ODORAMOX!

BABA庵から  釣り糸なんぞが ごちゃごちゃ こんがらかった状態を ここでは「オドラモクス」と言う。

地産地消の先は?

2012-11-29 09:08:15 | 世の中
地産地消ということばが流行りだしてから10年以上、
なんとなく色あせてきている気がする。
ビジネスにならないから。

宇久島(佐世保市宇久地区)で聞いた声:
「大きな震災のとき、離島は見放される。
 地元の力を作らなきゃならない。
 発電機とガソリンを」
つまり自給自足の力をつけるということ。
島にとって地産地消とは、どうやってビジネスにするかということでなく、
自給力を強めていく方向がだいじだと思う。

*****

島産の野菜や魚を手に入れるには、お付き合いを深めなければなりませn。
島の農漁業の担い手であるお年寄りは「余ったものを売る」ことに抵抗があるから、
どんなに安くても売りに出すことをしないのです。
しかし「余ったものは分けるもの」という意識は、だいじにしていきたいと思います。

きわめる

2012-11-27 12:05:09 | 世の中
『東アジアのアイデンティティ』で日本人の特長に「きわめる」ことがあった。
英語にも中国語にも一語で相当するものが見つからない。
日本人がものづくりに勝れているというのは、この「きわめる」くせかもしれない。
一芸をきわめる、とか、奥義をきわめるなど、とことん追求してなお満足しないくせ。

「一番でないとだめなのですか」と仕分け論議の際の発言があったが、
それは「競う」発想だ。
日本一とか、世界一というのが問題ではない。

いつのまにか数字データにとらわれて「きわめる」姿勢を失っているのではないか。

日本らしさ

2012-11-27 00:30:17 | 雑感
『東アジアのアイデンティティ』で、漢字を自在に変化させているのは日本の特長だという。
いろいろな読み方を付けたばかりか、ひらかな・カタカナの創出までやってしまった。
そういえば、三種類の文字があるなんて日本だけかもしれない。
あらためて、ひらかなを美しく思い、そのデザイン力に感じ入った。

日本の文化は「つやけし」とも。そう読んでから見たTVで、
歌舞伎の舞台や衣装は、ド派手でも、どこか日本らしい<つやけし>があるように思えた。

東アジアの日本

2012-11-24 13:13:58 | 引用
『東アジアのアイデンティティ 日中韓はここが違う』 を読了。
2004年出版の『漢字文化の回路――東アジアとは何か』の普及版なので再読だが、
ほんとに前に読んだのかと思うほど新鮮。たぶん自分が変わったのだろう。

著者の李相哲は「私は中国に生まれ、中国で大学まで進学したが、中国人ではない。両親は二人とも朝鮮半島東南部の慶尚北道出身で一九三〇年代に中国にわたっているから、民族のルーツを辿れば韓民族である。しかし、韓国人ではない。韓国に住んだこともなければ、そこに戸籍があるわけでもない。日本国籍をもっているが、日本人でもない」「心のなかでは秘かに自分は三〇〇%の人間だと思っている。三つの国がすべてプラスになって付け加わっているからだ」とあとがきに述べている。

参考文献は日本語文献が約120冊、中国語文献が約75冊、韓国語文献が約35冊。

日本の古典に魅かれる意味をあらためて自覚した。

こんな学者の講義を受けられる龍谷大学の学生は幸せだ。