佐々木譲「制服捜査」(新潮文庫590円)を読みました。
連作短編集です。各編は独立して読めますが、それぞれが関連し合い最後に全体の謎が解きほぐされます。
刑事として勤務していた主人公、川久保篤巡査部長が人事異動のあおりで駐在勤務になります。
題名のとおり駐在としての限界の中で捜査を行います。
北海道の小さな町の日常が、抑制の利いた筆致で描かれていますが、それがあたかも駐在としての限界のようにも思えます。
しかし、川久保は警察官魂というか、長年の刑事経験から駐在の範疇を徐々に逸脱して行きます。
その展開が大変魅力的で読者を引きつけます。
ミステリーは久しぶりに読みました。やはり面白い。
実を言うと佐々木作品を読んだのは「鉄騎兵、跳んだ」(オール読み物新人賞,1979年)以来です。
題材はモトクロスです。
当時、自分はオフロードバイクで林道を攻めていたので興味を持ちました。
佐々木譲は、ずっと気になっていた作家です。これを機に他の作品も読もうと思います。
「振り返れば地平線」をタイトルと表紙だけで買った覚えがあります。
「振り向けば~」も佐々木作品の様ですね。
自分は読んでいません。
あの頃は片岡義男なども読みましたね。バイク関連のものには何でも目がいきました。
ああ懐かしい。