「すべて真夜中の恋人たち」(川上未映子)を読んでいたら「ショパンの子守唄」の話がでてきました。どういう旋律だったかな?思い出せず、YouTubeで確認。ああ、これです、、。
ショパン変二長調Op.57 1844年の作品
「そのメロディーはほんとうに光の感触がみちていて、何かをやさしく指すように、何かをそっと導くように、ひとつひとつの音が目を開かせる。やってくる淡い闇のなかを瞬くのがみえるようだった。
わたしは目を閉じ、椅子にすわったまま、そのきらめきとしかいいようのない音の世界に身を委ねた」
(すべて真夜中の恋人たち)より
主人公のフリーの女性校閲者が語る言葉が印象に残りました。
「ひとりきりなんだとわたしは思った。
もうずいぶん長い間、わたしはいつもひとりきりだったのだから、これ以上はひとりきりになんてなれないことを知っていたつもりだったのに、わたしはそこで、ほんとうにひとりきりだった。
こんなにもたくさんのひとがいて、こんなにもたくさんの場所があって、こんなにも無数の音や色がひしめきあっているのに、わたしが手を伸ばせるものは、ここにはただのひとつもなかった」
(すべて真夜中の恋人たち)より
フリーランスの女性の孤独を想い、冷たい風を受けながらipodをオンにするとサラ・マクラクランの「I love you」がながれてきました。寒さなどで気持ちが上がらない感じのときだったので少々気持ちを和ませてくれましたね。しばし(4分ほど?)彼女の声に浸ってみたのです。
1997
And I forgot to tell you I love you
And the night’s too long
And cold here without you
I greive my condition
For I cannot find the words to say
I need you so bad