1995
図書館で、タイトルが気になって手にとってみると、なんとナブロチロワがリズ・ニクルズと共著で書いたミステリー仕立ての小説でした。
あまり期待しないで読んだのですが、結構楽しめましたよ。まあサラッと読めるストーリーですが、やはり、プロテニス界のさまざまな事、プレイヤーの生活など興味深く読みました。
テニスに関わる描写を抜粋してみると、、、
「多くのトッププレーヤーがラケットを1度使っただけでストリングスの張替えを希望する。
何人かの、例えばレンドルのような特別な選手は、プレイの感触が常に一定になるように、ボールが変わるたびにラケットを替えている」
「トッププレイヤーたちは、プラスマイナス0.14グラムから0.08グラムの差異を感じ取れる。
大量生産のラケットの重さは平均で5グラムの差がある」
「おおかたのエキジビジョンは、あらかじめ決められた手順どうりに進められる。勝っても負けても受け取る金額は同じ - トッププレイヤーなら通常5万ドルから7万5千ドル、特別な場合だと25万ドル以上になることもある。試合は2セットか3セット。終わったら小切手を受け取る」
「自分がランキング上位の選手だったときには、、、ウインブルドンの会場近くに誰かが借りておいてくれたSW19番地の煉瓦の家に連れて行かれた。
ポルシェは毎年トーナメントの期間中、車を貸す習慣になっていた」
「センターコートのそう遠くないところに、400体を収容できる仮の遺体安置所として、特別なスペースが確保されている。ゲートの内側では、紺色の制服を着た8名からなる一団が、5,6匹のラブラドールとイングリッシュ・スプリンガー・スパニエルを率いて、、、。爆弾や爆発物を探し出す探知犬だ」
「多くの選手は、コートまで気軽に行き来できる貸家に滞在するほうを好む。
イワン・レンドルなどは、チャンピオン・シップの2週間、妻と子供たち、ナニー、マネジャー、コーチ、栄養士、専属のラケット・ストリンガーを引き連れて引っ越してくる。
貸家はウインブルドンにとって、副収入のほぼ全体を占める大きな要素となっている。
ラインズマン、アンパイア、ジュニア・プレイヤーのようなつましい客は、地元の民家の来客用の部屋に1泊25ポンド前後で泊めてもらう」