酔生夢死の日録

ド素人が好き勝手に語る妄言です

駅伝・雑話 (改訂版)

2012年01月04日 | 陸上
箱根駅伝が終わった。


昨日の往路の時点で大差が付いていたので、復路の今日は時々確認しただけ

で熱心には見なかった。

大差の付いた今年はともかくとしても、実を言うと私は箱根駅伝はあまり

好きではないのだ。


私が箱根駅伝を見るようになったのはここ数年のことである。

(それまでは都合が悪くて見られなかったこともあるが、そもそも関心が

薄かった)

ところが、数年前に雪の中での壮絶な闘いがあり、脚の痙攣等から

途中棄権を迫られるチームが幾つかあって結構衝撃を受けたものだ。

そしてそれ以降は、私は箱根駅伝を概ね見続けて来た。


しかし箱根駅伝は凡そ200kmの距離を10人で走るわけだから、

1人平均約20kmだ。

これが私には長すぎるように感じた。

なぜなら同じ選手を約1時間近くも見続けることになるからだ。

これはリレー競技としては、いくらなんでも冗長ではないだろうか。

私の希望では、駅伝では最長区間でも10km程度にして欲しい。

20kmもの超・長距離区間なら抜き返すことが可能ということは

もちろん分るのだが、はっきり言ってそれでは退屈してしまいかねない。

私としてはとにかく、リレー競技としての最大の面白さ、

抜きつ抜かれつの楽しみを待ち望んでいるのだ。

能力の異なる選手が出て来ることによって、順位は変動する。

そのためには、ある程度の選手交代も必要に思うのだ。


ところで、知らない人も結構いると思われるのだが、箱根駅伝は実は

全国大会ではなく、関東の大学の地方大会に過ぎないのだ。

(実は私も3年程前に初めて知った。

そういう意味では、ただの地方の駅伝大会を全国レベルに仕立て上げた

日本テレビの手腕は馬鹿にできない部分もあるようだ。

要するに、一地方大会にすぎない箱根駅伝を全国ブランドに育て上げたわけだ。

もっとも、これには、あれだけ圧倒的に情報を流せば、

誰でも”洗脳”されてしまうという指摘もできるだろう)


さらに言えば、私は基本的に日テレの実況アナのあの叫ぶような実況が

肌に合わないのだ。

私に言わせてもらえば、彼らは「芸(技術)がないから叫ぶ」のだと思う。

要するに叫ぶことによって、自らの技術の未熟さを糊塗しようとしている

ようにしか私には見えない。

実際、民放のスポーツ担当のアナウンサーのレベルの低さには、愕然とする

ほかない。

(民放のスポーツ・アナのレベルのお粗末さについては、昔のことを

思い出す。その当時、サッカー中継では、ゴールの瞬間にアナウンサーが

「ゴー~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ル」

と極端に長く叫ぶことが流行になっていて、私を白けさせたものだ)


ところで、ある人の指摘によって気が付いたことがある。

それは箱根駅伝ではなぜ伴走(車)が許されているのかということである。

これは恐らく、選手に万一の危険があった時に指示を出す必要がある場合を

考慮した特例なのではないかと、素人考えで思った。


通常、駅伝では伴走は禁止されているはずだ。

ところが、箱根駅伝では選手の直後に着けた「管理運営車」に”同乗”した

各大学の監督が堂々とラウドスピーカーで選手に指示を与えている。

また監督が車から降りて選手に直接給水を行うこともある。

(そのせいかどうかは分らないが、沿道に給水所はなかったような気がした)

ある質問サイトで、なぜ箱根駅伝では伴走が認められているかを質問してみた

のだが、残念ながら回答はなかった。(現時点で)



(追記:実はこのブログは昨日途中まで書いたのだが、酩酊していてそのまま

未完成のままで投稿してしまった。今日改めて少々書き直して「改訂版」と

させて頂いた)








































































サッカー漬け

2012年01月01日 | スポーツ
私は普段サッカーファンでも何でもないのだが、なでしこジャパンには

女子W杯以降興味を持っている。


そして昨日、BS1で朝10時から「なでしこジャパン・プレイバック」

と題して、女子W杯・全6試合とロンドン五輪アジア最終予選・全5試合を

何とカットなしで今朝の10時まで放送していた。

実は私はこれらの11試合は中継当時に全部見ているのだが、

女子W杯の日本初戦のニュージーランド戦で少し気になった点があったので、

確認の意味もあって見てみようと思った。

(気になった点とは大したことではなく、私のあやふやな記憶を

確認したかっただけである。まず頭に包帯をしていた選手は、熊谷か阪口かと

いうことと、キーパーの海堀を当時初めて見た私は、随分下手な

キーパーだなという印象をなぜか受けたのだが、その再確認である。

結論から言えば、海堀のプレイは決してひどいものではなかったし、

熊谷の包帯は記憶以上に”重装備”で驚いた。)


しかし私は、この試合だけでは止まらなくなってしまった。

なぜなら、当時見た印象とは別に、新たに感じることが結構あったからだ。

(と言うより、単に私の記憶力が悪すぎるだけなのだが)


結局次のメキシコ戦も見た。

そしてイングランド戦。

しかし3試合連続ともなると、さすがに疲れて来てイングランド戦は

所々見ただけ。

(日本の良いところが出せなくて、つまらなかったということもある)


しかしその次の準々決勝のドイツ戦は、非常に面白かった記憶があったので、

初めから見た。

やはりかなりの苦戦をした試合で、それだけに丸山のあのゴールの貴重さが

胸にしみた。

また岩淵は小柄なだけに、体の大きなドイツの選手と接触すると、

それだけで体がくるりと廻ってしまうか、倒されてしまうので苦労していた

ようだった。

あれではなかなか通用しないのではないか。

さすがにあの体格差は、ハンディが大きすぎる感がある。

また彼女はボールを持っても他の選手にパスすることが多く、

そのまま自分で持ち込んだらいいのにと思うことが多くあった。

(この点については、解説の川上直子さんもそう言っていた。

川上さんは日本のチャンス時に結構興奮して声を上げていたが、私としては

あの程度はむしろ可愛くていいと思っている。彼女はその実控え目だし、

選手のエピソードなども適度に伝えてくれて好感が持てる)


次は準決勝のスウェーデン戦。

これも最後まで見た。

でもスウェーデンがイマイチだったので、まぁ完勝と言っていいのかな。

スウェーデンのキーパーはどうも前に飛び出しすぎる欠点があるらしい。

(川澄の2点目のふんわりと高く上げたドライヴ・シュート=ドライヴが

掛かっているので、正しくはループシュートではないと解説の大竹七未さんが

言っていた=も、そこを衝いたものだ)


最後は決勝のアメリカ戦。

これを見るのは、3~4回目である。

さすがに終始目が離せない圧倒的な面白さだ。

妙な言い方になるが、互いの2得点の技術的な比較をすると、

得点の絶妙さでは日本の方が上回っているように感じた。

特に澤の、飛び出しながらあの角度に決める神業には敬服あるのみ。


またNHKの野地アナウンサーの実況は全く持って素晴らしい。

サッカーのことを実に良く知っているし、控え目だし・・・民放のアナは

見習うべし。

話が逸れるが、そもそも民放のスポーツ中継は、過剰なおしゃべり、

不要な演出で見る者を白けさせるばかりだ。

先日のフィギュア・スケート全日本選手権のフジテレビの塩原アナは、

ネットでも驚くほど不評だが、それもそのはず、彼は歯の浮くような言葉を

臆面もなく吐くからだ。

この種の”詩人”気取りのアナウンサーは、五輪中継の時などにも

たまにいるが、何とかしてもらいたいものである。

自己陶酔が他人にとって如何に不快なものかに気付かない無神経さには、

ただただ呆れる外ない。


話を戻す。


今朝は6時半頃から、五輪アジア最終予選の北朝鮮戦を見る。

北朝鮮の強さには驚くばかりだ。

内容的には日本が押されていた。

1-0の日本リードで迎えた後半45分直前の日本のコーナーキックの時に、

佐々木監督が時間稼ぎを指示したようで、宮間が苦笑していたのが印象に

残った。

結局その後、ロスタイム3分が終わる寸前に日本にミスが出て、同点にされて

しまい引き分けで、この試合での五輪進出決定はならなかった。

この時の澤の落胆振りは、W杯決勝・延長戦でアメリカにリードされた時にも

気丈に士気を鼓舞していた人とは思えないほどのものだった。

これは佐々木監督が、五輪進出決定を急ぐあまりの采配ミスと言われても

言い訳できないだろう。


さらに最後に追加で、今朝10時の全日本サッカー女子選手権決勝である。

INAC神戸 vs アルビレックス新潟の試合は、私は判官びいきで

新潟を応援したのだが、前半こそ健闘していて期待を抱かせたが、

後半になって万事休す。

力の差は如何ともしがたかった。

ところで新潟の阪口は、W杯のプレイバックを見ても感じたのだが、

彼女は派手さこそあまりないものの、実にいい選手だとつくづく思った。


それにしても、サッカーファンでもない私が、なんと7試合も見たとは

自分でもびっくりだ。


ところでなでしこジャパンは、五輪に向けて2月から合宿に入り、

4月には強化試合としてアメリカ・ブラジルと対戦するという。

さすがW杯王者ともなると、強化試合の相手も強豪だ。


来年の今頃は、ロンドン五輪の「なでしこジャパン・プレイバック」が

見られることを期待して今日はここまで。

































AKB48の人気の秘密

2011年12月30日 | テレビ
AKB48という女性グループを知らない人は、現在殆どいないはずだ。

そのくらいにテレビに出まくっている。

しかし別段ファンでもない私にとっては、はっきり言って鬱陶しいだけである。

そもそも「握手券」(AKB48のメンバーと握手ができる「握手会」への参加権利

の付いたカード?。CDを買うと1枚添付されているらしい。中には複数の

握手券を求めて何枚もCDを買う人もいると聞く)なるものが発行されている

と知った時点で,何ともあこぎな印象を受けて、非常に嫌な感じを

抱いたものだった。


AKB48というグループは、露骨な言い方をさせてもらうと、ごく一部の人間を

除くと、殆どが10人並みのレベルで、とても「アイドルグループ」とは

思えない。

このようなグループがこんなにも人気を集めているのは、一体なぜなのか。

これは異常事態としか言いようがないだろう。

私もこの点は以前から気になっていた。


しかしその答えは、AKB48のプロデューサーの秋元康氏自身からもたらされた。

ウォール・ストリート・ジャーナル



確かに商業レベルでは大成功しているらしい。

何しろ、今年のシングルCDの売り上げベスト5は全てAKB48の曲だという。

これはいくらなんでも極端すぎると私は思うのだが、ある意味では、

どうでもいいことではある。


しかし「最新ヒット3作はすべて発売日に100万枚のCD販売 を記録した」

というから、やはり尋常ではないだろう。

CDが発売初日に100万枚売れるということの異常さは、言うまでもなく

それを買う人がそれだけいるということである。

(ある種のファンは、同じCDを一人で複数枚買うというから、

別段驚くべきことではないのかもしれないが・・・。しかしもはや

こうなると、ファンの行動心理を研究する必要が出てくる。何やら気の重い

世界ではある)


ところで、なぜこうも彼女たちの人気が高いのかということに関連して、

前述の記事の中で秋元康氏はこう語っている。


「(AKBは)完成されていない。
つまり、歌とダンスはまだ完璧ではない「途中」の段階からデビューさせ、
ファンに応援してもらい、その成長の過程を目撃してもらう。
それがAKB48なのです」

「一番近いのは、野球の熱狂的なファン。野球の熱狂的なファンは、優勝がかかった試合をなんとしても見に行くと思う、そういうような気持ちじゃないか。
もっと近くにいって、「応援しているよ。この間よりダンスうまくなったね、歌うまくなったね。髪をもう少し切ったほうがいいよ」といった関係を築ける。
ファンの皆さんもプロデューサーなのです。この連帯感が多分楽しいのです」


要するに熱狂的なファンというのは、自分は彼女たちの成長過程をずっと

見て来たという自己満足に浸れるというのだ。

従ってここでは、未熟ささえも価値あるものとなっている。

明らかな価値観の転倒。


確かに熱心な野球ファンは2軍の試合まで見に行く。

そして2軍の選手が成長して、1軍に上がって来るのを楽しみにしている

はずだ。

それはゲームの世界の「競走馬育成シミュレーション」にも近い部分がある

のかもしれない。


とにかく今や東南アジア各国にも進出して、それぞれの国でグループを作って

いるというから、そのパワーは恐るべきものだ。
































なでしこに感謝!!

2011年12月28日 | スポーツ
テレビで今年の回顧番組を見ると、思わず涙が出る。

でもそれは決して大震災の映像ではない。

大震災の映像は私には未だに悲痛すぎて、涙の対象ですらない。

より正確に言えば、あの映像を見る勇気が私にはないのである。

いつの頃からか、私はあの津波の映像から目をそむけるようになってしまって

いたのだ。

(教育心理学的立場から、そしてPTSD(心的外傷後ストレス障害)の観点から

も、あの津波の映像を子供に見せない方がいいという意見があることには

私も同意する。フラッシュバックは避けるべきだろう)

別段トラウマというわけではないのだが、あの映像はちょっとしんどい。

震災直後に、これは本当に起こったことなのか、といういささか現実逃避的な

感想を抱いたことを私は未だに覚えている。


ところで、涙が出る映像とは、女子サッカーW杯の決勝戦のことである。

今から思うと、優勝に到った過程で、ポイントは幾つかあったと思う。


まず準々決勝でのドイツ戦・延長戦での丸山のシュート。

次には決勝での宮間の同点ゴールと、同じく澤の同点ゴール。

さらには意外と忘れられがちなのだが、岩清水のレッドカード退場になった

あのファウル。

あの岩清水の行為がなければ、日本はまず負けていた。

私は日頃ルール遵守を主張しているが、あの場面に限り岩清水の行為を

許したいのだ。

(フェアでないことは自分でも分っている⇒言い訳できないことも

分っている。でも私にも意地があるので、「許して下さい」とは

言いたくない)

それどころか私は、あろうことか何とあの岩清水のプレイを褒め称えたい

のである。

一発退場のレッドカードを食らったプレイを褒めるとは?

私も自分でも、自らのモラル判断の軸がぶれたことを感じざるを得ない。

確かにあの岩清水のプレイは、どう見てもフェアプレイではありえない。

それは岩清水本人が、W杯帰国後自ら、子供たちに「あれはまねしないで」と

言っていたことからも伺われる。

(私はむしろ岩清水のこの発言に、彼女の誠実さを感じたものだ)

要するに世の中には勝ちに繋がる反則もあるということである。

結局、日本は100%フェアプレイをしていたら、アメリカに負けていた

だろうということである。

これはさすがに、辛い選択である。


その意味では、アメリカ側からそういう指摘が聞かれなかったことは

今更ながら不思議な気がする。


話を優勝に到ったポイントに戻す。

PK線で、アメリカがあんなに重圧を感じていたのはかなり意外であった。

あれではまさに、御誂え向きの仕立てではないか。

最後のゴールを決める直前の熊谷の表情が、何とも絵になっていた。

蹴る前にふっと息を抜いて、上を見詰める。


熊谷本人の話によると、キーパーと目を合わせると相手のペースにはまる

ので、目を合わせないために上を見たらしい。

でもこのシーーンは多くの日本人が注目していたはずで、

あの黒柳徹子さんもこの場面の熊谷の表情に言及していて私を驚かせた。

黒柳さんは”スポーツ音痴”として有名な人だが、見るべき所は見ているのだ。


アメリカのエース・ストライカーのワンバックが言っていたことだが、

アメリカがリードしても日本が再三追いついて来るので、アメリカにも

ある種の焦りが生じていた感はある。

それこそが、勝って当たり前と思われていたチームの唯一の弱点と言える

のかもしれない。

(試合前に、岡田前日本代表監督はこのことを指摘していて、さすがと

思わせられた)



しかし我々はなでしこジャパンのメンバーの活躍によって、望外の喜びを

味わわせてもらった。


彼女たちに感謝すべきだろう。

そしてできれば来年もまた、ロンドン五輪で喜びを味わいたいものだ。


































落合元監督の非礼

2011年12月27日 | 野球
プロ野球ではホームゲームで勝った場合、ほとんどのチームが試合終了後に選手

及び監督がライン上に並んでスタンドの観客に向かって礼をする。

私が初めて見たのは数年前の仙台・クリネックススタジアム宮城でのことで、

当時の野村監督が、選手と共にレフト寄りの席まで足を運んで礼をしていたのを

見て、こういうことをするのはいいなと思ったものだ。


どのチームが最初に始めたのかは分らないが、これは他チームにも広まって

行ったようだ。

ところが、中日の落合元監督はなぜかこれをしなかった。

私はこのことを知ってからというもの、ずっと気に掛かっていた。

彼がしない理由はもちろん分からなかった。

私は気になって他球団の監督を見てみたが、私が見た範囲では皆していた。


さらに私はツイッターで意見を述べたのだが、反応は殆どなかった。

と言うよりも、「試合は選手がするもの」だから監督の礼は不要というような

極端な意見を見せられて私は呆れるより他なかった。


そして2日ほど前に、質問投稿サイトに疑問をぶつけてみたのだが、

その反応には驚くばかりだった。

中には「ファンに媚を売る必要はない」などという暴論もあって、私は

絶望する他なかった。

また(監督が礼をしなくても)「何の問題もない」と言う人もいて、

本当に嫌になった。

一般的に言って、野球ファンは興行という意識が薄いように私には思われて

仕方がない。

選手のあの高額の年俸を支えているのは言うまでもなくファンである。

ファンに礼をするなどというのは、常識以前のことではないだろうか。

しかし中にはこういう人もいる。

「金払って応援してやってるのに頭も下げないとはどういう事だ!!みたいな

のは好きじゃないんで。あえて問題にする事では無い気はします」


何も力関係の問題ではないのだ。

どうしてこの程度のことができないのかという問題だ。

それはただの無神経・無理解というか横着そのものに私には見える。

プロスポーツの原点である興行ということを意識しないなどということは、

言語道断である。

 












全国高校女子駅伝・雑感

2011年12月25日 | 陸上
感想を始めに述べれば、優勝した豊川高校が終始安定した強さを見せた

ということだろう。

しかし豊川高で区間賞を取った選手はいない。

そして区間賞を2人が取った須磨学園は豊川高とは54秒差の4位。

駅伝は少数の突出した選手の力よりも、粒を揃えた総合力が上回る競技だという

ことを、またしても知らされる結果であった。

しかしながら個々の選手の調子は常に変動するから、出場選手の選択が

これほど難しい競技も珍しいのではないか。


話は逸れるが、実は先日の全日本実業団女子駅伝に関する貴重な話を知った。

22位と惨敗した資生堂の安養寺コーチのブログである。

レース直前に、出場選手6人中何と3人もが故障・不調に陥っていた

というのである。

レース前に分っていた痛みをこらえて選手が出場するということ。

実業団所属の選手にとって、駅伝は特別の意味合いがあるようなので

素人が軽薄なことは言えないが、辛い判断があっただろうことは

想像に難くない。


話を戻す。


<1区>

木村友香(筑紫女子学園)がトラック周回中に先頭に立つ。

菅華都紀(興譲館)が2番手。

3km付近で菅が先頭に出るも表情は変わらず好調そう。

一方、木村はやや苦しそう。(解説の山下佐知子・第一生命監督によると、

彼女は不調らしい。)

4.3km付近で木村が遅れ出す。

残り1kmで豊川の安藤友香が先頭に出る。

菅が遅れる。

結局、1区は1位小崎(成田)、2位菅野(立命館宇治)3位安藤

・・・菅は6位、木村は10位。

木村の想像以上の不調には驚くが、実は彼女は今月上旬に行われた

静岡県内の市長村対抗駅伝で中学生に抜かれて自らが持っていた区間記録を

更新されていたのだ。

(個人的には、常に積極的に先頭に出る木村選手は好きなのだが・・・)


<2区>

残り700mで豊川の宮田佳菜代がトップに立つ。


<3区>

0.6kmで須磨学園の福田有以がトップに出る。

残り800mで豊川の加治屋ななこが先頭。

福田が抜き返しトップで中継所へ。


<4区>

0.6kmで豊川の福沢が先頭に出る。

豊川高の選手は皆フォームがきれいで、体のブレが少ない。

(ついでに言えば美形揃い)


<5区>

ワイナイナは断然の強さ。

結局、豊川が1時間07秒29で優勝。

2位は興譲館で1時間07分53秒。

興譲館は、エース・菅が1区で意外にも6位と出遅れたのが結果的に響いた

のだろうか。


<総括>

ところで解説の山下佐知子・第一生命監督は、見るからにボーイッシュで

サバサバとした感じで、実に好感が持てる人だ。

その解説も”しつこさ”は全く感じられなくて、余りの”直言”ぶりにむしろ

こちらが、ハラハラさせられるくらいだ。

(増田明美さんは見習うべし!!余談になるが、私は今年のある時から、

なぜか急激に増田さんのことを鬱陶しく感じ出したのだが、未だに理由は

定かではない)


また「NHKロードレースオンライン」は内容そのものは充実しているのだが、

如何せん更新が遅すぎるし、サイトが重過ぎるのが大いなる欠点。


最後に一言。

立命館宇治の本母さんの姿が見たかった。

また、男子で浜松日体高が7位入賞したことは、同郷の者としては望外の喜び

であった。

事前の情報では「3位を目指す」という選手の発言があったのだが、

それはありえないと思っていたが、まさかの入賞にびっくりしている。


選手の皆さん、お疲れ様でした。




















 




























                 

山陽女子ロードレース大会・雑感

2011年12月23日 | 陸上
この大会のハーフの部には、野口みずき(シスメックス)や赤羽有紀子(ホクレ
ン)

が出場していて結構興味深いレースであった。


<~5km付近>

坂本直子(天満屋)の動きは、明らかに体が重そうで脚が上がらないように見える。

12/18に行われた全日本実業団駅伝の疲労が残っていると言っていたから、

今日は無理か。


<7km付近>

先頭が、野口、チェビエゴ(九電工)、赤羽、宮内洋子(京セラ)、伊藤舞

(大塚製薬)の5人グループになる。

チェビエゴはケニア勢独特の体が軽そうな走りをしている。

先日の全日本実業団駅伝で謎の区間21位に沈んだ赤羽は、体調が良さそうに

見える。


<8km付近>

チェビエゴが先頭に立つ。


<9km付近>

野口が先頭集団の最後方に着く。

調子が良さそうには決して見えない。


<9.5km付近>

野口が離され始める。


<10km付近>

赤羽が先頭に出る。


<地下道・出口 13km付近?>

赤羽が意識的に(?)前へ出る。

解説の増田明美さんが指摘していたが、今日は前傾姿勢が目立つ。

(上り道ということも関係しているかもしれないが、先日の駅伝で感じた

という”力み”が抜けたのかも分らない)


<16km付近>

赤羽の脚が少し重くなったように感じる。

チェビエゴが少し離される。少し苦しそう。

伊藤舞はそれ以上に離される。


ここで解説の増田明美さんが、突如として赤羽のお嬢さん(幼稚園児)の話を

始める。

なんでも「好きな男の子が出来たらしい」。

う~~ん増田さん!これが一言も二言も多いのですよ!!

これさえ無ければ、実にすっきりした解説だとは思いませんか?

(もっとも、世の中にはこの種の話を好む人がいることは十分想像が付くか

ら、テレビ局としては放任しているのだろう。しかし一部の人にとっては

耳障りでしかないというこの厳然たる事実)


<18km付近>

宮内が2番手に上がって来た。

彼女は派手さこそ無いが、実にタフなレースをする選手だ。


<ゴール付近>

道路から競技場に右折して入る際に、赤羽が一瞬コースを間違えそうになりヒヤッと

させられた。(赤羽は直進しようとしたから、誘導が甘いのではないか)

結局1時間09分15秒の大会新記録で優勝。

赤羽はこれで安心して正月を迎えられるだろう。

もし仮に今日も不振に終わっていたら、正月どころではなかったはずだ。


一方、野口は1時間10分48秒で5位に終わる。

レース後本人は「7kmで疲労が出た」と言っていたが、

オランダの大会の時のような膝の違和感はなかったというからまずは一安心か。


最後に一言。

この大会は、ハーフ部門と10km部門(ハーフから15分遅れてスタート)

に分かれて行われたのだが、ゴール直前のトラックで気になることがあった。

それはハーフの主力クラスの選手が最後の直線に入って来るというのに、

10km部門の一般市民ランナーの中に、後ろから来て抜き去ろうとする

主力ランナーにコースの内側を譲る(空ける)ことをしない人がいて

苛立ちを覚えた。

しかも彼女は隣の人としゃべりながら走っていたのだ。

多くの人は完全に内側を空けて外側のコースを走っていただけに、

余計に腹が立った。










 




























為末大選手の指摘

2011年12月21日 | 社会
ハードルの為末大選手が、ブログで日本的閉鎖社会の異常性について書いていて中々興味深かった。


「 Twitterを始めてから、よく私は人に反論、批判を受けるようになりました。(中略)

私は流れができそうになった時、敢えてそれを止める癖があります。

それには主流の流れが加速する事の恐れ、流れが決断を下す事への恐れがある

からですが、それが人を怒らせるようです」


そして、

「ムラ的感覚が強い社会では一度流れができてしまうと、例え細部であれ

それに疑問を投げかける意見を許さないような空気が生まれます。

仮にそれが反対ではなく、一度落ち着いて考えてみませんかという意見で

あっても許されません。自分への全賛同が味方である事で、そうでない事は

敵であると見做されなす。ムラ的社会では中立も敵です」


さらに、

「ムラ的社会では細部であれ疑問を投げかける事を許さないので、

論理破綻が起こりやすくなります」

「 『どうしてあなたはそうやって主流に疑問を投げかけるのですか。

そんな事しているのあなただけですよ』と言われた事がありますが、

同じような事を小学校でいじめにケチを付けた時に言われた事を思い出します。

同級生はこう付け加えました『そんな事していると、次はお前がいじめられるよ』

子ども達は異物を排除するやり方を大人から学んでいます」


そして彼は、自分の偏見や思い込みを意識化(相対化)するためには

議論することが大切だと述べている。


為末選手の考えに私はほぼ同意するので、引用ばかりになってしまった。


ところで、私が為末選手の意見に関心を抱いたのは、夏の世界陸上での彼の

ツイッターを読んでからだ。

世界陸上では義足をつけた選手が一般レースに出場していて、

話題を呼んだものだ。

その件に関して為末選手と一般人との間で、「公平・不公平」を巡って

ちょっとしたやり取りが行われて、その際の彼の考え方に興味を持ったのだった。


為末選手が述べている”ムラ的社会の力学”には、私も少なからず

関心を寄せるものである。









全日本実業団女子駅伝・雑感

2011年12月19日 | 陸上
終わって見れば第一生命の完勝であった。

1区で尾崎が首位に立って2区に引き継いでからは、一度も首位を明け渡す

ことはなかった。

いわゆる「完全優勝」である。

レース展開から言えば、優勝争いという観点では、少々面白みに欠ける部分が

あったのは否めない。

それは無理もない。


ぼんやり観ていると、終始首位を走っていた第一生命の圧勝のように感じるかも

しれないが、区間タイムを見れば、そうでもないことが分ると思う。

第一生命の選手が区間賞を取ったのは、1区の尾崎好美と6区(アンカー)の

田中智美の二人に過ぎない。

これは駅伝で最も必要とされる「総合力」の違いではないだろうか。

要するに、突出した選手を一人・二人抱えるよりも、平均点以上の選手を

全ての区間に揃えることの重要さ。

それは言い換えれば、抜くことよりも抜かれないことの大切さということだろう。


個々の区間の話に移る。


<1区>

5.6km付近で土井友里永(スターツ)が先頭に出る。尾崎好美

(第一生命)は二番手。その後にパナソニックの中村仁美。

6.1kmの下りでで尾崎がスパート。土井が一旦抜き返すも尾崎がトップで

引継ぎ。


<2区>

第一生命の横沢永奈が快走してトップをキープ。

(区間2位。区間賞の積水化学・松崎璃子とは1秒差)


<3区>

最長距離区間ということに加えて、トップレベルのランナーの多くが参戦する

ということで最大の関心を集めている区間である。

何しろ、福士、渋井、赤羽、西原、小島、勝又、永尾が登場する区間だ。


しかし何やらおかしい。

福士が10人抜きした、西原が3位集団から2位集団に追いついたところまではいい。

しかし二人ともその後が少々怪しくなって来る。

明らかに追い上げペースが落ちているのだ。

はっきり言って「追い上げ」どころではない。

(結局、福士は7人抜きに終わった。彼女はマラソン練習を主眼にして

来ていたので、止むを得ない部分もあったと思われる)


この3区は元々激戦が予想されてはいたものの、

誰が区間賞に杉原加代(デンソー)を予想できたであろうか。

これは競馬の世界で言えば、文句なしに万馬券である。

私などはテレビを見ていても、杉原選手が区間賞を取ったとはとても

思えなかった。

(途中、杉原が2位グループにいたのは知っていたが、まさかの14位⇒3位

と11人抜きだった。区間賞候補を把握するのは困難とは言え、

順位をこまめにチェックしていればある程度できるはずで、

その点で不満の残るテレビ中継だった)



また渋井陽子(三井住友海上)は見るからに太目だった。

しかし最も驚いたのは、赤羽有紀子(ホクレン)の区間21位の凡走だ。

しかも「直前まで好調を維持していただけに、このような結果になるとは

考えてもいませんでした」(夫の周平コーチのブログ

また本人も「何が原因か分からない」と言うのだから・・・。
スポーツ報知

でも周平コーチは「1キロ付近で、何かおかしいと思った」とも語っている。

人間の体とは摩訶不思議なものとしか言いようがない。


さらに3区では、優勝候補に上げられていた天満屋の中村友梨香が

区間17位(6位⇒13位)、同じく優勝候補の一つだった豊田自動織機の

小島一恵が区間18位(4位⇒12位)と振るわなかった。


<5区>(4区は省略)

木崎良子(ダイハツ)のウォーミング・アップの姿が映されていたが、

表情が何とも明るくて好感が持てた。これも先日の横浜国際女子マラソン優勝

の好影響だろうか。

その木崎は天満屋の重友梨佐に一旦は抜かれるが、中継所では抜き返す。

しかし区間賞の重友は、去年も今年もすごいなぁ。



<総括>(6区は省略)


結局、天満屋は5区~6区で14位⇒8位⇒4位と順位を上げて来た。

だてに優勝候補の筆頭に上げられたわけではない。

さすがである。

でもそれだけに、3区の中村の不振が悔やまれるところだろう。


同じく豊田自動織機もまさかの12位では、泣くに泣けないところだろう。


ところで、優勝した第一生命の山下佐知子監督が、ゴール付近でアンカーの

田中智美を待ち構えている時にも、ストップウォッチを持ってタイムを計って

いたのには思わず笑ってしまった。

まぁ、関係者とはそういうものなのだろう。


そして最終結果。

① 第一生命

② パナソニック

③ 積水化学

④ 天満屋

⑤ デンソー


第一生命の完勝を振り返って見ると、1区に尾崎を起用した山下監督の判断が

功を奏したと言えるのかもしれない。


また、ここで名前を挙げるのは失礼かもしれないが、

かつての王者・三井住友海上の没落ぶりには痛ましい思いがした。

若手が育って来ていないという印象がある。


最後に余談になるが、昨日のテレビ中継のCMで渋井陽子個人を取り上げた

ものが放映されて驚いたものだ。(三井住友海上のHP

そういえば、先日の柔道「グランドスラム東京」のテレビCMでも、

上野順恵のもの
が流されていた。

こういうCMは選手にとっても励みになるのではないかと思うのだが、

果たしてどうか。

かえって、重圧に感じる選手もいるかもしれないが・・・。




























































神奈川新聞の”風評加害”

2011年12月16日 | 原発事故
なぜか脱力感が激しい。


野田首相が今日福島第一原発の「冷温停止宣言」を出したからなのか。

それとも、神奈川県で栃木県日光への修学旅行に反対する父母の署名が行われた

というニュースを知ったからなのか。(神奈川新聞


首相の冷温停止宣言は、海外からもまた専門家からも冷淡に見られているから

今更どうでもいいことではある。

しかしながら、日光への旅行反対は尋常ではない。

これは立派な風評被害の発信行為である。

自らの居住地の放射線量より高い地域への移動を避けること自体は、

言うまでもなく自由である。

しかしながら、そこで固有の地域名を出す必要性がどこにあったのだろうか。

市の教育委員会への署名提出なのだから、お互い当事者同士で分っている

ことである。

常識では考えられないような稚拙な対応と言わざるを得ない。


でも良く考えてみると、「日光」という名前を世間に出したのはこれを報じた

神奈川新聞のはずだ。

信じられないほどの脇の甘さと言っていいだろう。














「山井交代」の内実

2011年12月12日 | 野球
昨日の深夜のテレビ朝日「Get Sports」の落合監督の特集は、中々興味深い

ものであった。


中でも、2007年の日本シリーズ第5戦で、8回まで完全試合ペースで来ていた

山井を9回から岩瀬に交代させて世の激論を招いた、いわゆる「山井問題」に

関する話は、初めて聞く部分もあり実に面白かった。


個人的に私が興味を抱いたのは、続投(完全試合を狙う)か、

継投(日本一を狙う)かの選択を迫られるあの場面で、誰もが迷いながらも

結局継投に決まった経緯であった。


当初、森コーチが「どうする?」と山井に聞いて来たのに対して、

山井は一旦は「行きます」と答えた。

しかしその後、(いろいろ考えて)「岩瀬さんでお願いします」と訂正した

ようだ。

山井は、「もし監督が『勝ち』(継投)を選択していなかったら、

『あと1回行け』と言っていたと思う」と語っている。

監督が「9回も行け」と言わなかったということは、監督の選択は

続投ではないということだ。

山井は最終的にそう判断して、自ら交代を申し出たようだ。


森コーチがそのことを監督に伝えると、落合監督は「えっ?いいのか」と

言ったという。

結局のところ、山井が落合監督の気持ちを推し量って、そういう申し出になっ

たのだと思われる。


選手ならば誰だって、貴重な完全試合のチャンスをみすみす逃すことを

択ぶ訳がない。

しかしチーム全体のことを考えれば、判断は迷う。

(もし続投して仮に負けていたら、シリーズの流れ・勢いが日本ハムに行き、

53年ぶりの日本一を逃すこともありえる状況だった)


山井は苦渋の選択を迫られたのだと思う。

「当時も今も、あの選択に納得している」と山井は言っていた。

その言葉に嘘はないと私は思う。

そういう風に決着を着けないと、いつまでも引きずってはいられないだろう。


最後に一言。

今回のインタビューでは、あの当時落合監督が交代の理由として説明していた

「マメがつぶれた」という話は一切出て来なかった点が気に掛かる。

当時から私が邪推して来たように、あの説明は、交代に対する世間の反発の

余りの大きさに驚いた落合監督が作り上げたものではないだろうか。

(マメがつぶれて出血していたこと自体は本当のようだが、交代するほどでは

なかったようだ)















浅田真央選手・母親そして今後

2011年12月10日 | スポーツ
浅田真央選手のお母さんが昨日亡くなった。

昨日の朝のニュースで、お母さんの容態が急変したのでグランプリ・ファイナ

ルを欠場して急遽帰国の途に着いたということは聞いていた。

しかしその後、「危篤」、「内臓の病気で入退院を繰り返していた」などの

情報があったので、決して予断を許さない状態だとの認識は私なりに持って

いた。


でも昨晩11時30分のニュースのトップで訃報を聞いた時は、不意に涙が出

て来て自分でも驚いた。

聞いた瞬間に、「あまりに早い」(「早い」とは享年の早さではなく、昨日の

朝帰国の途に着いたのに、既に亡くなってしまったという意味)という印象が

強かったのを覚えている。

そして亡くなったのが昨日の早朝と聞いて、死に目に会えなかったことを知った。


それからツイッターで投稿を見ていたら、今年4月の世界選手権での極端な

痩せ方は、母親の病状の悪化に伴うものという意見があった。

また彼女が運転免許を取ったのも、今まで母親に送迎してもらっていたものを

自分でするようにしたため、との説明も目にした。

彼女の不調の背景に母親の病状の悪化があったとは、思いもしなかったことだ。


とは言え、ここに来て調子も立ち直りつつある印象があったので、それは

取りも直さず、彼女の精神面での成長なのかもしれない。

特にこれまでこだわり続けて来たトリプル・アクセルを回避するようになった

時点で、何らかの変化が訪れたのではないだろうか。


ところで、これまで母親のことは(私が知る限り)一切報じられて来なかった

ように思うが、それが今回の訃報で少し出て来た。

日経新聞日刊スポーツ

それによると母親はかなり密着していたようで、少なからず驚いた。

特に日経の原真子・記者の「母・匡子さんのことを浅田選手と同様、

私たち記者も「ママ」と呼んでいた」という部分にはずいぶん驚かされた。

ステージ・ママならぬ”リンク・ママ”とでも言うところか。


しかしいずれにしても、お母さんは既に亡くなってしまった。

これからは浅田選手が(周りの支援を受けながらも)一人でやって行くしか

ないことになる。

まだ21歳の彼女には辛い試練になるだろうが、彼女は若くしてトップクラス

に躍り出た選手だから、これまでもして来たように、成長して行って欲しい

と切に願うばかりだ。












テレビ東京の柔道中継に異議あり

2011年12月09日 | テレビ
何も今に始まったことではないのだが、改めて不愉快に感じた。

今日のテレビ東京の「柔道グランドスラム東京2011」の中継である。

何が不愉快と言うと、ゲストが出演するスタジオからの映像には「Live」と

いう文字が躍っているのに、試合の映像は「Live」の表示がないから録画と

分るのだ。

要するに試合の模様は編集された録画映像なのに、ゲストが出ている場面だけ

はなぜか生放送なのである。

(厳密に言えば、これも生放送かどうかは定かではないが・・・)


これは一体何なのかと言えば、(私の邪推によれば)試合の映像も「Live」

と錯覚させる為の”錯覚商法”なのではないだろうか。

もっとも、映像が試合の途中から始まるものもあったから、だまされる人は

ほとんどいないとは思うが・・・。

正直言ってこんな姑息な方法をとる理由が、私には皆目分からないのである。

いやひょっとしたら、試合の結果によって全体の内容・構成を変える必要が

あってしていることなのかもしれない。

しかしテレビ東京では、過去に卓球の中継でも同様のことをしていた記憶がある。


トーナメント方式の試合の中継は、勝ち上がって行くものだから全部生中継は

困難だということは理解できる。

(もっとも五輪などは、決勝などは生のはずだから、あれは試合開始時間の

編成を上手くやっているのだろうか)


ところで、これもテレビ東京の卓球中継にもあったことだが、

選手紹介の中で、なぜ子供時代等の「再現ビデオ」を流す必要があるのか。

本人の映像ならまだしも、役者を使ってまでやる必要が一体どこにあるのか。


さらに取り上げる試合についても一言。

女子52kg級では、北京五輪銅メダル・2011世界選手権金メダルの

中村美里を全く取り上げないのは納得できない。

中村は準々決勝で敗退して宮川拓美が優勝したから、宮川だけ取り上げた

のだろうが、宮川の決勝だって残り2分少々(試合時間は5分間)の所から

いきなり始める始末だ。

せめて勝ち上がり表くらい映せないのか。


これではスポーツ中継とは言えず、予め作られたシナリオに沿ったドラマ

のようで鼻白むばかりである。






















応援団の騒々しさ

2011年12月08日 | 野球
先日サッカー・Jリーグで、この日の結果で優勝が決まるというので、

テレビを見てみた。

Jリーグは発足当初のブーム以来、全く見ていないのだが、今回は同じ名古屋の

中日が連覇したこともあって、名古屋グランパスを応援してみる気になったのだ。


まず最初に感じたことは、サポーターの応援のうるさいことであった。

私も日本代表の国際Aマッチの試合は時々見るが、その時はさほど煩わしくは

感じない。

それは恐らく、国際Aマッチではサポーターは一種類だが、Jリーグでは

敵味方の二種類いるからだろう。

歌ったりジャンプしたりするのを、試合の間中、二通りも見せられると、

さすがにげんなりさせられる。

さらに言えば、サポーターと言われる人たちの表情に、ある種独特の雰囲気

を感じて、どうも好きになれない。(具体的な指摘は控える)

そもそも彼らは、なんであんなに騒ぐのだろうか。

気になって、テレビで外国(イングランド)の試合を見てみたが、

彼らは日本のサポーターのような応援はしていなかった。


実は応援団の騒々しさについては、プロ野球については随分以前から感じて

いたことだった。

実際私が神宮球場に見に行っていた頃も、応援団の鳴り物入りの騒々しさ

には閉口させられたものだ。

当初は外野で見ていたのだが、あまりのうるささに内野に変更したくらいだ。

特に攻撃の時は、選手ごとの歌があってそれを歌い続けるのである。

あと「かっとばせー、○○」という声援も実にしつこい。

さらに言えば、メガホンを叩いて応援する音も結構うるさく感じる。


私としては静かに見ていて、好打や好守の時だけ拍手するという見方が

好みなのだ。

随分昔の話になるが、大リーグの事情に詳しい某大学教授が日本の応援団の

騒々しさについて、苦言を呈していたことがあった。

私は我が意を得たりと思ったものだが、その後この種の話はなぜか殆ど

聞かれなくなってしまった。

そう思う人はあまりいないのだろうか。


しかし冷静に考えれば、他人と一緒にいる場所で勝手に騒ぐなどということ

は、常識ではありえないことだろう。

例えば電車の中でそんなことをする人は、いるはずがない。

なぜ野球場ではそれが許されるのか。

言うまでもなく、球場管理者が黙認しているからである。

例えごく一部かもしれないが、そういう騒々しさを好まない人にも関係者は

配慮すべきではないだろうか。


最後に、ヤフードームや甲子園で見られる風船飛ばしについて一言。

なぜあんな大量のゴミを撒き散らす行為をするのか、理解に苦しむ。

関係者の仕事を増やしているだけではないかと、見ていていつも思う。


総じて言いたいのは、応援団ももう少し大人になれないかということだ。








セシウム検出・雑感

2011年12月07日 | 原発事故
明治製の粉ミルクから、放射性セシウムが微量(基準値未満)ながら検出さ

れたそうだ。

発端は福島県のNPO法人が独自に調査したところ、検出されたので明治に問い合

わせて判明したということのようだ。

しかしやや疑問なのは、問題のセシウムが混入したのは3月中旬に埼玉工場

で行った乾燥過程で使用する外気に含まれていたと考えられるという発表で

ある。

明治では月に1回検査して来たと言うが、これまでは検出されなかった

のだろうか。

これは私の勝手な推測に過ぎないが、明治側の検査でも検出されたものの、

基準値をはるかに下回る微量ということで、その時点では公表しなかった

のではないか。

3月製造の粉ミルクの検査結果が、今頃公表されるのはちょっと不自然では

ないだろうか。


それというのも、怪しげなことが群馬県桐生市で起こっていたからである。

10月始めに学校給食用食材の白菜を検査したところ、微量ながら

放射性セシウムが検出されていたのにもかかわらず、公表していなかった

ことが明らかになっている。(毎日新聞

しかも「報道発表文では白菜に一切触れず、(同時に検査した)チンゲンサ

イとリンゴについて放射性ヨウ素、セシウムとも「不検出」と記載して

いた。」というからその意図は明白である。


市の教育委員会がこういうことをやるから、信頼を失うのである。

一旦こういうことに手を染めてしまうと、今後一切信用されなくなるという

ことを考えなかったのだろうか。

こういう時は誰だって隠したくなるものだ。

だがそこで、一歩踏み止まって考えることが出来なかったのか。

信用というものは失うのは簡単だが、一旦失った信用を取り戻すのは

至難の業である。

まさにモラルの問題だ。