パンセ(みたいなものを目指して)

好きなものはモーツァルト、ブルックナーとポール・マッカートニー、ヘッセ、サッカー。あとは面倒くさいことを考えること

京都、太秦の広隆寺に行ったのは!

2019年01月15日 08時41分04秒 | 旅・旅行

運動したあとの筋肉痛が翌日以降に出るようになって久しいが
疲労感もその日のうちにではなく、翌日以降に出るものなのだろうか
昨日は何時になく疲れも感じずに歩けたと思ったが
今朝布団から出る時には随分疲れた、、という実感だけが身体に残っていた

昨日は、多分一年ぶりに京都に出かけた
普通はあまり目的地を決めず、京都駅についてから行き先を決める事が多いが
今回は最初から決めていた
行き先は太秦の広隆寺

最近世の中は、どういうわけか隣の国と仲良くするよりは貶したり下に見ることが多くなって
嫌韓とか嫌中という言葉が大きな顔をしている
だが昔はそんなことはなかったぞ!
そんなことを確認するために、このお寺さんに出かけた

京都太秦の広隆寺は渡来の秦氏と聖徳太子ゆかりのお寺さんで
日本書紀によると、秦河勝が聖徳太子から仏像を賜りそれを御本尊として建立したとのこと
この御本尊が国宝第一号の弥勒菩薩でウルトラマンのモデルになったきれいな佇まいの仏像

門をくぐると京都の他の寺(禅寺)とは違ってどこか緊張感に欠けたぼんやりとした
おおらかな感じが境内に漂う
それは奈良のお寺さんで感じるなにかと似た感じ

この広隆寺は特に今年はもっと注意目されて良いお寺さん

上の写真の上宮王院太子殿は、本尊に聖徳太子像を祀っている(普段は非公開)
とても興味深い習わしがある
それは歴代天皇が即位大礼にご着用の黄櫨染御袍(こうろぜんごほう)の御束帯(ごそくたい)が即位後
増進されて各天皇御一代を通じてお召になるというもの
今までの天皇が即位の式典で着ていた服が30年間続いていたが、今年の新天皇即位以後は新しいものに変わるということ
これは毎年11月22日の聖徳太子御火焚祭に御開帳される
とパンフレットには書いてある

この事実自体がとても興味深いが、広隆寺といえば大半の人は「弥勒菩薩」に興味が集まる
新霊宝殿に展示されているのは、この弥勒菩薩だけでなく平安時代に作られた数多くの仏像も展示されている
その中で、今回広隆寺に来て見てみたかったのが「秦河勝」の像
この像は主役の弥勒菩薩像の向かって右横に奥さんの像と一緒に展示されている

実は広隆寺に来るのは三度目だ
一度目は弥勒菩薩を見るため
その時は、この弥勒菩薩像に感動した
まるでその像の周りに空気が、空気清浄機でろ過されているような、とても清浄な雰囲気に満ちて
それが不思議だった
(でもお顔の割に腕が細いなとか身体も細すぎないか、、という気がしたのも覚えている)

二度目(2013年)は、なぜ一度目はそんなに感動したのか、、と疑問を覚えた
眼の前にあるのは、とても美しいと世間の評価のある仏像、、としか響かなかった
そのかわりずっと印象に残ったのは隣の秦河勝の像
渡来の秦氏のトップにあたる人物で、異国の地で自分たちの部族の運命を自ら切り開くような
野心・気力・意気込みがにじみ出るような迫力に満ちて、「秦河勝」の名が忘れられないものとなった

この記憶があったからこそ、三度広隆寺に行ってもう一度秦河勝の像を見たいと思ったわけだ
やはり秦河勝の像は意志の力というか気力が全面に溢れているようで、後世の人々が
それなりの活躍や地位が得られたのは彼のおかげかも知れないと想像した

渡来の秦氏たちは、養蚕機織りや半島の先進文化を輸入することにつとめ、農耕・醸酒・など
に貢献した(農耕では伏見稲荷、醸酒では松尾大社にその足跡がある)
つまりは、当時の日本人は(聖徳太子も)渡来の方々ととても円滑な関係ができており、
違う国から来てるからといって、現在のネトウヨさんたちのように
それだけで人格すらも否定するようではなかった
(そもそもネトウヨさんたちはこうした歴史を知っているのか?)

この広隆寺の近くに蚕ノ社という木嶋神社がある


蚕という文字が使われているから養蚕に関係した神社で、秦氏と関係があることは容易に想像できるが
ここには、知ってると誰かに自慢してみたくなる珍しいものがある
それは三柱鳥居


だがとてもひっそりしていた(ひっそりしすぎ)

そもそも京都の太秦という字は、大きな秦と書く
それだけで秦氏との関係は尋常ではないと想像されるが、
この国の変な人達は、勢いだけがすごい誰かの本(百田氏の)を読んで嫌韓の思いを持ったり
自己満足に陥ったりするよりは、ちゃんとした歴史を学んでほしいとつくづく思う

ところで、京都のお楽しみはこうした真面目っぽい話だけではない
食べ物もお楽しみの一つ
正式なものは値段が張るので、手の届く範囲でささやかなお楽しみを
それが、お雑煮(錦市場の杵つきもち屋)

歩き疲れて糖分補給に虎屋一条店の虎屋菓寮のお菓子


スマホを確認したら昨日の歩行距離は12キロだった
昔は、これでも平気だったのに、、、
今日は骨休め、、かな

 


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 駐車場 | トップ | アマゾン(AI)では予想できな... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

旅・旅行」カテゴリの最新記事