ODORAMOX!

BABA庵から  釣り糸なんぞが ごちゃごちゃ こんがらかった状態を ここでは「オドラモクス」と言う。

雨ばっかり

2007-04-27 06:33:15 | できごと
バンクーバーの天気予報は1週間ずっと雨・・・でそのとおり。
先にアップした山腹の住宅街は、午後二時現在、こんなふうに雲の中です。
一日の最高気温は夕方なので、雨が止んでいたら出かけてみようかというところ。

冬は2ヶ月以上もこんな日が続いて、気が滅入ることおびただしく、
金持ちはヨーロッパへ避寒するとか。

そういえば「カナダ人は鍵をかけない」というのは、
SECOMのような警備会社と契約している金持ちの家の話だそうで、
不在中にドアや窓が開き、数秒のうちに暗証番号が通知されないと警備がとんでくる仕組み。だから鍵をかけないで出かけるのだという話です。

写真は私立高校制服です。制服って世界中どこも同じようになるのかな。

バンクーバーから

2007-04-25 03:05:53 | できごと
バンクーバーには、中国人地区、韓国人地区、インド人地区、イラン人地区、そしてヨーロッパ人や日本人の地区が、もちろん法定でも公式でもないけれど存在していて、「たくさんの国が集まったようなところ」という。空港でアジア人が2-30人もいる一室があったが、移住手続きのオフィスだった。「奥さんと子どもの家庭が多いよ。だんなさんは国で仕事、子どもの教育のためにカナダにきている」という彼女もそのひとり。
空港からバスを乗り継いで中心街を経由して彼女の住む WestVancouver まで。
八重桜があちこちで咲いている(すこし前はソメイヨシノがきれいだったそうな)し、ほかにも花をつけた樹が多く、新緑の樹木と街を彩っている。
ダウンタウンを過ぎたと思ったらいきなり森の中へ。どんな田舎へ行くのかとぎょっとしたけど Stanley Park と聞いて安心。
  夜8時半のバンクーバー。まだ明るい。
右は友だちの住むマンションで、左と上は窓から撮った West 地区。
山の中腹まで宅地造成している景色はどこかと似ているけれど、圧倒的に市街地の緑が多い。

      
桜サクラ、木蓮モクレン、石楠花シャクナゲ、躑躅ツツジ・・・見慣れた花といっしょに見たことのない花もいろいろあります。この黄色い草花はなんでしょう。


「...! This is the last time! OK? ...OK. Have a seat. この前も同じこと言ったじゃないか。これっきりだよ、いいか。じゃ席へ」
バス運転手のセリフ。相手は無賃乗車のおじいさんです。こんな具合に3人・・・4人目は気が小さい人だったのか降りていきました。
切符のチェックなどはないかわり、罰則も厳しいらしいけど、規則遵守は個々の自主性を優先させているそうです。
旅先では、生活交通機関を使うと、いろいろなものが見えて楽しいです。

「きょうはテレビ見ていい?ハキゲーム見なきゃ」・・・ホッケーはどうしても「ハキ」としか聞こえないのだけど・・・昨夜はバンクーバーで地元チームとアメリカ・ダラスのチームの対戦がちょうど行われた。で、高校生の娘さんの要請なのだが「いつもはテレビを見ないし、ホッケーが好きなわけでもないけど、見ておかないと、あした学校で話に加われない」そうだ。
なにしろ「住民の3分の1はスタジアムに行っているから、街が静かなの」という街。
「先生ったら、もしバンクーバーが勝ったら、お祝いにみんなそのユニホームを着ておいで、って言うんだ。」
きょう、やはりみんな青いユニホームを着て登校したきたそうだ。


『壬生義士伝』

2007-04-14 10:43:55 | 引用
60の手習いで始めた日舞。こんどのおさらい会で踊る吟詠舞踊のため『沖田総司』(童門冬二)につづいて、映画化もされた 『壬生義士伝』(浅田次郎) を読んでいます。

『珍妃の井戸』と同じく、いろいろな立場の人に明治維新の時代を語らせる手法ですが、意外とおもしろくて(日本史の勉強はたいくつで放棄していたせいか)夢中になっています。
明治維新というのは「ご一新」とか「近代化」などという抽象的な美辞でつつまれる分、欲得だけの策略家が勝って「元勲」とあがめられるような筋道の立たない(したがって義に反した)暗部がめちゃくちゃ多かった歴史みたい。下級武士を含む庶民にとって、新撰組はその象徴のような存在で、さまざまな想いを映し出せるのかもしれません。

『壬生義士伝』から、目からうろこが落ちた一節。

大坂には130もの蔵屋敷が集まって、各藩が商いをしていたという。
「侍が商売に手を染めるてえのがそもそもご法度なんです。だから実務はみんな商人まかせだった」
蔵屋敷という場を借りて名代(不動産屋)と蔵元(商社)と掛屋(銀行)、
「お上の御用をこの三つが請けてしこたま銭儲けをするってえ仕組は、何のことはねえ、今も昔もかわっちゃいねえってこってす」
「で、揉め事が起こりゃあ、・・・世間がよく見えていて、腕っぷしの強えやくざ者がしゃしゃり出て、丸くおさめる」
「こうした根っ子の仕組てえのを改めず、五十年が百年たち百五十年たった日にゃあ、へんてこな国になりますぜ、日本も」
 

そういえば「勝ち組と負け組」なんて考えも「勝てば官軍」からきているのかな。

奄美大島を旅したときに、薩摩藩の力は砂糖生産で奄美からしぼりあげたもの、文字が読めないのに契約書を渡されて土地を奪われたり、明治維新のかげに奄美の人々の塗炭の苦しみがあることを知りました。


『壬生義士伝』に岩手県の人々が登場しますが、十代の終わりに岩手山に登ろうと雫石から網張温泉(まだ山小屋でした)まで行ったときから、岩手県にはなんとなく惹かれるものがありました。
数年前に アテルイ の話を読んで、また水沢や岩泉へ行き、こんどは宮沢賢治を知りたくなったりしました。

岩手県の県都(県庁所在地)は盛岡ですが、鹿児島や山口のように県都名と県名が同じ県と、水戸(茨城県)とか岩手のようにちがう県があります。
「一般に、戊辰戦争の際に官軍に味方した県は一致させ、賊軍となった県は不一致にしたと、言われるが、俗説であるとも言われる。」 ウィキペディアから

松井秀喜の本

2007-04-06 18:25:09 | お知らせ・情報
ついでに買った本だけど 『不動心』 松井秀喜著 新潮新書 税別680円
タイトルが気に入らなくていままで手を出さなかった。(内容にもあってないと思うのは私だけではないみたい。)

読みながら、久しぶりにさわやかな気分を味わいました。
紹介したい箇所がたくさんあるけれど、本を読んでほしいからひとつだけに。

生の牡蠣は「日本のよく知っている店ならともかく、もしあたったりしたら、お店にも周囲にも迷惑を掛けることになるし・・・」食べたいけど、食べないという話。
<食あたりなどは自分の失敗>・・・その失敗で「店に迷惑を掛けてはいけない」と意識する、影響を他の側からいちばんに考える彼の姿勢が好き。
こんな人柄が、勝負でだいじな「相手を知る」ことの<深さ>につながっているのではないかと思う。

もっとストレートに響いてくる記述に、付箋をつけたページがたくさん。
最近は手放す本が多いけれど、この本はずっと手元に置くつもり。


ケド・・・試合後のインタビューで「~だったから、ヨカッタと思います」のコメントはどうにかなんないかな。
彼にかぎらずスポーツ選手がよく使うけど、「ヨカッタ」なんて客観的評価を自分で言ってどうする?
「満足している」とか「うれしい」とか、自分の判断や気持ちを表現することばを増やしてほしいもの。