鳥海山近郷夜話

最近、ちっとも登らなくなった鳥海山。そこでの出来事、出会った人々について書き残しておこうと思います。

黄ばんだ写真

2023年12月24日 | 鳥海山

 保管状態が悪かった古いネガフィルム。スキャンしてみたらこんな結果に。

 でも大丈夫、魔法の杖を一振り。

 これで見るに堪えますね。(Photoshop 新規調整レイヤー、レンズフィルターを使用)
 実はこの写真、遭難のわずか小一時間前。この後右端の男性は外輪尾根で這松に足を取られ転倒、開放骨折。這松を副木にして細引きで仮固定、それからの半日の長かったこと。夜更けの暗闇の八丁坂鞍部、疲労で横たわると体が勝手に温まってきて眠気に襲われます。寒いと眠くなるというのをこの時初めて体感しました。

 この女性はたまたま山頂で一緒に。遭難の翌日鉾建てに下山したら心配して待っていてくれました。その後十年ほど音信やり取り続いたでしょうか。今ではそのころの人々はほとんど音信不通になってしまいました。

 遭難前日、九月の晴れた日。鍋を背負った男の人がいたのが強く記憶に残っています。
遭難救助隊の人から「もう山には登りたくないだろ」と言われましたが懲りることなく登り続けました。恐ろしい目にあったのはこの後も何度か、それでも登っていました。

 遭難時荷物を御浜小屋に置いて下山したので半月後回収に。この日も快晴。雪をまとった弥三郎岩。


コメントを投稿