前巻までで、この物語の時代の大きな歴史的背景として、宗教改革、大航海時代、地球球体説、と、中世のまどろみから目覚めるべく大事件が控えていることが示唆されていて、どれもこれもコル&ミューリ組が解決するの?って思っていたのだけど。
とりあえず、今回の話で、最後の地球球体説については、新たに登場した狼の化身ルティアにコルが一任(丸投げ?)して対処することになった。
その分、コルは公会議の方に集中していく、ということで。
しかし、まさか、地球球体説の方の検証をルティアというもう一人の狼娘に委ねるために、ずっとミューリには内緒にしていたとは思わなったよ。
もちろん、著者の意図としてね。
でもさ、結局、この第8巻の中では、ミューリはルティアに対して、自分がルティアが「賢者の狼」という二つ名を名乗るようになった元ネタである「賢狼ホロ」の娘であることを明かしていなかったわけで、この秘匿が今後、ルティアの行動にどういう影響を与えるのか、がとても気になる。
で、今までも、コル&ミューリ組が取りこぼしてきた問題を、後続のホロ&ロレンス組が解決してきたことからすると、これはむしろ、「月を狩る熊」事件の解明も含めて、ルティアがホロ&ロレンスに合流する流れになったりするのかな?
錬金術師で猫の化身のフェネシス(『マグダラで眠れ』のヒロイン)が、どうやら先んじて、この地球球体説の検証にいどんでいるみたいだし、そもそもフェネシスもそのひとりである「呪われた一族」が新天地に飛び立った、という話もあったりすると、この「呪われた一族」は「月を狩る熊」と接点を持っているんじゃないかなとも思ったりするので。
だったら、ホロが解明に向かってもおかしくはないかな。
障害があるとすれば、ニョッヒラの温泉宿のことと、あとはロレンスが、もういい中年なので、どこまでホロたち獣の化身の道行についていけるか、ということだろうけど。
でもなぁ、これまでの作者の作風を見たら、公会議のすったもんだを描いている間に並行して、新大陸と地球球体説の方に向かってもいい気がするんだよね。
近代の夜明け、新時代の到来、を描く、ってことで。
そこで、ホロとフェネシスとミューリの話が合流するのって、なんかかっこいいじゃん!って思うのだけど。
どうかなー。
それはともあれ、今回はコルが、ちょっと若き日のロレンス風に、あれこれ社会の政治の仕組みを直感的に理解して、ほどよい解決策を即座に描けるようになってきたのだがよかった。
もちろん、それは一方で、ミューリの幼さを強調するための対比でもあったのだろうけど。
しかも、その「知恵者コル」の姿を見せた相手が、ミューリではなくルティアだった、というのが、いかにも秘事っぽくてw
なんとなくコルがエーブに気に入られているのがわかるような感じで。
今回は、そこが一番の見どころだったかな。
もちろん、大学都市の様子も面白かったけど。
しかし、この先、どう話は広がっていくのだろう。
西洋文化史的には、中世から近世、そして近代へ、という大きな流れが控えているから、作者の気概さえ十分なら、まだまだ話は膨らませられるんだけどね。
さてさて、どうなることやら。
とりあえず、今回の話で、最後の地球球体説については、新たに登場した狼の化身ルティアにコルが一任(丸投げ?)して対処することになった。
その分、コルは公会議の方に集中していく、ということで。
しかし、まさか、地球球体説の方の検証をルティアというもう一人の狼娘に委ねるために、ずっとミューリには内緒にしていたとは思わなったよ。
もちろん、著者の意図としてね。
でもさ、結局、この第8巻の中では、ミューリはルティアに対して、自分がルティアが「賢者の狼」という二つ名を名乗るようになった元ネタである「賢狼ホロ」の娘であることを明かしていなかったわけで、この秘匿が今後、ルティアの行動にどういう影響を与えるのか、がとても気になる。
で、今までも、コル&ミューリ組が取りこぼしてきた問題を、後続のホロ&ロレンス組が解決してきたことからすると、これはむしろ、「月を狩る熊」事件の解明も含めて、ルティアがホロ&ロレンスに合流する流れになったりするのかな?
錬金術師で猫の化身のフェネシス(『マグダラで眠れ』のヒロイン)が、どうやら先んじて、この地球球体説の検証にいどんでいるみたいだし、そもそもフェネシスもそのひとりである「呪われた一族」が新天地に飛び立った、という話もあったりすると、この「呪われた一族」は「月を狩る熊」と接点を持っているんじゃないかなとも思ったりするので。
だったら、ホロが解明に向かってもおかしくはないかな。
障害があるとすれば、ニョッヒラの温泉宿のことと、あとはロレンスが、もういい中年なので、どこまでホロたち獣の化身の道行についていけるか、ということだろうけど。
でもなぁ、これまでの作者の作風を見たら、公会議のすったもんだを描いている間に並行して、新大陸と地球球体説の方に向かってもいい気がするんだよね。
近代の夜明け、新時代の到来、を描く、ってことで。
そこで、ホロとフェネシスとミューリの話が合流するのって、なんかかっこいいじゃん!って思うのだけど。
どうかなー。
それはともあれ、今回はコルが、ちょっと若き日のロレンス風に、あれこれ社会の政治の仕組みを直感的に理解して、ほどよい解決策を即座に描けるようになってきたのだがよかった。
もちろん、それは一方で、ミューリの幼さを強調するための対比でもあったのだろうけど。
しかも、その「知恵者コル」の姿を見せた相手が、ミューリではなくルティアだった、というのが、いかにも秘事っぽくてw
なんとなくコルがエーブに気に入られているのがわかるような感じで。
今回は、そこが一番の見どころだったかな。
もちろん、大学都市の様子も面白かったけど。
しかし、この先、どう話は広がっていくのだろう。
西洋文化史的には、中世から近世、そして近代へ、という大きな流れが控えているから、作者の気概さえ十分なら、まだまだ話は膨らませられるんだけどね。
さてさて、どうなることやら。