「本日も読書」

読書と映画の感想。ジャンル無関係、コミック多いけどたまに活字も。

ハンティング・パーティ

2008年05月16日 | 映画
109シネマズで見てきました。
またも「人のいないところで」とお願いしまして、前のほうが空いているとのこと。やはりスタッフの方、慣れていらっしゃる。そういう言い方はポピュラーってことか。

んで、この映画、サラエボとかあのあたりの、つい最近まで殺し合いして、NATOの空爆があって、なんか停戦して、さいきん独立とかあって、なんだかセルビアのほうではEUと仲良くする派がかろうじて選挙で勝った、とかそのへんの地域の話ですよ。

めちゃめちゃわかりにくいこと言っていますが、もうあの地域は冷戦崩壊とユーゴ崩壊でわかりにくくなりまくっているでしょ。今更平和ボケした日本の一市民がわかるように説明しようったって無理ってもんよ。
そもそもヨーロッパの火薬庫じゃないですか。第一次世界大戦を起こしたんですから。そりゃあ殺し合いもしますわ。

まあ戦争広告代理店とか虐殺器官とかマイケル・イグナティエフの軽い帝国あたりでうだうだ書いているので、いまさらこの映画でなにを書くのか、って話なんですが、ちょっと本作は切り口を変えてきて、面白かった。

いわゆる戦犯が捕まってないよね、だったら俺らで捕まえようぜ、というジャーナリストらの話。

まあ、結局セルビア人悪ってのは戦犯連中どーのこーのよりも、セルビア人の暗さがPR向きではないんですよ。ドイツ人の真面目さに暗さを足したような。
考えてみりゃムスリムなんだよな、もう一方は。イスラム教徒。ねえ?アフガンやイラクのイスラム教徒を殺しまくっているアメリカがここでは、イスラムの味方。

もちろん作中でも触れられるとおり女性が(本当は男だったそうだが)ムスリムもセルビア人を殺しまくってる、と言っていた。戦争広告代理店なんかでは結局PRがうまいほうが勝ちました、って話なんだけど、ありゃセルビア人の暗さで自滅したんでしょう、なんて思っちゃった今回。

考えるだけわからない戦争だったよな。まあ、いずれまた起きるんでしょうけど。今度は国対国の戦争だから、虐殺うんぬんより都市消滅とかになるかな。まさに虐殺器官そのものだな。

まあ、この映画観て、だったら国連変えてやるぜ!セルビアを変えてやるぜ!なんて人出てこないでしょ?あの地域に永遠の平和をもたらしてみせる!とか。

いや、いい映画ですし、問題提起もしていると思うけど、誰もなにもしないでしょ? 最近こんなことばかり書いてますけど、結局いずれまたエライことになるとわかっていて誰もなにもしないのでは、しょせんその程度の映画ってことですよ。

繰り返すがいい映画ですよ。面白いし。
だけど、じゃあ人を動かす力があるか?つったら無いの。少なくともおれは動いてない。ブログに感想書くくらいのもん。日本語の意味不明な感想文が世界平和の役に立つか?0.000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000001%も役に立つわけがない。

別にこの映画に限らず、最近いい映画を観てはいるんだけど、人を駆り立てるなにかをもたらす映画はない。

というわけで、あ、今回1000円で見れたけど、1800円でも十分価値はあります。

せいぜいこの資金がリチャード・ギアのチベット人救済の運動にでもつながれば、と思うけど、じゃあ日本人がチベット人を助けるために中国の内陸部へ密入国するかっつーと誰もしないわけで、しょせんその程度のことなわけですよ。

ねえ?平和ボケ大好きなのよ、他人事なのよ、結局俺ら日本人は。
あー書いてて虚しい。

そんなわけで一生、日本人はサラエボのこともチベットのことも理解できないと思います。
ま、別に理解できなくても世界平和は達成できるし、平和の仲介もできると思うけどね。金儲けのために地雷撤去ロボを作るのだとしても、そのロボットの性能がよければ結局世界平和の役には立つわけで。

金儲けで結果的に世界平和が達成されることと、世界平和のことを真剣に考えて結局いつまでたっても世界平和が達成されないことと、どちらを選ぶべきか、となったら前者を選ぶべき、と考えるけどね、俺は。

この話は世界平和が達成される前提で書いているがw
まあ、無理だろうね。そのうち人類が減ってきて、まあ見渡せるくらいの人数になったら可能だろうが。それって人類終わりじゃんwwwww

あー、またうだうだ書いちゃった。

ハンティング・パーティ (扶桑社ミステリー (シ24-1))
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