太った中年

日本男児たるもの

男女平等

2010-01-14 | weblog

Vandals

 

戦場で明らかになる「男女平等」の限界

ある若い米軍女性兵士が、アフガニスタンへの赴任当日、基地に姿を現さなかった。軍隊で配属拒否は重い罪になる。翌日、彼女は軍警察によって逮捕された。

イラクやアフガニスタンへの赴任を苦に、逃亡したり自殺したりする兵士が増えている。しかし、この若い女性兵士のケースは特殊だった。

子供を抱きながら途方に暮れた女性兵士

アレクシス・ハッチンソン特殊技官(21)は、事件当初、生後11カ月の男の子を持つシングルマザー兵士だった。

彼女は2009年11月5日に、所属する部隊と一緒にアフガニスタンに発つことが決まっていた。10月中旬、ハッチンソンはカリフォルニア州に住む実母に子供を預け、出発の準備を始める。

しかしその1週間後、実母が根を上げ、やはり長期的に子供を預かることができないと連絡してくる。実母は、自分の母親と、障害を持つ娘の介護で、すでに手一杯の状況だったのだ。

ハッチンソンは上司に、赴任中に子供を預かってくれる人がいなくなったことを告げ、出発を30日間延期してもらう。

しかし、11月4日になり、上司はやはり当初の辞令通り、5日に出発するように命令する。

出発予定当日、ハッチンソンは途方に暮れながらも、家に子供1人置いて出て行くこともできず、結局基地に赴くことはなかった。「辛かったです。どうすることもできないし、息子を抱きながら、どうしよう、このまま行かなかったら大変なことになってしまうと考えていました」と彼女はラジオのインタビューに答えた。

翌日、子供を抱えて基地に出頭したハッチンソンはその場で逮捕され、子供は里親斡旋センターに送られた。

このニュースを聞いた実母は、子供がいるジョージア州の里親センターまで迎えに行った。ハッチンソン自身は最高実刑1年の罪に問われ、軍法廷の裁判を待っている状態である。

軍の言い分は、ハッチンソンが「子供の面倒を見る人がいない」という事実を利用して、アフガニスタン赴任を延期、もしくは拒否しようとしている、ということだ。

確かに複雑な家族問題を抱えている兵士は、ハッチンソンだけではない。シングルマザーとシングルファザーにしても、軍全体で8万5000人いるという。軍は、「誰もがなんとか解決策を見つけ、断腸の思いで赴任している」と言い、ハッチンソンを批判した。

妊娠したら軍法廷で裁かれる!?

しかし、全米の親たちはハッチンソンの味方だった。ハッチンソンの件で軍は大顰蹙を買ったが、その直後に再び地雷原に踏み込むような話題でお茶の間を賑わした。

イラク北部の激戦区で2万2000人の兵士を率いるアンソニー・クコロ少将が、部下を引き締めるため、武器売買の禁止、麻薬使用の禁止など20項目からなるガイドラインを作った。その中で、自分の指揮下にある兵士の妊娠を禁止し、妊娠した場合は軍法廷にかけるという規則を設けたのである。

この規則によれば、妊娠した女性兵士だけでなく、妊娠させた男性兵士側も同じように罪に問われる。また、結婚して夫婦でイラクに派遣されている兵士たちにも適用されるという。さらに、クコロ少将の下で働く民間人に対しても同じように妊娠を禁じ、妊娠した場合は刑事告発するという厳しいものだ。

だが、前線に立って戦う指揮官の視点からすれば、これは極めて合理的な決定である。なぜならば、兵士が妊娠すれば、2週間以内の本国送還となるからだ。

すでに兵士が足りない状況で戦い続けてきた少将からすれば、1人でも兵士を失うことは戦力低下につながる。妊娠は、本人の心がけで防げることだ。だから任期中の12カ月の間は必ず避妊するように、ということなのだ(レイプなど、犯罪に巻き込まれて妊娠した場合は規則に該当しない)。

彼が指揮する2万2000人のうち、1682人が女性兵士である。今年の夏に向けて、大幅な兵力削減が実行され、来年のイラク撤退まで現場はますます厳しい状況になる。今回の決定は、視点を変えれば、女性兵士が軍にとってかけがえのない戦力となったことを示し、クコロ少将が彼女たちに大きな期待をかけていることの表れと捉えることもできる。

しかし、遠く平和な米国の自宅でこのニュースを聞いた女性たちの反応は違った。「妊娠した女性兵士は軍法廷で裁かれ、監獄行きになる」という部分だけ一人歩きし、いきり立った人権保護団体や議員らが激しい批判を始めた。「妊娠した女性を政府が罰するなんて、まるで19世紀のような話だ」など、ヒステリックに軍を罵倒する声がメディアで数多く紹介された。

反対に、米軍、軍法の専門家や弁護士、軍関係者らは男女問わずこの決定の支持をしたが、その声は遠慮がちだった。

その後、あまりに激しい個人攻撃にあったクコロ少将は、「あくまで兵隊の引き締めのために作った規則であり、もし兵士が妊娠しても、本当に軍法廷にかけようとは思っていなかった」とトーンダウンした。

実際、規則実施後に妊娠、もしくは妊娠させた兵士7人は「文書による叱責」のみで終わっている(うち1人は特殊な事情により、やや重い罰が加えられた)。しかし、その中の1人の女性兵士は、相手を守るために男性兵士の名前を明かさなかった。それがまた新たな問題を生み出すなど、尽きない話題を提供し続けた。

結局、年末が押し迫った頃、米軍はこの決定を撤回した。

「男女平等」という言葉に潜む不平等

米陸軍における女性の比率は、全体の14% (2006年9月現在)。イラクとアフガニスタンを合わせ、1万5000人以上の女性兵士が戦ってきた。戦死者も多く出ている。

海軍特殊部隊や潜水艦の任務は、依然として女性が就くことはできない。他にも様々な制約があるが、目覚ましいスピードで撤廃されつつある。

「女性蔑視」「差別」「性犯罪に巻き込まれる確率が高い」という深刻な問題から、「本国に帰還しても前線で戦っていたことを信じてもらえない」など、まだまだ問題は多いが、「男女平等」を目標に女性兵士たちは戦場以外でも戦い続けている。

しかし、ハッチンソンの逮捕や妊娠禁止という今回話題になった問題は、ある疑問を投げかけているように思える。

女性はこれまで、「差別撤廃」と「男女平等」を求めて戦ってきた。しかし、この2つの言葉が同じように使われてきたことに、矛盾が出始めているのではないか。

女性に対してのみならず、いかなる制度的差別も撤廃されるべきであり、この点については分かりやすい。

しかし、「男女平等」という言葉は、「女性が男性と同じように、なんでもできるようになる」という発想につながりやすい。この出発点がすでに「不平等」なのだ。つまり、なぜ女性が男性に合わせ、同じようにしなくてはならないのか。男性が女性に合わせてはいけないのか。そもそも全く同じようにすることが本当に平等なのか・・・、と疑問は尽きない。

今回の問題はいずれも、うわべのみの男女平等を進めてきたが、そこに無理が生じてきたことの表れにも思える。さらに言うと、その無理を追及しようにも「差別者」扱いされることを恐れて触れられない、という関係者の怯えのようなものを感じる。

戦時の軍隊は、究極のジェンダー実験場だ。機会均等が進んだ現在、戦場から漏れ聞こえてくるこれらのニュースは、男女平等とは一体何なのかという問いを投げかけている。

(以上、JBpressより引用)

戦場の男女平等とは考えてもいなかった。考えたところで、ってのもあるけど考えてしまった。

 

小沢氏団体へ強制捜査、予算案審議に影響懸念(読売新聞) - goo ニュース

民主党の小沢幹事長の資金管理団体「陸山会」の土地購入問題を巡り、東京地検特捜部が13日、政治資金規正法違反の疑いで強制捜査に乗り出したことについて、政府は18日召集の通常国会での予算案審議など、今後の政権運営に影響を与えかねないと懸念している。

「捜査中であり、コメントする立場にない」

通常国会召集を間近に控えた時期の強制捜査に、平野官房長官は13日夜、首相官邸で記者団に言葉少なに語った。政府筋は「見守るしかない。捜査を見つめることしかできない」と、ため息をついた。

政府は、通常国会で2009年度第2次補正予算案を1月中に成立させたうえで、10年度予算案を2月中に衆院通過させる方針だ。しかし、自民党など野党は、鳩山首相の偽装献金事件に続き、小沢氏のカネを巡る問題で東京地検が再び強制捜査に乗り出したことに勢いづいており、国会冒頭から徹底的に追及する構えだ。

政府・与党にとって、予算と関連法案の年度内成立は譲れない一線だけに、与党単独採決が必要になる場面も想定される。ただ、「政治とカネ」の問題を巡っては、連立を組む社民党からも「小沢氏は説明責任を果たすべきだ」(幹部)との声が出ている。民主党が強硬路線を主導しようとすれば、連立の結束が揺らぎかねない。

首相は13日、「コメントする立場にない」と表明し、小沢氏から事情を聞くことも「考えていない」と明言したが、小沢氏に国会での説明責任を果たすよう求める声が高まれば、指導力が問われる局面も出てきそうだ。対応を誤れば、内閣支持率の下落につながりかねないとの指摘もある。

さらに、事件の進展によっては、小沢氏の政府・与党内での求心力が低下する可能性もある。

小沢氏は、昨年末の予算編成でガソリン税などの暫定税率維持を求める党要望をまとめ、予算案の年内決定を後押しするなど、政府・与党の政策決定でも主導権を発揮する場面が目立っていた。それだけに、小沢氏の求心力が低下すると、「党内がバラバラになり、政権の迷走を抑えることができなくなる」(民主党関係者)と懸念する声も出ている。

4億円の不記載から原資が鹿島建設贈賄へとストーリーを変えた東京地検。暴走してますな。