Ryo徒然なるままに

日々の暮らしを徒然なるままにつづる。
何でもありの日記のようなもの・・・

羊をめぐる冒険

2014年09月05日 | 読書
最近、昔に読んだ村上春樹の小説を読み返している。
羊をめぐる冒険、かなり古い小説になるのだろうか、今となっては。ボクが大学生の頃に何度も読んだ小説だ。よくよく考えればボクが大学生だったころといえば、もう20年も前のことだ。古い小説と言っても差し支えないくらい時間が過ぎている…

そんな小説を今になっても時々引っぱり出して読みたくなる。それが村上春樹の良いところじゃないかと思う。

でも、感じることは当時(大学生だったころ)とはやはり違う。当時は、主人公の年齢よりもボクは若くて、年をとればそう感じるものかと想像しながら読み進めていた。
その「羊をめぐる冒険」の主人公も今やボクよりも年下になってしまった。かつて読んだときよりも共感できる部分が増え、かつ主人公よりも至らない部分を感じては焦りを抱くようになった。はたしてボクは、主人公よりも必死に歩んでいるのだろうか?ちゃんとやるべきことをキチンとやっているのだろうか。
主人公が鼠を失ったように、耳が素敵なガールフレンドを失ったように、仕事の相棒を失ったように、そんなシビアな人生を与えられたときに、主人公と同じように振る舞えるだろうか?
かつて、ボクが大学生だったころにこの小説を読んで感じた切なさは、今は焦燥感に変わりつつある。
ということは、まだまだボクは頑張りが足りないと言うことではないか?
きっとそうなんだろうと思う。
「ダンス・ダンス・ダンス」ではないが、ボクはもっとみんなが感心するくらい上手にステップを踏まなくてはいけないのだ。

いつ読んでも、とても切なくて、悲しくて、でも最後にかすかな光りがある村上作品。
いつ読んでも刺激的だ。

ボクもいつまでも刺激的な(誰かに感じてもらえる、という意味の)生活や仕事をしないといけないな、と感じさせてもらった「羊をめぐる冒険」でした。