太った中年

日本男児たるもの

予言者

2010-11-29 | weblog

なんか気分が乗らなくて更新を怠っていた、つーよりスマートブロの接続が悪く、途切れ途切れでストレスが溜まっていた。あと、スマートのエクストラパッケージをP115(230円)でロードして使っているワケだが、ブログの更新にそんなに価値があるのかなとも思ったりした。しかしそれもセコイ考えだなと反省して更新することにした。なーんて言い訳をしてから今回は町のセンター横に住む母方従弟の婆様を訪ねた話。

妻の実家で日本人を飼育していることはフィリピン各地に400~500人いると思われる親戚中に知れ渡っている。日本人金持ち幻想によって借金の申し込みは数知れず母48の携帯にメールが送られてくるようだ。母48はそれらをすべて丁寧に断っている。そして、借金ではなくて、困り事の相談もある。婆様の息子がカラオケ店を廃業して金に困っている。店の土地建物を買うなり借りるなりして欲しいつー依頼があった。

フィリピンは建前として老人を敬う社会だから携帯では断れず婆様へのところへ表敬訪問した。

で、婆様70代、母48、妻、妹4の記念撮影。この後、怖いほどの長話を婆様が始める。意気軒昂。

それにしてもこの婆様、誰かに似ている、と暫し考え込む。年を取ると物忘れがハゲシクなるのだ。

ああ、そうだった。煙草を吸いながら語る姿は映画「マトリックス」に登場する予言者の黒人婆様だ。

溜飲が下がったところで海辺にいたオジサン2人を記念撮影。婆様の長話を聞くのも儀礼で退屈。

廃業したカラオケ店はゲートポール横にあるトタンの建物が入口で奥が広い。所謂旗竿の地形。

よくここで商売する気になったなつーのが正直な印象。後の返事は母48に任せる。

帰り際、妻が通っていた私立のロースクールを見学。

妻はここでクラシックバレエを習っていた。それは何度も聞かされた妻の自慢話で婆様訪問は終わった。


レストランとは

2010-11-21 | weblog

町のセンターにある叔父さんが経営するレストランで弟22の彼女ライカ嬢16と初対面。

なんたってハニカミ屋のライカ嬢はまだハイスクールで未成年。

であるから弟22にソクソク(SEX)は法に抵触するので中田氏しないよう注意した。

で、できれば同級生の友達を紹介するようライカ嬢に伝えた。

義兄としての責務を果たした後、話題になったのは「レストランとは」つー呼称の問題。

叔父さんの店は町のセンターにある唯一のレストランとして有名だ。

ところがその料理はトロトロ(簡易食堂)と同じで作り置きなのである。

オーダーを受けて料理を作るのではなく、作り置きした料理を選ぶスタイルなのだ。

「ならばレストランではなくてトロトロが正しのでは?」と疑問を呈した。

妻が答える。。

「オーダーを受けて料理を作るのならベンダー(屋台)にだってある。」

「ベンダーをレストランとは呼ばない。」

「広い店内とテーブルに椅子、給仕がいるからベンダーやトロトロではない、ここはレストラン。」

妙に説得力のある妻の解答に一同納得。他のない高級感のイメージで差別化するのがレストランなのか。

そうこうしていると店主の叔父さんが登場、2年ぶりの対面だ。

叔父さんは弟22に中田氏しないよう注意した後、できれば同級生の友達を紹介するようライカ嬢に伝えた。

なーんてことはウソで、叔父さんはトロトロのウンチクについて語った。

「正しくはトゥルトゥル。トゥルは牛の角、つまり2本の牛の角を店頭に飾ったのがトロトロの始まり。」

「トロトロはトゥルトゥルが庶民でも利用できるよう簡素化してそう呼ばれるようになった。」

そして話題のレストランの呼称について明確に回答した。

「オレの店は町で唯一のレストラン、何故かって?」

そう言うと叔父さんは壁に飾ってあるお店の垂れ幕を指差した。そこにはレストランと書かれている。

「オレがレストランって決めたのさ」

「ビコール料理はフィリピンNo.1だ。ワッハッハッハッ」

高らかに笑い声を上げて叔父さんは厨房に消えて行った。

*

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パレンケのトロトロ

2010-11-20 | weblog

町のセンターにあるパレンケ(市場)。

平日の午後なので閑散としているけど朝から昼までは人で埋め尽くされる。

妻が仕入れたのはバナナ。とにかく安い。

パレンケにあるトロトロ(簡易食堂)。

ここも朝から昼まで人がいっぱい。

いつもここで食事を摂る。

妻は豚肉と野菜をトマトソースで煮たものを食す。

この日食ったのはブーピスというワケのワカラン料理。けど旨かった。

ライスとチキンスープがついてP30(60円)は安いのだ。

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サリサリと養豚

2010-11-19 | weblog

上記写真は母48が3日に1度サリサリ(日用雑貨店)のため商品仕入れに行く町のセンターにある問屋。ここの女主人と母48は古くからの友人。サリサリを開業するとき、母48は女主人から商売のノウハウを教えてもらったそうだ。問屋の広い店内には商品が整然と陳列してあり、しっかり在庫管理がなされている。

母48のサリサリも在庫管理や商品管理はしっかりしている。まあ、家の一部を改装した狭い売り場だから管理はしやすいだろう。問題は近年、競合するサリサリが増えたこと。狭い集落だからお客の食い合いになる。

それからサムライ7さんのブログで仕事のネタ探しに町の商店街を訪ね歩いたところどの店も不良在庫を抱え困っていることが記されていた。オーバーストックはフィリピン人の特質で、その消費欲も手伝って、とにかくやたらと商品を買いまくる。売れ残る商品が出るのは当然。しかし、思い切った不良在庫の処分をするワケでもない。ただ放っておくだけだから不良在庫がどんどん増える。つまりは在庫管理が出来ないのである。

また、フィリピンには賞味期限が存在しない。肉や魚なら古くなれば変質するのでまだしも怖いのは卵。割ってみないと分からない。バロットつーアヒルの孵化した卵を食べるくらいだから気にならないのかな。

 

母48はサリサリの他、養豚もしている。家の庭に豚舎があってそこで豚1匹を飼育している。世話好きの母48らしいビジネスだ。養豚は飼料代がネックで高騰すれば利益が出ない。そこで母48は実家の農家からくずの野菜を仕入れそれを大鍋で茹でて餌にする。あと要注意は子豚の病気。実は写真の子豚も突然病気に罹り死んでしまった。母48はビジネスの損失より子豚の死がショックで暫く養豚はしないと言っていた。

奥さん、サリサリと養豚はフィリピーナに人気のビジネスなのである。

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ブヒブヒ

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見解の相違

2010-11-18 | weblog

フィリピン人は闘鶏が好きだ。弟22も家で2羽軍鶏を飼っている。また、自給自足用かと思われる鶏も5~6羽放し飼いされている。他の家も同様だ。だから集落は朝一番、軍鶏と鶏の鳴き声でスタートする。

ある日、朝の食卓で妻に何気なく鶏の鳴き方を聞いた。以前、マニラ北部にあるパンガシナ出身のフィリピン人に同じ質問をしたところ「コッコカァーオ」と返答して面白いなと思ったからだ。で、妻の答えは

「トットラオー」

一瞬、我が耳を疑い再度、妻に鶏の鳴き方を聞く。

「トットラオー」

なんだ、それは、「コッコカァーオ」の方がまだ鶏らしくないか、そう思って苦笑した。

憮然とした表情の妻が「じゃ、日本はどう鳴くの」と聞く。

「コケコッコー」

妻はナニソレって顔になり「もう一度」と言う。仕方ないので大きな声で

「コケコッコー」

今度は妻が笑い転げ、家族に伝える。家族全員大笑いだ。

その日の夕方、テレビの時間に集まった近所の子供たちへ再び妻が鶏の鳴き方をしてとせがむ。

大声で、「コケコッコー」

近所の子供たちは爆笑した。集落の人に「コケコッコー」は死ぬほど笑える鶏の鳴き方であると判明。

*

その昔、日本一の漫才コンビだった「やすきよ」が久しぶりにテレビ収録をしたときのこと、故横山やすしは相変わらず水割りのグラス片手に酔っ払ってスタジオに登場。それを見た相方西川きよしは激怒して横山やすしをブン殴った。突然の出来事に驚いた酔っ払いのやすしは相方きよしにこう言い訳した。

「キーボー(西川きよし)、見解の相違や」

以上の話はやすしの熱烈なファンであるビートたけしのラジオ番組で聞いて感動したものだ。

やすしの「見解の相違」は極めてニーチェ的な発言である。ニーチェは「神は死んだ」と言ってそれまでの唯一絶対的な神の価値を否定、相対的な関係性で世界は成り立つと説いた。また、ショービジネス化したロックを否定して「ロックは死んだ」と名言を吐いたジョン・ライドンにも相通じるからパンク的な発言でもある。

なんだかズーと前にもこの話をエントリーした記憶があるけどまあ、いいじゃん。つまりは、鶏の鳴き方に世界の絶対的且つ統一された基準などなく、各国各地域による相対的なものだ。ワールドスタンダードなどないのだから「コッコカァーオ」、「トットラオー」、「コケコッコー」はそれぞれ正しい。にも関わらず日本の「コケコッコー」だけ論い、皆で寄って集って笑いやがってふざけるのもいい加減にしろと言いたかったのだ。

それにしても奥さん、「トットラオー」は笑える。フィリピン人の耳の方が可笑しいだろ。

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トットラオー

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子供の物乞い

2010-11-17 | weblog

妹4と娘は近所の子供たちと毎日仲良く遊ぶ。その子たちにとって集落に滞在する日本のオジサンが物珍しいのかいつも「プリンス、プリンス」と声を掛けてくる。そして簡単なタガログ語や英語の会話もできるから親しくなるのに時間は掛らなかった。しかし、不幸はやってくる。ある男の子から突然「プリンス、ペラ(お金)」と言われ非常にメゲた。そのとき返事に困り、無言のまま言葉が分からないフリをした。

この集落でウータン(借金)が横行しているのは知っていた。が、まさか子供から言われるとは。

それから、嫉妬のエントリーでは嫉妬される側にも嫉妬を煽るような振る舞い、つまり嫉妬される快楽があるのではと考えた。それと同じようにウータンも借金を申し込まれる側に似たような快楽があるのではと思える。なにしろフィリピン人は何かにつけて見栄を張り自慢する。だから借金を申し込まれたら決して悪い気分ではない。嫉妬もウータンも共犯関係によって成立する。以前、妻から「借金の断り方にもマナーがある」と言ったのは、もし、無碍な断り方をすれば再び借金の快楽を味わえなくなると、そうしたセコイ意味合いだろう。

ところで子供からお金と言われた場合、これはウータンではなく物乞いである。したがって近所の男の子から突然物乞いをされたのである。(但し、大人でも返す気もないのに借金を申し込むのは物乞いと同じ)。

10年前、初めてフィリピンへ渡航したときある人から「マニラは子供の物乞いが多いけど、お金をあげてはいけない。あれは仕事をしない親が子供を使ってする物乞いビジネスだ」と注意を受けた。そうすると物乞いをした男の子は親の差し金かな、とも考えた。いずれにしろ子供から物乞いされるのはメゲるのだ。

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昼下がりの妄想

2010-11-16 | weblog

それは小雨が降りだした昼下がりの出来事。

雨が降ると人々は家に籠ったきりになり、通りから人影は消え無言の集落になる。散歩も海水浴も出来ない。ホント、やることがないなぁ、そういえば以前、「股間をイジリながら妄想に耽ることこそリゾートライフの真髄」てなことを主張していたけどこの雨じゃ妄想するネタにも事欠く、なーんてことを考えていたらテラスで話し声がする。家族は父52を除いて皆外出してるから小雨の中帰ってくるワケがない、変だぞつーことでテラスを覗くと父52が近所の人妻とにこやかに談笑しているではないか。ホホウ、こんなこともあるんだな。雨で人がいないとはいえ狭い集落、誰かに見られたらたちまちチスミス(噂話)のネタになる。そんなリスクを冒してまでなんで年の頃なら30前後の人妻は小雨が降るなか父52と長話をしているのだろうか。ひょっとしたらこの奥さん、日活ロマンポルノ「昼下がりシリーズ」に出てくる人妻のように欲求不満なのかな、そう妄想が膨らむ。それにしても奥さんは小綺麗なビコラーナ(ビコール地方の女性)だ。しかも口数少なく近所の奥さん連中と立ち話もしないから目立たないので逆に目立つ。AV監督村西とおるは「えっ、まさかあの娘がこんなことを」がAVの売れる方程式だと言った。この奥さん、ピッタリじゃないか。ならば村西とおるが発明した駅弁ファックで父52が奥さんを抱きかかえ小雨の降る通りを疾走したら最高だなぁと想像して妄想をやめた。

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駅弁クリック

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犬の宴

2010-11-15 | weblog

それはある日の出来事。

朝、いつものようにテラスでコーヒーを飲んでいた。

すると海辺の方から「ボッコ、ボッコ」と鈍い音がする。

近所のオッサンが撲殺した犬を引きずりながら家の斜向かいにある空き地に来た。

空き地の横にあるバンブーハウスへオッサンの仲間5人が集まる。

オッサン達はジンを回し飲みしながらバーベキューの準備を開始。

犬の宴が始まる。

そして、解体現場を初めて目撃。

腹を切り裂き腸を取り出すシーンは見なければよかったと後悔した。

海辺にあった最後の足跡を撮影して家に戻り、犬を憐れんだ。

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最強、ウータン先生

2010-11-14 | weblog

写真中央のシマシマシャツを着たおばさんは妻の実家の隣にある保育園の先生。保育園はシマシマ先生が竹刀のような竹竿をバシバシ叩いて「1,2,3~」の掛け声で、園児が体操をすることから始まる。

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それはある日のこと。お昼まえ、娘がいつものように妹4をと一緒に近所の子供たちと遊んでいる。すると、突然集落の入り口に現れた謎の3人組。見たことのない男たちだ。集落の入り口にいた母親たちは子供達に家に戻るよう指示する。蜘蛛の子を散らすように走る子供たち。妹4と娘も家に帰ってきた。何が起きたのか。

男3人組は、皆、ズボンにシャツのよそ行き姿。先頭の1人はリーダーらしき初老の男で厳つい顔。続いて体のデカイ浅黒い男、最後は無表情の若者。誰がどう見てもその筋の人、噂の山賊マフィアだ。3人組は集落の家、一軒一軒を訪ね歩く。人探しのようだ。目的の家が分かったのか妻の実家を素通りして通りの先を行く。

暫くすると3人組はある家に入り、2~3分してからその家を出た。何故か3人ともビスケットを食べていた。そして3人組を見送るかのように出てきたのがナント保育園の先生。おそらく山賊マフィアはウータン(借金)の取り立てに来たのだろう。だとすればシマシマ先生ではなくてウータン先生つーことになる。

さっそく家の中にいた妻に確かめたところ、「チスモーソ(噂話)はダメ」と前置きて、やはり保育園の先生は父兄に借金をしまくっていて、集落では有名らしい。そう言うと母に山賊マフィアがウータン先生のところへ借金の取り立てに来たことを話した。その日、集落は滅多に現れないマフィアの噂が飛び交うのだ。

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パームツリーの風景

2010-11-11 | weblog

集落は生い茂る椰子の木の下にある。

以前訪問したときも椰子の木の写真を撮ったが難しい。

椰子の木は南国の生命力のシンボルだ。

椰子の木はバンブーハウスとの組み合わせがいい、と気付いた。

夕暮れ時がベスト、絵になる。しかし設定を間違えて撮影してしまった。

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ビーチホテル

2010-11-10 | weblog

朝の散歩は毎日の日課、冷たい空気が気持ちいい。

今回は隣の集落にある「ビーチ」とよばれるリゾート施設の観察。

なんでも昔、そこは台湾人のビジネスマンがリゾート開発したらしい。

それを山に住む山賊マフィアが乗っ取ったそうだ。

気分は川口探検隊。ではレッツゴー。



朝まだき、アヒルだって散歩する。

妻によればビーチのリゾート施設には多くのホテルがあるそうだ。

貧しい集落では想像出来ない。興味シンシン。

 

おーと、ビーチの看板発見、到着だ。しかし、ビーチって看板のまんま。

なんかフィリピン人がコピーをゼロックスと言うに等しいノリ。

集落の人は砂浜をビーチと言わない。ここだけを特別にビーチと呼ぶ。

それほど山賊マフィアによる乗っ取りが衝撃だったのだろう。

 

奥さん、これがビーチの全貌だ。しかし、広場があるだけでホテルはない。

ひょっとして遠くにあるバンブーハウスがホテルなのか、気になる。

 

昼間再びビーチを観察。どこをどう見てもバンブーハウスだけだ。

うーん、構図でミスしたが絵になる写真、と自画自賛。デジガン先生、元気ですか。

 

ふと冷静に考えればこの集落の娯楽はチスミス(噂話)だ。

台湾人のビジネスマンは「海の家」をオープンしたに過ぎない。

それを山賊マフィアがイチャモンつけて台湾人を追い出したぐらいのことだろう。

噂が噂を呼んで話がデカクなっただけな。

それにしても絵になる写真。次回から風景写真をエントリーしよう。ではでは。

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嫉妬する女

2010-11-09 | weblog

「借金を断るよりも貸して生まれるジェロス(嫉妬心)のほうが怖い」とは借金問題のエントリーでフィリピン・エンジョイ・ライフさんから頂いたコメント。今回はフィリピン人の嫉妬心について少し考えてみたい。

嫉妬心は羨望と憎悪が入り混じる複雑な感情であり、嫉妬を覚えるとそれを抑制することは困難だ。また、女性特有の感情だと思われがちだが、男性や子供にだってある。例えば勉強の出来る小学生の子供がテストの成績でそれまで下だと思っていた子に抜かれたとする。先生は抜いた子を褒める。すると勉強の出来る子は、その子以上に勉強すればいいものを学習意欲がなくなり成績が下がる。抜いた子に嫉妬を覚えたことが原因だ。

以前、娘はアメリカ人の子に集落で注目を浴びることが取って代わったと言ったが、実は娘の前は妹4が集落で注目の的だった。つまり集落で注目は浴びたのは知る限り、妹4→娘→アメリカ人の子の順だった。そして、娘と妹4は姉妹のように朝から晩まで仲良く遊ぶ。ところが家族で食事をするとき娘のことが話題になるや妹4はときどき憮然とした表情をすることがある。そのとき妹4は娘に嫉妬をしているのである。

フィリピンは子供を大切に猫っかわいがりする社会だ。当然、妻の実家のある集落もそうであり、今なら借金叔母さんが孫のアメリカ人の子を連れて通りを歩けば皆、声を掛けてかわいがる。そうすることが社会のルールだから逆に声を掛けない人はいつしか噂になって狭い集落から排除される。また、妹4と娘の関係を考えれば順繰りに子供をかわいがるので新たな子は必然的に嫉妬される対象になる。そう考えるとフィリピン人の嫉妬は子供を過剰にかわいがる社会構造によって生み出されるのではないかと思うようになった。

それから嫉妬される側からすれば嫉妬する人は突然降り掛かった迷惑な存在である。しかしながらフィリピン人の場合、嫉妬される側、例えば借金叔母さんは嫉妬されることを自慢するかのように日に5~6回も孫を連れて通りを歩く。恰も無自覚に嫉妬を煽るかのような振る舞いだ。つまり、嫉妬される側にも過剰な嫉妬心を抱かせる構造的な問題があるのではないかと思える。そして嫉妬をベースにした人間関係は息苦しいものである。

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トランクスの弱点

2010-11-08 | weblog

大昔、男性週刊誌プレイボーイで「ブリーフ派vsトランクス派」の特集が組まれ興味深く読んだ記憶がある。こうした男性下着の対立構造は江戸~明治期にあった「六尺ふんどしvs越中ふんどし」に根差す日本の伝統文化によるものと推論した。つまり、日本男児の股間、タマキンをキリリと固定させる六尺ふんどし=ブリーフ派に対してタマキンをブラブラさせ解放感を味わう越中ふんどし=トランクス派の争いである。

ところがフィリピンでは上記のような男性下着の対立構造はなくブリーフ派が多数を占める、と妻が指摘した。つーことはピノイ(フィリピン男児)のは多くがタマキンをキリリと固定させることを好むのか。

個人的にはタマキンキリリに違和感を感じ、タマキンブラブラの自由なトランクス派なのだ。

さて奥さん、妻の実家がある集落では大人のピノイは日中、上半身裸で過ごす。シャツを着ているのはオートバイの所有者もしくは町のセンターへ行く者。シャツを着ることがお出掛け、よそ行きのスタイルなのだ。このことに気付いて普段は上半身裸で過ごすことになった。それから集落のピノイはショートパンツもしくはハーフパンツが普段着、ジーンズやズボンがよそ行きのスタイルとなる。であるから上半身裸でブリーフ+ショートパンツもしくはハーフパンツでゴム草履が普段集落で目にするピノイのファッションつーことになる。

さてさてトランクス派にとってハーフパンツは問題ない。しかしトランクス+ショートパンツとなると同じデザインであるがためトランクスがはみ出る危険が生じる。これは非常にカッコ悪い。そこで上半身裸のショートパンツが一般的なら、集落の人にとって男性の下着姿はブリーフ1枚ではないのか、ならばトランクス1枚でもいいのではないのか、と考えた。妻に相談したところ「問題ない、大丈夫」という回答だった。

そうしてトランクス1枚姿で過ごすことになったワケだが、そう長くは続かなかった。

朝、いつものように家の前にあるベンチに腰かけコーヒーを飲んでいるとロースクールに通う子供たちの背の低い子ばかりがトランクスを見てクスクス笑い何やら小声で話すではないか。気になってその理由を妻に聞いたところ、少し考えて笑い出し、「イトログ」と言った。で、トランクス1枚姿をヤメることになった。

トランクスの持つ形状的な弱点が思わず露呈してしまったのだ。

イトログは卵のことでタマキンを意味する。つまり背の低い子だけタマキンが見えていたのだ。以前、妻も同じ経験がある。その日、集落で日本人のタマキンがチスミス(噂話)のネタになったのは想像に易い。

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