言葉の旅人

葉🌿を形どって、綾なす色彩に耽溺です。

なにわの海の時空館(2)

2008年05月12日 | Weblog
 如何にも幻想的な雰囲気がする通路である。
 この先に何があるんだろうとワクワクさせる効果は確かにある。
 満月に泳ぐ魚2匹はこの通路の天井にある丸窓である。

 菱垣廻船が時空館の主人公。
 あまり関心がなかっただけに、行ってビックリ見て感心してしまった。
 知的好奇心がムクムクと湧き上がって、先日の遠州灘を航海している気分になった。「菜の花の沖」を何度も読み返し、確かめるはめにもなったのだけれど。
 北前船ではないしても、叉わずか数百石と言えども、それはそれでこの眼で見てみると驚く程の迫力を感じた。思わず唸ってしまったのだから。
 架空の船「浪華丸」ではあっても、実際に航海をして試してあるという点でもまさに”本物”なのだ。模型ではなくて、実用に耐える本物の船である。
 船の梶は、小説にも文献にもあるとおり成る程「一枚」なのだ。見れば、成る程とても大きい!
 これは大変な労力を必要としたのは間違いない。二枚梶ならば作業が楽になると同時に、遭難する恐れもグッと減ったに違いないのに、新規停止という徳川時代の国是は合理性からは遠かった訳である。
 
 と言う事から考えても、柔軟な思考と弾力的な運用は、政府という守るという発想から出発する硬直的な組織にこそ求めたい事である訳だ。

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