ヒガンバナ科のハマユウです。
本州の房総半島南部から山口県南部、四国、九州の太平洋側の沿岸部で海岸の砂丘等で自生している多年草です。
自生もありますが公園や庭に植えられることもあります。
葉の付け根部分では葉鞘がぐるりと巻き、鱗茎となります。
葉は大きく先がとがります、断面はV字状で厚く光沢があり縁はなめらかです。
葉の間から中空の太い花茎をのばします、茎の先から多数の花が順にさきます。
白色の花は筒形で、先が6枚に割れて反り返ります。雄しべは6本、花糸は白色から紫色になります、雌しべは1本です。
花のあとは球形の果実となり2から3個の種子を落とします。
種子は厚いコルク質の種皮に包まれています。黒潮に乗って漂流して海岸の砂浜にたどり着き、分布を広げたと考えられています。
日本での分布は年間平均気温15度の等温線と一致するそうです。
神奈川県横須賀市の天神島が自然分布の北限とされて、天然記念物に指定されています。
名前は、浜で花がさき、神事に使う木綿に花弁がにていることからだそうです。
他に「オモト」に葉がにているから「ハマオモト」ともよばれます。