言葉の旅人

葉🌿を形どって、綾なす色彩に耽溺です。

司馬遼太郎の文体(3)

2006年10月26日 | Weblog
 一纏めにしてにして、こうなんだと結論づける事が主眼ではない。
 ただ思うまま、気付くままに書こうとしてるだけなので、見解は大いに違うだろう。
 夢中になって読み耽った作家としては、筆頭である。
 他の作家に関してはそんなに多くない。
 一種の英雄譚が気分を爽快にさせるのだが、実は読書人を魅了する仕掛けがあちこちに埋設されてあるのだ。
 例えば、知的好奇心を大いに満足させるべく、多くの文献を紐解いてでなければ得られない歴史的”事実”を、小説の展開に弾みを付けて、いとも軽快に開陳している事が挙げられる。
 地名由来然り、歴史的人物像や評も然り、とこれも小さな仕掛けながら、実に小気味よく嵌め込まれているのに気付くのである。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿