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白鳥のブログ - 日々の世界を徒然と

グレイプニル 第55話 『命の重さ』 感想:思っていたほどには進まない修一の記憶のサルベージ…

2020-07-18 17:31:18 | グレイプニル
前回の終わりで、結局、千尋と再び合体し、記憶のサルベージをすることを選択した修一。

今回は、その記憶のサルベージの第1回。

もっとも、直人とエレナと修一の三人が、カイトのことを心配して集まった場面とか、その際、直人の口から、実はカイトが殺した愛子は、すでに自殺した愛子になりすましたほのかだったとか、すでに読者は知っていることばかりだったので、そのあたりは、これまでの復習という感じ。

ちなみに、この記憶のサルベージの際、千尋&修一は、直人のことを直人とは認識できていない。

エレナが修一の記憶を消して以後、修一も千尋もともに直人とは会ったことがないため。

なので、記憶のサルベージといっても、そうした限界があることも、ついでに明らかにされている。


とはいえ、新たな発見もあって、それは、よみがえされた「ほのか」について。

最大にヤバいところは、カイトに愛子として殺されたほのかは火葬されてしまったので、肉体が残っていなかったこと。

残ったものといえいば、僅かな骨と、カイトが愛子の姿をしたほのかを絞め殺した時に使った綱に付着していたほのかの髪の毛ぐらいだった。

で、どうやら、宇宙人による復活の技能は、というよりも、カイトがコインを100枚集めて獲得した能力では、ほのかの「魂?」の部分は集められたようなのだが、しかし、その魂を定着させる肉体がすでにない。

そこでカイトが取った手段が、新たにほのかの肉体をつくりすことで、そのために、カイトは自分の両親を殺していた。それだけでは足りなかったようなので、他にも人を殺して肉体のパーツを集めたということ。

つまり、復活したほのかは、いわゆる継ぎ接ぎだらけのフランケンシュタインのようなものだったことになる。

問題は、そうしてまで復活させた「ほのか(のようなもの)」は、生前、自分と必要としなかったこの世界をひどく憎んでおり、その結果、この世界の人びとを消して回るようになってしまった、ということ。

まぁ、このほのかの狂気についても、すでにわかっていたことだけど。


ということで、そんな化け物となったほのかを復活させてしまったことに、カイト自身も悔いているようなのだが、それでも、もはや後戻りできないと感じているため、そんなほのかと自分を止められるか?と、カイトが(記憶の中の)修一を挑発したところで今回は終わり。

なので、肝心なところは、つまり、なぜ修一がエレナによって記憶を消されるしかなかったのか、という核心については、次回までお預け、ということになった。

もっとも、今までの展開と、あと、アニメの13話の描写で想像できることだけど、多分、この過去におけるカイト&ほのかとの遭遇によって、修一はなにかほのかにマーキングされてしまったのだろうね。

で、ほのかとのつながりが残っていると、本質的には肉体のない霊体?のほのかが、瞬時に修一のもとにやってきて、彼を消そうとすることなのかもしれない。


あと、記憶のサルベージで明らかにしたかったもう一つのことは、なぜ、そして、いつ、修一は着ぐるみになる能力を宇宙人から与えられたのか、ということ。

それも次回以降なのかな。

物語的には、多分、こちらのほうが重要で、なぜなら、その能力の付与には、どうやらエレナも関わっていたようだから。

さらに、その着ぐるみの能力を得た後に、修一は、エレナを伴いながら、川べりでクレアの首を絞める場面があったはずだから。

そして、多分、エレナがクレアの記憶を消す必要があったのは、そのせいだったと思われるので。

つまり、クレアも過去のどこかで修一たちと関わっているはずだから。

しかも、カイトからは悪魔呼ばわりされるようななにかをしている…。


とまぁ、今回はこういう具合で、正直、ほとんど新たな事実は明かされていない。

なので、引き続き次回以降に期待するしかない。

ただ、気になるのは、こうやって記憶をサルベージしている間に、ほのかがあらわれてしまうのではないか、ということで。

それはつまり、いつまでも記憶のサルベージを続けることはできず、きっと、いいところで、ほのかの介入を受けて、サルベージは中断され、下手をすると、千尋が消される、あるいは、そこまでいなかくとも、長らく昏睡状態に陥る、というようなことが起こりかねないのでないかという気がする。

その場合、円からコインを譲り受けた池内が何らかの形で絡んでくるのだろうけど、でも、その盲目的に千尋を救いたいと考える池内の姿が、どこかかつての、同じく盲目的にほのかを救いたいと考えたカイトの姿をかぶるようにも思えるので、そこで、コインを100枚集めることの秘密、というか「酷さ」が明らかになるのかもしれない。

ともあれ、次回を待とう!
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