイル ( 「抜き襟」「胸元の、高い位置の帯」 ) に変化したといわれています。

 

(★参考 スズキ美容室主催、「ウェディング・ファッションショーの記録」のまえがき ⇒ こちら(外部リンク)も併せてご覧ください。)

 

● さて、この「抜き襟」の着付けスタイルについてです。

現在では、「女性らしさの表現」・・・的な意味で、理解されることが多いのですが、

もともとこれは、日本髪の「たぼ」(下の張り出した部分) が、着物の襟に接触しないように、首と襟の間を開ける、機能的な理由から発生しているようなのです。

 

 

そんなことを踏まえて、

● 「現代の着物のヘアスタイル」 として、ふさわしいものは、何か、と考えてみると・・・・

 

まず、髪型の類型的には、日本髪と同じ分類にはいる、

アップスタイル」 で、

②「襟に髪が接触しない ことが、

必然のセオリーとなるのでしょう。

 

● そう、もう、お分かりかと思いますが、このように整理してくると、実は、

「着物スタイルで、チャレンジできるヘアスタイルって、意外とたくさんあるのね…」て、ことになるんです。

 

「アップヘア」のスタイル本が、そのまま、着物用のヘアカタログとして、使えちゃうんですから。

 

● また、このことを知っていただけば、「アップヘアは、成人式のためのもの・・」

なんて、思い込んでいる、お客様の誤解も解けるはずなんです。

 

 

●「和楽」 「家庭画報」 「婦人画報」 「美しいキモノ」 「七緒」

 これらの雑誌は、私たちのお店に置かせていただいていて、お客様にたいへん喜んでいただいている、「着物の記事の多い」雑誌なのですが・・・。

 実は、きものに熱心なこれらの雑誌でさえ、着物スタイルの、「髪型の話」や、「着物とヘアスタイルの関係」についての記事は、とっても少ないのが、現実なんです。

 

着物を着る際のヘアスタイルの重要性については、もう、皆様、ご理解いただけたと思うのですが、

残念・・・

 

 

 <最後に、美容室からの告知です>

★美容室での、着物スタイルのための 「ヘアセットのご注文」は、何も、「結婚式」や「お葬式」の礼服の時でなくても、いいんです…

 

お客様から、

 

「この着物を着て、こんな髪型にして、ちょっとお出かけしたいんで、よろしく・・」なんてオーダーをいただくのを、腕利きの美容師さんたちは、心待ちにしているものなのです・・・

雑誌の切り抜き写真なんか、ご持参で。

 

(「スズキ美容室」では、着物用のヘアスタイル・カタログもご用意しています。 必要な場合は、お気軽にお声をおかけください。)

 

つづく。

 

 

 

 

 

 


「旅の着物に・・・」風立ちぬ/八ヶ岳編 ⑦

2014年10月19日 | 旅の着物に・・「風立ちぬ」八ヶ岳編

 

  十字絣の生紬の着物

 

創業以来、200有余年、飯田の老舗呉服店「澤村屋」の第十代社長のお母様がお召しになっていた、年代物(昭和中期あたり)を、蔵出しで、お借りしました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ゆき(着物の背の縫い目から袖口までの長さ / 洋服で言えば、「袖丈」)や、身丈の短さから、仕立てられた年代を感じます。

が、それはそれなりのコーディネイトと、着付けによって、逆に魅力的な着物スタイルに仕上がったのではないでしょうか。

 

写真からも伝わりますが、この着物、自然な生成りの生地に浮かぶ、かすり模様の青色が特に印象的。

 

蛍光染料の技術が進んでいたとも思えない時代で、尚且つ、年月をへた現在、これほどの輝きを放つ着物と巡り合えることは、大変幸せです。

(衣装合わせ、撮影当日の印象より、写真の仕上がりで見るほうが、さらに魅力的に見える。そんなタイプです。)

 

※このブログに掲載の写真は、撮影後のリタッチ処理などの、画像そのものへの加工を全く行っていません。

 

  

 草履は、夏の着物スタイルの定番である、パナマ。

プラス、グレーの色足袋で、足元をマニッシュにまとめ、適度な”はずし”効果を狙ってみました。

帯結びは、お太鼓の変形。

こちらも、適度なはずし効果を狙っています。

 

つづく。

 


「旅の着物に・・・」風立ちぬ/八ヶ岳編 ⑥ 高原のカフェ

2014年10月13日 | 旅の着物に・・「風立ちぬ」八ヶ岳編

高原のカフェでのランチタイム。

 

 (^○^)

そこで、今日は、この連載もちょっと一服、させて頂ます。

watch out!

”ouch”  苦いんじゃありません。 熱いんです。

 

ローストチキンサンド と かぼちゃのスープ をいただきました。

 

 

 

こちらは、ベーコン入りワッフル。

どうしても、「隣の食卓」が気になってしまいます。

 

 

さて、さて、・・・

一口、くちに運んだだけで、ただならぬ素材選びへのこだわりと、刺激の強い合成調味料が一切使われていないことが、察知できる、このお店のお料理

 色彩も美しく、まるで、プレートの上のアート作品。

 

すべて、「マスターの丹念な手づくり」だそうです。・・・道理で、時間がかかるわけです。

 

マスターと二人で、このお店を営む、マダムいわく、

「お客さんが来てくれないのは、困るけれど、たくさん来ていただくのも大変で・・・」

 

 

◆一般的には、慢性的な「供給過剰」状態で、不景気の出口が見えない、田舎のサービス業の世界。

しかし、このお店は、例外。

 

噂通りの、こんな「需要過多」(実際、この日、お店は満席。 入口で、あっさり退散させられるお客さんも多かった)の状況。

それでも、欲張らない。マイペースなライフスタイルは崩さない。

(これが「八ヶ岳スタイル」なのでしょうか・・)

 

このご夫妻の信念の賜物のようなお店でした。 

 

最後にお料理の写真を、もう一枚。

 

米の粉で作った焼きそば。

このお店のランチメニューの人気ナンバーワン。だそうです。

 

(^○^)

今日は、このブログを書いていて、インターネット上にあふれている、大量のお料理写真の意味がよくわかりました。

・・・おいしそうな料理の写真って、ほんと、気持ちが高揚するんですね・・・

 

つづく。