紫陽花記

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別館★写真と俳句「めいちゃところ」

★37 牛久沼

2024-01-13 09:37:08 | 「と・ある日のこと」2024年度


 
久しぶりに牛久沼へ行った。晴れて風も無い暖かい午前中。沼畔の公園の草原に50羽ほど群がっていたユリカモメが、一斉に飛び立ち、ぐるりと弧を描き駐車場に降り立った。何に反応したのかと見渡すと、大きなマイクを肩に担いだ男性と、カメラ機材を持った男性ら4、5名がユリカモメの群を割るように歩いて行った。

 何のための撮影なのだろうか? テレビ番組用か、それとも某市の広報用の撮影なのだろうか? いずれにしても、撮影は終わっていて帰るところだったらしい。

 久しぶりの水辺の風景は内陸に住む私にとっては好きな風景。ゆっくり草原を横切り沼畔のウッドデッキに近寄る。小さな水の流れの、夏には睡蓮と蓮の花が見られる場所は、雑草に覆われていた。令和五年の夏はあまりにも暑さが厳しく体調を崩しかけ、蓮の花を見に来る元気がなかった。そんなことを考えながら餌場の方へ。

大型の白鳥が東屋の方へ向かっていく。そこには、高齢者の男性が6,7人集っていた。少し離れたところにいた白鳥も近寄って行く。そして、餌場近くにいた白鳥もゆっくりと近づいていく。まるで男性たちの輪に入っていくようだ。男性たちは慣れているらしく、誰も当然のように迎え入れている。その光景を、先ほどの撮影隊が振り返り笑顔を向けた。

 餌場には、オオバンやカモ類、白鳥やユリカモメなど冬鳥の群。食事の時間は過ぎているらしく、それぞれの過ごし方を見せている。

 一回りして駐車場に戻ると、自転車の高齢の男性がユリカモメの群に向かっていった。一斉に50羽ほどのユリカモメが飛び立ち弧を描く。自転車を避けて、駐車場に戻って来たユリカモメ。自転車の老人はユリカモメに遊ばれているらしい。




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