最近お気に入りの宗次ホールに出かけた
昨日のプログラムは
3人の演奏者による3つのヴァイオリンの聴き比べができるというもの
(本当はそんな低次元でのプログラムの意図ではなかったかもしれないが)
昨日は3つどころか急に一人追加で、結局4つのヴァイオリンの聴き比べができた
(急遽参加していただいたのはグァルネリ・デル・ジュス【1741製】で
ラヴェルのツィガーヌを演奏したアンドレア・オビソ氏)
正月のテレビ番組で、何億というヴァイオリンと普通の価格帯のヴァイオリンの
演奏を続けて聞いて 、どちらが高い方のヴァイオリンか?を選んで耳の良さを
競うものがあったが、今回は正直なところこのくらいの軽い気持ちででかけた
で感想は?
ヴァイオリンの音の違いは、演奏者が違う、曲も違うし
素人の耳で正確にあれこれ批評することはできないが
最初に演奏された ツィガーヌを演奏したアンドレア・オビソは
馬力のある音と言った感じ
最初は比較できないので、まずはこの音を基本にして比較
予定通りのプログラムに戻ってイ・ユジンさんのG.F.プレッセンダ【1697年製】
これは先程の音と違って随分華やかな音 やんちゃな音
曲想がそう感じさせるのか楽器がそうなのか、素人には分からないが
とにかくそんな印象
曲はバルトークなど、でもバルトークはどうも相性が悪い
2番めは松岡井菜さんのM.ベルゴンツィ【1764年製】で
ストラヴィンスキーとサン=サーンス
これは先程の音より品が良い もっと上質の感じの音
でも一番印象に残ったのはこの演奏者の集中、音楽に没入しているところ
その表情やら演奏風景でこちらもついのせられてしまった感じ
バルトークよりストラヴィンスキーのほうがまだ自分には合いそう
最後のフランシスコ・ガルシア・フラナさん
楽器は(ついに出た)ストラディバリウス「レインヴィル」【1697年製】
偉そうに楽器の名前を上げているが知っているのは(耳にしたことがあるのは)
ストラディバリウスとかすかにグァルネリくらいなもの
こうした事前の情報量が聞く方にも影響したかどうかは定かではないが
このヴァイオリンは先程の音と比べて更に上品さが増した感じ
つい日本酒の比較を思い出した
純米・吟醸・大吟醸
良いお酒はべとつかずスッと品よく鼻に抜ける感じ
僅かな違いだが、この差は限りなく大きいと感じことがあるが
このヴァイオリンの比較もそんな感じ
音楽ではなく音自体を聴きたいなら3番めのストラディバリウスを聴きたいかな
この上品さは艶っぽい
曲はモーツァルトとリヒャルト・シュトラウスのソナタ
モーツアルトはK301とかK304のほうが聴きたかったな
リヒャルト・シュトラウスの方はどうもすっきりしない
(この人の曲を聴くといつもそう思う)
ということで、とい経験をさせてもらった
ところで会場でパンフレットをもらったが
触手が動いたのはキム・ダミのヴァイオリンリサイタル
プログラムにヴィターリの「シャコンヌ」がある
それだけじゃなくプログラムの写真が美人ぽい
お顔が見えるわけじゃないが
5月のグリモーの演奏会といい、美人には弱い、、、