美容室グレープス (飯田市) 店長&スタッフ・ブログ

飯田駅アイパーク広場前「美容室グレープス」(グレープス.com)のブログ。 
本店「スズキ美容室」(飯田市)の話題も。

結婚式は、誰のもの?② 棄ててしまうのは簡単だけれど…

2019年10月17日 | ウェディング

Presented by  グレープス.com  and スズキ美容室.com 

and  スズキ美容室・訪問サービス.com  (長野県飯田市)

◆「婦人画報」2014年6月号の特集 「日本の結婚式」 からの一節です。

 

結婚式というイベントは、人間の一生の「通過儀礼」の中でも、最も重大な儀式であることは、

日本人に限ったことではありません。

しかし、

全日本ブライダル協会の会長をつとめられている、

日本のウェディングドレスデザイナーのトップランナーである

桂由美先生のお話しでは、 

すでに、ヨーロッパ諸国では、民族衣装を着用した、それぞれの民族色豊かな結婚式は、

ほとんどが失われてしまっているのが現状だそうです。

一方、東洋の国々、とくに東南アジアを中心にした諸国では、

まだまだ、民族衣装を着用したオリジナルの結婚式が行われているそうです。

 

それぞれの国、地域で生まれ育った人々が、その文化を継承し、守るのか、

それとも、

世界の文明をリードする、普遍的で合理性の高いスタイル(グローバルスタンダード)や、

時代のトレンドに乗って、

オリジナルの文化を棄てるのか・・・

日本の多くの人々の間では、

そして、わたしたちの住む地域の多くの人びとの間では、

その選択の方向は、すでに明快に決定がなされているように感じます。

 

◆「婦人画報」の特集では、

その地方の伝来の結婚式、儀式、しきたりなどを守り伝えている人々が、ヒューチャーされています。

◆以上の、「花嫁のれん」、「花嫁道中」は、能登、北陸地方を象徴する、婚礼文化です。

 

◆京都の上賀茂神社での結婚式。

◆花嫁衣装は、お家で受け継がれる伝来の白の打掛。 

この「婚礼前の花嫁衣装の披露」というイベントは、かつての日本映画の中にも多く登場します。

結婚式への期待感を盛り上げる、ドラマティックな、プレイベントの一つと言えるのではないでしょうか。

 

◆「婦人画報」誌の力のこもったこの特集記事を観ていくと、

いまの日本で、世の中の潮流に逆行するように、

ご自分のお家の、そしてご当地の伝来の文化、財産を継承して、結婚式の儀式に臨んでいる方々からは、

衒い(てらい)とか、浮かれたイベントの感覚は感じられません。

そして、なんといっても、

そんな人々を見守り、地域文化を守り、はぐくんでいる土地が、

京都であり、北陸地方であることには、おおいに納得してしまいす。

 

つづく。

 

 


結婚式は、誰のもの? ~この国で、この地方に生まれて~

2019年10月13日 | ウェディング

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  キャッシュレス決済。 ものすごいスピードで普及していますね。

10月からの各種の還元キャンペーンもあってか、さらにそのスピードが加速しています。

皆様はいかがされてますか。

 

 それと同じくらいのスピードで、進んでいるように感じるのが、結婚式のカジュアル化です。 

この速度も、

私たちのように、美容業界で、時系列的に結婚式のスタイルやそのファッションを目の当たりにしている人間にとっては、

恐ろしいくらいの速さに感じてしまいます。

 

 いずれにしても、結婚式を挙げられる当事者の皆さんが、

「カジュアルでない結婚式」って、どんなものなのか・・・ 

ご自身の目で、ご覧になった機会が極めて少ないこと。

伝来の結婚式の儀式を、伝授されるご家族や、地域社会も、

加えて、

ブライダル関係のメディアも、美容関係者も、とても少ないのが現実のようです。

 

  しかし、実は、お嫁さんになろうとしている女性のなかに、

そんな伝来の結婚式、婚礼衣装に関心をお持ちの皆さんが少なからずいらっしゃることも、

わたしたちは、ひしひしと感じています。

 そんなご希望に対して、正確な知識のご提供や、ふさわしいアイデアのご提案ができないのであれば、

美容業界としては、とても残念でなりません。

 

 今回は、いくつかの出版物を手掛かりにして、日本の結婚式、

私たちの住むこの地方の結婚式のルーツを、

何回かにわたって、辿ってみたいとおもいます。

 

つづく。

◆参考文献「婦人画報2014 特集・日本の結婚式」

◆参考文献「聞き書き・飯田の暮らし6」 飯田市歴史研究所

 


わたしが「毛髪診断士」になって、学んだこと

2019年10月05日 | 

Presented by  グレープス.com  and スズキ美容室.com 

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空が高い、秋、真っ只中の今日この頃です。  皆様いかがお過ごしでしょうか。

 

引き続き、美容室グレープスの佐々木です。

 

 

 

 

 

 

今回のブログは、

■ ■ ■ わたしが「毛髪診断士」になって、学んだこと ■ ■ ■

なんていう、たいへんな、お題をいただいてしまいました。

 

皆さんの期待に応えられるような、お話しになるかどうかわかりませんが、

お付き合いください。

 

◆「脱毛症、とくに円形脱毛症の第一発見者になる可能性が最も高いのが美容師さん」

これは、公益社団法人・日本毛髪科学協会の理事をつとめられている、

浜松の大学病院の「毛髪外来」 ※1 の先生の講演の中でのお言葉です。

美容師のことを、とてもかいかぶってくださっているのかな、なんて思います。

けれど、職業の性質上、確率の話しとしては、まったくその通りなのではないでしょうか。

 

しかし、

アシスタントの時代を含めれば、もう20年以上になる私の美容室勤務のキャリアの中でも、

実は、お客様の円形脱毛症と遭遇した機会は、そんなに多くはありません。

そんな経験則から考えると、

円形脱毛症の発症の確率は、それほど多いものではないのかな・・とも

ぼんやりイメージできます。

かつて、私の中での脱毛症のイメージといえば・・・

モデルでタレントの「ダレノガレ明美」さんの、

テレビ番組での円形脱毛症の告白話のインパクトがほんとうに強く残っていて、

精神的に追いつめられたり、深刻な悩みとともに現れるものという、

先入観に満たされていました。

◆家族との精神的な葛藤から、激しい脱毛症に襲われたことがあると、告白された明美さん。◆

ファッションモデルという職業がらからも、

ご本人がお持ちのその鋭い感性からも、

ご自身の外観の維持や他人からの視線に耐える精神的プレッシャーは並大抵のものではないのでは…と想像してしまいます。

 

ところで・・・

まだ、知識の浅い美容師だったころの私は、

お客様との会話でも、「円形脱毛症」とかけては、「悩み事」と解く。

みたいな、

短絡的なお話をしては、お茶を濁していたように思います。

 

ところが、先の先生の講演から、

現代の円形脱毛症の原因の多くが、栄養失調によるものだということを学びました。

代表的な例としては、ダイエット、偏食によって起こっている、若い娘たちの脱毛症なのだそうです。

 

脱毛症は、体の変調のサインであることを学び、

美容師の無責任な発言や軽々しいアドバイスが、

お客さんに誤解や時には混乱を与えることを理解して、

戒めたいと思いました。

 

また、スズキ美容室の本店の先生が、

膨大な数のお客様への施術経験から、なじみのお客様の髪の毛を触っただけで、

お客様の体調不良や入院の履歴を見ぬいている現場に、何度も立ち会ってきた私は、

さらに多くの経験と洞察力を養いたいと思っています。

 

つづく。

 

※1. 「毛髪外来」

皮膚科の中でも、毛髪の専門医の診察を受けられる医療機関。

大学病院を中心に増加しているけれど、まだまだ、数が少ない。

また、健康保健適用外の自由診療をしている毛髪外来は、個人クリニックがほとんど。