私は英国王に給仕した/ブリキの太鼓

2011-07-18 17:00:57 | Weblog

            

 先週眼鏡を新調して(遠近両用)手元の細かい字が見やすくなりました。 ipodの曲名が見えるのが嬉しいです!以前のは、遠近両用が初めてだったこともあって、作ってまもなく手元が見えにくくなってしまっていたのでしたが、これでデジカメを構えても画面が見えるので楽になりました。ホッ、。
 その眼鏡で最初に読んだのがチェコの作家フラベルの「私は英国王に給仕した」なのですが、これ18日間で一気に書き上げた、そうですね。
 「チェコの若者が、ホテルの給仕として転々としながら、ドイツ人女性と結婚。ナチスにより同輩が処刑されていくのを横目に、妻がユダヤ人から奪った高額な切手で大金を手にし、、、。おかしく、悲しい物語」

 チェコ独特?の空気、というか気配を感じながら、淡々と読み進んでいたのですが、最終章は次第に集中し、入り込んで読みました。主人公の精神障害を持った息子が、他の子はぬいぐるみなどで遊んでいるのに、関心を示せず、金槌と釘を手にした途端、床に釘を打ちつけ続ける、、という章を読んでる内に映画「ブリキの太鼓」を思い出していました。

                     1979年
      原作 ギュンター・グラス

 「街が急激にナチズムに染まり、ゆがんでいく人々の心。狂気が日常になっていくプロセスを永遠の3歳児オスカル(本人が自ら成長しないと決心し,3歳の時、階段から落ち成長が止まった)が目の当たりにする。激動のポーランドを舞台にオスカルがブリキの太鼓の連打に載せて語る」 映画紹介より抜粋

 見たのはかなり前なのですが、屈折した少年の心と、彼の目を通して見る街の光景、全編異様な空気の映画(秀作)、という印象でした。