アルジャーノン/誰かが足りない/チャーリー

2013-05-26 10:54:50 | Weblog

              
              2011                   2000

 「誰かが足りない」の一遍に認知症の母が語る章があった。
 「なにかニュースは?」と家族に聞かれる度に戸惑いと苛立ちを感じながら、同時に「様々な事を忘れている」という自覚もある。
 「ときおり訪れる正気のたびごとに、私は夫の死を新しく知るのだ。それをいつか安らかに受け入れられるときが来るのだろうか」

 こういう状況に自分がなったら、、。この女性の心中を思いながら、アルジャーノンを思い出していました。

 「32歳で幼児の知能しかないチャーリーに、大学の教授が頭を良くする  シロネズミのアルジャーノンと共に連日検査を受ける。手術によりチャーリーの知能は天才に変貌したが、、やがて退行していく。
いつかは来る「元の状態」への恐怖。
 
 「なにをすれば良いのか、おぼえていないという事実が。いままでは頭の中の黒板に書かれていたものが全部はっきり見えていたのに」

「教授、ぼくたちは、たまたま同じレベルに属しちゃいない。ぼくはあんたのいる階を通りすぎて昇っていったけれど、こんどはあんたの所を通りこして下へ降りていく」


「ほんの数ヶ月前に読んで楽しんだ本を取り上げてみて、内容が思い出せないというのは妙な気分だ」


「ぼくの論文を再読。自分がそれを書いたのだということはわわかっているのだけれど、誰か他の人間が書いたのだ、という感じがしてならない。大部分、理解すらできない


 ここまで書いていたら「good time charlie's got the blues」が頭に流れていました。チャーリーからの連想ですが、、、、。久しぶりに歌詞を確認。

「もうガキじゃないのだから。ぶらぶらしているとワイフを失うし、人生も棒に振ることになるよ。勝つ奴もいれば、負ける奴もいる。グッド・タイム・チャーリーにはブルースだ(ブルーになる)」


             You know my heart keeps tellin' me
             You're not a kid at thirty-three
             You play around you'll lose youe wife
             You play too long you'll lose your life

             Some gotta a win! Some gotta lose!
             Good time Charlie's got the blues !
             Good time Charlie's got the blues !

 * Good time Charlie  遊び人、道楽者、放蕩者。(陽気な人、という意味もある) 


ラジオのこちら側で/ディラン未発表詞

2013-05-19 07:47:37 | Weblog

     2013年

「1974年、一人のロンドン出身の青年が日本に降り立った。以来、異国の文化の壁にぶつかりつつ、世紀をまたいで音楽シーンとメディアの激変の波に揉まれながら、良い音楽を電波に乗せるべく今も奮闘中」本カバー より。

 70年代、80年代、90年代、2000年代と各年代の10曲ずつがリストで挙げられています(プラス2010~2012の10曲)がこの選曲が渋いです(私にとっては)。知らなかった名前、曲も多いです。
 トム・ペティがが未だに日本では売れていないとは思ってもいませんでした。ディランのバックバンドでの彼を武道館で見たのは、、検索してみると1986年3月5,6日のどちらか。2階席でしたね。
 ディランがまだしっかりと声を出して歌っている頃で、「Like a rolling Stone!」の部分を会場中が一緒に歌っていたのを覚えています!
 
 だらだらと?お喋りの多い日本のFMラジオの中では、バラカン氏のDJは私には最も好感の持てる番組です。この本を読むと音楽やラジオに対する彼の姿勢が番組に反映されていることがよく分かりますね。
そうだ、「60ミニッツ」というTBSの番組もありましたね。1988年スタートですか。これは深夜だったので録画してよく見ていましたよ(まだソニーのベータだったかな?)。

        

                    Go away you Bomb 

 「ディランの未発表詞、反原発ソングがクリスティのオークションに」、と新聞に。
この詞は1963年、イジー・ヤング(グリニッチ・ヴィレッジ、フォークロア・センターのオーナー)のために書いたものだそうで、現在85歳のヤングは1070年初めにストックホルムに移ったが、数年前、引き出しの中に忘れていたこの詞を見つけた、ということです。
 $39,000~$54,000になるだろう、というのですが、1ドル100円で計算すると、290万~540万円となりますねえ。



虹の彼方には青い空があるけれど/Against the Wind

2013-05-12 13:09:03 | Weblog

           2010年  

 「国を強化するな」より抜粋

 この20年の間に日本人は次々に拠り所を失ってきた。
家族が壊れ、会社が崩れ、経済が低迷し、世間がとても冷たくなった。
だから最後の拠り所とばかり国家論が流行る。それもみな、国を強化しようという論議だ。

 その種の論者によれば、これから、自衛隊は軍隊になって世界で活躍し、皇室は永遠に栄え、国民はこぞって国に奉仕し、経済は躍進する。教育はこのような国家を支える人材を作り出す。
人のための国ではなく、国のための人。
                         ー中略ー
 ヨーロッパ史で言えば、これは半世紀前に完全に放棄された道だ。なぜならば国家の強化は危険だということを痛い経験で学んだから。
日本だって、昭和十年代にやってみて失敗したではないか。
 だから国のほうは今くらいにしておいて、失った家族や会社の回復を図ったほうがよい。
気持ちのいい世間を取り戻したほうがいい。
努力を投入すべき対象は国家ではなくそちらのほうだと思う。       2006年 広告批評 一月号 


 「ぼくの憲法論」 より抜粋


「今の日本は行き詰まり感に包まれている。  ー中略ー 
しかしそれは憲法のせいではない。憲法を変えたからといって日本が立派な国になるとは思えない」

「立派な国というのは、まず国民が安心して暮らせるところであり、不平等感のない社会であり、よその国から敬愛される国のことだ。
今の日本がこの条件を満たしているとは思えない。
この憲法があるから満たせないのではなく、
この憲法にもかかわらず満たせないのだ」

 「憲法を変えることを考える前に政治を変えよう」                  2005年 東京新聞 5月1日

虹の彼方には青い空があるけれど、ぼくたちの周囲には強風が吹き荒れている。その風に翻弄されながら、自分の考え、という杭に何とかしがみついて書いたのがこれらのコラムである。  著者まえがき より

                                        Against the wind
                                        I'm still runnnin' agaist the wind
                                        I'm older now but still running
                                        Against the wind
                                        Well I'm older now but still running
                                        Against the wind


 


Pain in my heart/alkaseltzar

2013-05-05 07:59:02 | Weblog

 1年ほど前から「抜いたほうが良い」と言われていた歯をとうとう抜歯。麻酔注射の後いよいよ、と思ったらあっけなく終了(1分もかからなかった?)。やれやれでしたが、翌日のダルさは以前抜いた時と変わらず、軽く痛みがあるなあと歩きながら思っていたら、「tooth ache,head ache」という単語が頭に浮かんできました。
                            
  初めてアメリカへ行った時、頭が痛くなったので映画か何かで見て知っていた「アルカセルツァー」を買ってみたのです。
   コップに錠剤を入れたらソーダのような泡になり、旨くないな、と思いながら飲んだのですが、こんなことも「アメリカだなあ」なんて当時は思ったものでした。
acheという単語をはっきり認識したのはこの時からですね、多分。ついでに、「pain」「hurt」は歌で覚えたのかな? 「pain in my heart」、「Love hurts」など上げればキリがなさそう。
 
 そう言えば、アメリカ行きの機内で「care for ~」を覚えたのでしたね。
スチュワーデス(当時の呼称)が「care for tea or coffee」と各席の人に聞いて回っているときに聞いたのが最初でした。これは学校で習った記憶はなかったなあ(自分が知らなかかっただけかな?)。

                    

                                        Pain in my heart, just won't let me sleep
                                        Where can my baby be
                                        Lord where can she be

                                        Pain in my heart,a little pain in my heart
                                        Stop this little pain in my heart
                                        Someone stop this pain