パンセ(みたいなものを目指して)

好きなものはモーツァルト、ブルックナーとポール・マッカートニー、ヘッセ、サッカー。あとは面倒くさいことを考えること

ハイティンク指揮のブルックナー8番

2012年05月06日 11時34分27秒 | 音楽

多分一番多く聴いているシンフォニー
その中でも抜き出して聴き比べの対象としているのが
ブルックナー8番 第3楽章

始まって数分間は何も事件は起こらない
モーツァルトならシンフォニー全体が終わってしまいそうな
時間の中でブルックナーの音楽は、音響がただ流れていくだけ
しかし、聴き終わった後は何かものすごい経験をしたような
印象が残る

この大好きな楽章
ハイティンクの指揮の物を聴いた

オーケストラはアムステルダム・コンセルトヘボウ

この演奏、何十年も前に聴いただけ
というのは自分のCDではなく義兄のものでだったから
その時、自分ごのみの音楽だなと感じたことを覚えている

さて聴き直してその印象は変わらない
何故かと考えてみた
まず音が柔らかい
輝きはないかもしれないが刺激的な音はない
録音のせいか指揮のせいかオーケストラのせいか
はたまた録音場所のせいか
そこでライナーノーツをみると
アムステルダム・コンセルトヘボウでの録音とある
音響が素晴らしいホールのひとつとしてあげられているが
思わず納得してしまう

演奏はゆっくり大きな呼吸で
チェリビダッケほど不自然な遅さではない
時折音形自体は進みたがっていても
クナッパーツブッシュみたいに力ずくで押さえている感じもしない
ただ音響に任せて

この曲のクライマックス一つには
何小節かのカットとあるものとないものがあるが
カットがないほうが良いかなと思いつつ
聴いていたら、やっぱりカットはなくて
ブルックナーの突然のピアノの効果は
全然不自然ではなかった

しかし、この柔らかい音
本当に好きだな
ギュンター・ヴァントの北ドイツ放送交響楽団での
生を聴いた時も柔らかい音色で音が心地よく
ブレンドされていたのも思い出す

確かに効果的な演奏ではないかもしれない
でも作曲家を信じて、音楽を信じて
ひたむきに向かっている感じが感じられる

最近ではティーレマンがブルックナー指揮者で
進境著しいらしいが残念ながら自分はまだ聴いていない
でもドイツ系の音楽家は無闇に派手な音を出さないから
気に入るかもしれない

それにしてもハイティンクのブルックナー
冴えないゴールデンウィークを救ってくれたようで
ありがたい


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