DALAI_KUMA

いかに楽しく人生を過ごすか、これが生きるうえで、もっとも大切なことです。ただし、人に迷惑をかけないこと。

湖の鎮魂歌(43)

2013-08-14 15:12:46 | ButsuButsu


7月17日(水)快晴

今日は、チャーリーとナンシーがやってくる。

リチャードに頼んで、ムルンまで迎えに行ってもらうことにした。

2日間早朝から湖の調査に付き合ってもらったので、休養も兼ねている。

その代り、ガンバ・グンベ・ジャーミーとおじさんが乗り込んできた。

好奇心旺盛なモンゴル人が、ボートのキャビンに集結した。

特に、ジャーミーはおしゃべりだ。

ワイワイ、ガヤガヤと話し続ける。

おじさんの案内で、タンクローリー車が沈んだ場所を丹念に探す。

「この辺だ」

何の変哲もない湖底平面に、突起が現れた。

「これかな?」



水深は126mほどだ。

さっそくロボットを入れることにする。

ハドのお祈りが始まった。

まったく怪しい儀式だが、死んだ人もいる場所なので、全員が真剣だ。

死者に対する畏怖は、とても強い感じがする。







穏やかな水面に、琵琶湖パールを投げて儀式は終わった。

気のすむようにしたらいい。

やがて水中ロボットを用いた調査を開始した。



ところどころに石が点在するが、基本的には細かな砂地だ。

着底すると舞い上がって、なかなか沈まない。

長い一日の始まりだ。