ODORAMOX!

BABA庵から  釣り糸なんぞが ごちゃごちゃ こんがらかった状態を ここでは「オドラモクス」と言う。

滅びゆくものは

2010-11-23 15:08:13 | できごと
先月の上海行きは羽田の旧ターミナルから出発し、帰国は新しい国際線ターミナルになるので、いくつか写真に撮っておきました。



日本が中国と国交回復したあと、国際空港成田にはいれなかった台湾との航空機がひっそりと発着した「小屋」といってもいいような暗い建物のターミナルでした。


「滅んでゆくものは美しい」とは、新内の岡本文弥 の本で読んだ言葉です。
今月の出発待ち時間には、きらびやかな新ターミナルを見て回りましたが、なんとなく旧ターミナルが懐かしくなっての写真です。



「パラパラ」 と 「ぺらぺら」

2010-11-06 16:54:35 | 言語の表現
赤川次郎の杉原彩香シリーズ、今年は『コバルトブルーのパンフレット』。
そのパンフレットを「高須はペラペラとめくって・・・」という表現がある。

「ペラペラ」に違和感を感じて、それから辞書をあたる。
A 『広辞苑』 ④本のページなどを繰る音。また、そのさま。「書類を-めくる」
B 『大辞泉』 ③続けざまに紙をめくるさま。「-(と)ページをくる」

出版社に尋ねたら、担当者からはAが送られてきた。
(「ぺらぺら」が音を表すのかなぁ?それは今後の宿題)

Aの「また、そのさま」とはどんな「さま」なのか、
説明がないからわからないけれど、
Bのように「続けざまに」ということだと、
「パンフレット」は、薄い紙でできている印象になる。

前のほうに「しっかりと重みはある」「厚み」などと述べられているところから、
硬さのある紙を用いたパンフレットを思い描いていたから、
違和感を感じたのだ。

そんなパンフレットだったら、めくるさまは「パラパラ」になるのではないか。

赤川次郎は原稿を手書きすると、聞いている。
擬音語・擬態語とも表記はカタカナ(すべてかどうか確かめていない)。

そうすると、ひょっとして手書きの「パラパラ」を、
入力のときに「ペラペラ」とまちがったのではないか、
という疑問が消えない。

辞書には「ぱらぱら」にも同じ語義があるが、
「ぺらぺら」は
「軽薄な調子でしゃべり続けるさま」「流暢にしゃべるさま」「薄くて貧弱なさま」、
「ぱらぱら」は
「粒や紙片がまばらに打ちあたる音」「まばらなさま」
だから、紙をめくる表現で「ぺらぺら」と「ぱらぱら」では態様がちがう。

はたして「コバルトブルーのパンフレット」の用紙は、薄いか厚いか、
「原稿はどちらですか?」と聞いたが、まだ出版社から返事は来ない。