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白鳥のブログ - 日々の世界を徒然と

アルドノア・ゼロ 第9話 『追憶装置 -Darkness Visible-』 ~ アセイラム姫は本当に(火星)人なのか?

2014-09-01 15:30:09 | Weblog
今回は、基本的に動きのない説明回。
基本的には、回想をベースにキャラに色々と話させた回。

スレインとザーツバルムによる、火星側の権力機構のあれこれ、、
鞠戸のトラウマからの、ヘブンズ・フォールの真相への肉薄開始、
ユキ姉による、伊奈帆の心情解説、ならびに韻子を含め伊奈帆周辺の人間関係の現状整理、

で、ライエのトラウマ復活からの、最後のアサイラム襲撃。。。

最後はやっぱり、おおー!そう来るか!とは思ったけどね。

まとめちゃうと、なんというか、前回までで、初回に示された謎や、登場人物たちのバックグラウンド、メカの紹介を一通り済ませたので、ここからは、分割2クールの初回に向けて、第1クールの山場をもってきますぜ!という内容。

2クールを24話と考えておけば、8話ごとで、序破急の三段構成にしてみました!って感じかな。

わかったことは、作品世界は嘘ばかりの世界だけど、皆それぞれ、いろいろと思うところがあって、こんなことになってしまったのね、という感じ。誰が悪いわけでもなく。

そういう意味では、ますますギアスに似てきた気がする。
ギアスよりも、鬱度が高い気はするけど。
なにせ、原案が虚淵だしw

で、ここのところ、そんなふうに感じていたところで、最後に、まさかのアセイラム姫の殺害?に及んでしまって、あー、もしかしたら、やっぱりそうかなー、と思ってきたことがある。

それは、アセイラム姫って、本当に火星人なのかな?
もっと正確にいうと、彼女は本当に「人間」なのかな?

という疑問。

いや、次回あたり、あっさり蘇生して、実は「人外」でした、という設定が明かされそうじゃない?

最初に疑問に思ったのは、姫の変身の「ホログラム」という説明。
いや、あれどう考えても認識操作じゃないのよね。
なんか、そもそも姫を構成している物質そのものが、一瞬で作り変えられたみたいな感じじゃない。一応、目の色は変えずにグリーンだったりするけど。

で、そう考えると、作中での「アルドノア・ドライブ」の説明って、実はアセイラムによるものしかないんだよね。でも、例の、海と空の青さの説明を思えば、彼女は単純に、説明されたことを鵜呑みにしているだけのところがある。よくいえば素直、悪く言えば疑いを知らない。それが、姫、という属性から当然だよね!という雰囲気があるわけだけど。

でも、作中では、彼女の血縁については、祖父のヴァース皇帝しか出てこない。父も母も兄弟も出てこない。なので、彼女自体が、実は、アルドノアで作られた存在、であっても、全然おかしくはない。

で、ここで、「虚淵」的な心を折る属性で行けば、つまり、アイリスフィールが聖杯用のホムンクルスであったり、ヒディアーズが宇宙耐性をつけるように改造されたイカ人間であったり、シビュラシステムが社会逸脱者(ソシオパス)の脳の並列処理機構であったり、・・・、という心を折る設定でいけば、火星の残された異星人のオーバーテクノロジーであるアルドノアがある世界で「宇宙人」ないし「人造人間」くらいいてもおかしくはないはず。

そう考えると、実は、姫様は、人を逸脱した存在ではないのかな―、と。

大体、ザーツバルムによれば、火星人はオキアミとクロレラで栄養補給してきた、ということらしいから、もう、そのあたりからして、ホントかな―と思うんだよね。

まぁ、だから、火星人そのものが、そもそも種として地球人と同類と言える存在なのかどうかすら実は結構怪しい気がする。

となると、火星関係者、地球との繋がりという意味で来歴がはっきりしている人物は元科学者のヴァース皇帝だけなんだよね。
それ以外の火星人は何か全然わからない。

まぁ、そう考え始めると、そもそも、最初の襲撃の時、体調を崩して影武者が・・・、という話も怪しくなってきたりする。だって、だったら、なぜ、襲撃された後、姫とエデルリッゾの二人だけなの?さすがに護衛がもっといてもおかしくないでしょ?と思うじゃない。

なので、アセイラムが言っていることは、基本的に疑ってかかるべきじゃないかなと思い始めている。

つまり、アセイラムについては、本人も預かり知らない行動指針が実はプログラムされているんじゃないかな、と。まぁ、第二人格とか、深層人格、ってやつね。

じゃ、なぜ、アセイラムをそもそも地球に下ろそうとしたのか、ということだけど。
それも、本人の希望だけではないよね、きっと。

そもそも、この作品のタイトルは「ノア」だし。
ノアの方舟だし。

で、現在、伊奈帆たちが登場している宇宙戦艦?の名はデュカリオンだし。
デュカリオンって、プロメテウスの息子だから。
プロメテウスは人類に火を与えて処刑されたあのプロメテウスだから。

だから、火=アルドノアドライブ、と考えれば、そのあたりの象徴性は綺麗に並行する。

となると、そんなデュカリオンを地上をおろしたヘブンズ・フォールってなんなのか?ということにもなる。

で、その謎をとくためにいるのが、もはやマジで使えない大人となってウザがられてきた鞠戸ってことで。

こういう状況から考えれば、例えばこんなことが考えられる。

ヴァース皇帝は、アルドノアを残した異星人との戦いが不可避と考えている。
そのために、手持ちの駒、戦力として、軌道騎士たちを組織した。
その一方で、最悪の事態に備えて、地球上の生物種の保存を目指す計画を練った。
つまり、ノアの方舟、に相当する計画。
で、その実行のために、地球側と火星側のトップ同士で共謀したのがヘブンズフォール。
火星が地球を襲ったという事実を起こすことで、地球側の防衛体制を稼働させる。
たとえば、伊奈帆たちのように、軍事教練も教育プログラムに入れられる。
で、異星人襲来のXデイに向けて、もともとロボだったデュカリオンは、そのエンジン部分だけを取り出され、ノアの方舟の心臓部にする。
となると、伊奈帆たちが乗っている戦艦は、日本のみならず地球にとって超機密事項のはずだが、(物語上は幸いなことに)遠隔通信がどれも途絶しているため、その重大性に今のところ、作中人物は知る術がない。
また、そのような機密事項であれば、一連隊長?でしかなかった鞠戸が書いたレポートがもみ消されるのも当然。
むしろ、鞠戸自身にも、何らかの記憶操作が施されている可能性もある。

・・・とこんな感じ。

さらにいえば、今回は明らかになっていないけど、ザーツバルムの婚約者という女性が、実は、アセイラムをヒト型の存在にするときに雛形にされたものだった、というオチがあってもおかしくはないかな。

で、こんなふうに考えると、OPの最後に映る「たとえ天が落ちるとも正義をなすべし」という言葉の意味も通じてくるのかな?、と。

要するに、「大義」だよね。
今回、ザーツバルムの口からも語られたように。

異星人の襲来に備えて、彼らの残したオーバーテクノロジーであるアルドノアの活用に習熟し、いざ襲来を受けた時に対応できるようにする、・・・、というのが、ヴァース皇帝と彼と握った地球の要人たちが考える「大義」。

で、その大義をどう扱うかが、伊奈帆たちなんじゃないかな。

多分、伊奈帆のあの性格も、今書いたような一連の「大義」の中で起こった事件の中で培われたのだろうし。

大体、ユキ姉がホントに実姉なのかわからないしねw
そのうち、界塚姉弟の過去話もでてくることだろうし。

しかし、こういう「大義」と、個々人の重ねる「嘘」が織りなす物語というと、これは、何だか、ガンダムOOとコードギアスを足して2で割ったような感じ。

まあ、しかし、今回、あれこれ語られた作品世界の事実や、その語られ方、語った人物の属性、を考えると、あながちありえない方向でもないような気がする。

さしあたっては、
次回、どういう形でアセイラムが蘇生するのか、
それにライエはどう関わるのか

たとえば、アセイラムの本体=アルドノアドライブを稼働できる存在が、実は、アセイラムに寄生した何らかの存在で、その寄生存在が、次の人類個体に転移すれば、形式上は、アセイラムという存在は死なずにすむのであれば、いまあるアセイラムの個体は生物的には死ぬけど、しかし、彼女の意志は、その寄生体のコアとともに、ライエの身体に移転することができるのかもしれない。

まぁ、トンデモ展開だけど、あの形ではありえそうだよね。

となると、今までのアセイラムの「変装」時の姿も、その前に転移した女の子の元の姿だったのかもしれない。

とにかく、アセイラムがどういう存在だったのか、次回でわかるのだろうな。
そして、今回のように、スレイン側と伊奈帆側の描写シーンが同時並行で進むような型式であれば、アセイラムという存在の真相を説明する役はザーツバルムが務めるのかもしれない。そして、その真相を解明した人物が実は、スレインの父だった、ということなのではないかな。で、スレインは、姫への思慕と、ザーツバルムによって明かされた父の遺志の間で揺れることになる。。。

ということで、スレインがマジで伊奈帆たちの敵になる展開もあえそう。

・・・という具合に、アセイラムの真相が明らかにされる横で、鞠戸とダルザナ、場合によるとザーツバルムも含めて、ヘブンズフォールの真相が明らかにされるところで、とりあえず、第1クールは終わり、って流れじゃないかな。

場合によると、第2クールは、よくある3年後からのスタート、みたいな感じで。
で、第1クール最後の戦闘?とかで、敵・味方が散り散りになって、一部仲間がシャッフルした感じで、でも、ゴールは、異星人襲来に備えた、地球種の保存と旅立ち、にあるから、バラバラの動きもやがては収束する、という流れとか。

まぁ、原案が虚淵玄なので、途中は相当悲惨な描写が続いた上での、ちょっと辛い大団円になるのだと思うけど。

ということで、まずは、次回!
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