ショパンの子守唄/I Love You

2011-12-29 17:14:35 | Weblog

 「すべて真夜中の恋人たち」(川上未映子)を読んでいたら「ショパンの子守唄」の話がでてきました。どういう旋律だったかな?思い出せず、YouTubeで確認。ああ、これです、、。      

            
            ショパン変二長調Op.57  1844年の作品

 「そのメロディーはほんとうに光の感触がみちていて、何かをやさしく指すように、何かをそっと導くように、ひとつひとつの音が目を開かせる。やってくる淡い闇のなかを瞬くのがみえるようだった。
 わたしは目を閉じ、椅子にすわったまま、そのきらめきとしかいいようのない音の世界に身を委ねた」 
                                    (すべて真夜中の恋人たち)より

 主人公のフリーの女性校閲者が語る言葉が印象に残りました。

「ひとりきりなんだとわたしは思った。
 もうずいぶん長い間、わたしはいつもひとりきりだったのだから、これ以上はひとりきりになんてなれないことを知っていたつもりだったのに、わたしはそこで、ほんとうにひとりきりだった。
 こんなにもたくさんのひとがいて、こんなにもたくさんの場所があって、こんなにも無数の音や色がひしめきあっているのに
わたしが手を伸ばせるものは、ここにはただのひとつもなかった」  
                                      (すべて真夜中の恋人たち)より

 フリーランスの女性の孤独を想い、冷たい風を受けながらipodをオンにするとサラ・マクラクランの「I love you」がながれてきました。寒さなどで気持ちが上がらない感じのときだったので少々気持ちを和ませてくれましたね。しばし(4分ほど?)彼女の声に浸ってみたのです。

                       1997

              And I forgot to tell you I love you
              And the night’s too long
              And cold here without you
              I greive my condition
              For I cannot find the words to say
              I need you so bad


虹の岬の喫茶店/Amazing grace

2011-12-25 11:10:15 | Weblog

      2011-6

    「この店に通いたい。コーヒーを飲みたい。
      僕はどうやら物語の魔法をかけられたらしい」 重松 清

 この言葉に引かれて読んでみました。初めは、あれ?少し、、と思っていたのですが、2章からは安心してこの喫茶店を味わいながら読み進みました。「美味しくなれ」と言いながら淹れるコーヒーを私も飲みに行きたいです。
 第4章の話は年齢の近さもあってか、少々身につまされて読みました。
 喫茶店といえば数十年前ですが、夏の和歌山のとある海近くのジャズを流す喫茶店を思い出しました。特に変わった所はないのですが、マッチが印象的だったのです。市販の無地のマッチ箱(今はもうナイかな?)に油絵具でさっと色を載せていました。3色くらいだったでしょうか?ちょっと抽象画の趣きで、まあ言ってみれば一点ものですよねえ。なかなかおしゃれな感じで好きでしたね。
 そうそう、渋谷の「マックスロード」もよく行きましたね。たいてい円テーブルで、サイフォンで淹れるコーヒーを飲んでいたのですが、。そうだ、数回前に書いた「雑誌SUB」のスタッフの一人とこの店で話したことがありました!ジョ、ン・レノンの話をしていたら、ジョンの写真を頂いたのですよ。今でもその写真がどこかにあるはず、、、、。

 さてと、本の第一章に出てくる、ケルティック・ウーマンの「アメイジング・グレイス」を聴いてみますか、、。 

                        2010

             「アメイジング グレイス 何と美しい響きだろう
             私のように道を踏み外したものでも救われた。
             以前は盲目だったが、今は見えるのです」

            Amazing grace how sweet the sound
            That saved a wretch like me
            I once was lost but now am found
            Was blind but now I see


Nowhere Man/Isolation

2011-12-21 18:03:15 | Weblog

                  1965    

 ipodのシャッフルでこの2曲が続けて流れてきました。「Nowhere Man」はこのところよくかかるのですが、「Isolation」は何年ぶりだろう、5年、いやそれ以上かも、、。
 それはともかくこの2曲、こうして続けて聴いていたら、テーマは一つなんだなあ、と今頃になって初めて気がつきました。
 ジョンの心にある孤独感、誰にもわかってもらえない無力感などを「Nowhere man」では「彼は、、」と歌い、「Isolation」では「自分のこと」として歌っているように感じました。

「パラノイアを抜け出そうと何かを書こうとしたが何も浮かんでこなかった。
それで書かないでおこうと、ただ横になっていたらこれが浮かんできたんだ、全体が一遍にね」                ジョン・レノン インタビュー 1971 Rolling Stone 
            

He’s a real nowwhere man          彼はほんとのノーウェアー・マン
Sitting in his nowhere land
 
            誰もいない国に住み
Making all his nowhere plans foe nobody 誰の役にも立たないことを考えている

Doesn’t have a point of view          生きている意味が分からなく
Knows not where he’s going to          どこへ行くかも知らない
Isn’t he a bit like you and me           まるで君と僕みたいだ


                       1970

Islationはビートルズ解散後、精神療法を受けている時に出来た曲、といわれていますね。
リンゴ・スターがドラム、クラウス・ヴーアマンがベース・ギター(リヴォルヴァーのカヴァーを描いた人)。   

People say we got it made      僕たちが成功したと皆は言う
Don’t they know we’re so afraid  みんなは僕たちがこんなに怖がっているのを
                                  知らないのだろうか
Isolation                      孤独
We’re afrid to be alone          僕たちは一人になるのが怖い 
Everybody got to have a home     誰もが帰るホームを持っている
Isolation                       孤独

I don’t expect you to understand   分かってくれるとは思わない
After you caused so much pain    とても心が痛んで苦しめられた
But then again you’re not to blame でも誰も責められないよ  
You’re just a human,            みんなただの人間
a victim of the insane            狂気の犠牲者なんだ


Ciffon Cake/B.Preston/Guinness Beer

2011-12-18 17:09:05 | Weblog

                                    

 先週、Tと久しぶりにアウトレットへ(多分5年ぶりくらいか、、)。まあ一緒に歩くのも今年初めて?というくらいでしたが。少々買い物をし、Tはおばあちゃんへのお土産にゴディヴァのチョコレート・プリツェルを。
 帰宅すると私のおばのSちゃんが。「まいせんのカツサンド」を買ってきてくれたのでした。この日は3時間ほど談笑。

                 

 その数日後は、RがG・Fを伴って訪問。「FLAVOR」のシフォンを頂きました。皆で寿司を食べ、デザートにそのシフォンを。シンプルで美味しいです。中にあった紙に「Amish Country」とありました。「アーミッシュの心を伝えるホームメイド・ケーキ」ということですね。

 G.ハリソンの話から「B.プレストンで気に入った曲がある」とiphoneに入れたビデオを見せてくれたのですが、、若い!歌うB.プレストンのバックでレイ・チャールズがピアノを弾いていますよ(彼はR.チャールズのバックバンドにもいたのでしたね)。
 昨日YouTubeでプレストンを検索したら、「Get back」のメイキングがありました。これは初めてですねえ。「Love me do」もありましたよ。おっと、ジョージがソロで「Get back」を歌ってますね。ビートルズ関係は探し出すとキリがないです!

                    

そして一昨日はひょんな事から連絡がとれたFさんと再会。指定された「ビール・ハウス」に行きギネスビールで乾杯。約2年半ぶりでしょうか。このビールも旨い!「フィッシュ&チップス」などをつまみながら、懐かしい話やら、Fさん得意分野の「ヒッグス粒子」の話など(ひょっとしてタイム・マシンの可能性は?とか)楽しい3時間ほどを過ごしたのでした。
 
 こんなに続けて色々な人と会うのは最近ではかなり珍しいのですが、12月に入ってから、ほぼ忘れていた人からメールがきたり、など何かが動き始めているように感じます。

* さきほどAFNでカントリー・タッチの「Happy Christmas」が流れていました。スローなテンポで歌っていましたが、誰だろう?

 


ピエタ/VIVALDI

2011-12-11 12:06:33 | Weblog

           2011

 「18世紀、水の都ヴェネツィア。”四季”の作曲家ヴィヴァルディーは孤児院たちを養育するピエタ慈善院で、合奏・合唱を指導していた。ある日、教え子のエミーリアのもとに恩師の訃報が届き、、、」 

 エミーリアとヴィヴァルディーが関わった女性たち。それぞれの場所で、それぞれの人生を生きる姿が、静かな音楽のように漂い描かれていきます。    
ヴィバルディーのヴァイオリン協奏曲、「調和の幻想」を聴きながら読むと一層良いかも、、。

 「わたしを生んだのは、そして育くんだのはピエタの音楽なの。
 ピエタはいつも音楽でいっぱい。わたしはそれがとても嬉しいの。
 うつくしい音楽に満たされた場所にいられたことが。
 
  いつもうつくしい音楽がたくさんある場所で、わたしはとても楽しかった。
 音楽には神の声がした。あたたかい神に抱かれて、わたしは幸せだった。
 音楽と言う母に抱かれて、わたしは生きてきた。
 慈しみ深い母は、わたしをいつも愛と喜びで包んでくれた」

   

                    
                          1678 ~ 1741
   
   Vivaldi: 1703年、ピエタでヴァイオリンの他ヴィオラなどを教え始める。

             「ああ、それにしても、<l’estro armonico>。
             どれもこれも、なんとうつくしい曲だろう。
             しばし、言葉を忘れ、わたしはしずかに聴きほれる。
             ピエタを音楽が包み込む。
             言葉は、いま、いらない」

                

 

 


Jorma Kaukonen/Karla Bonoff

2011-12-07 17:27:41 | Weblog

      1970     

ライブ・ハウス「ビルボード」のスケジュール冊子が駅にあったので1冊頂いて、さて予定を見ていたら、何とまあ懐かしい「ヨーマ・コウコネン」の名前が!!2月にやるのですねえ。
 ジェファーソン・エアプレーンは”White Bird”など数曲以外はさほど好みではなかったのですが、彼の1stアルバムは結構気に入ってレコードを買ったのです。曲名など全く覚えていないのですが、このアルバムは好きでしたね。
 久しぶりにYouTubeで検索したら、、ありますねえ。”Hegitation blues”。 そうそう、こんな感じが好きだったのです。今聞いても良いです!
 
 そしてカーラ・ボノフがJ.Dサウザーとやはり2月に共演ですか。
確かリンダ・ロンシュタッドの”Someone to lay down beside me”を聴いてカーラ・ボノフを知ったのでしたね。
  ”Trouble again” ”All my life” など何曲かitunesにも入れてありますが、彼女のライブは見たことがないのです。この二人の共演は魅力だなあ。
 
                  1976

                Is someone to lay down beside me
                And even though it’s not real
                Just someone lay down beside me
                You’re the story of my life


A Little Magazine/Get Back,SUB!

2011-12-04 13:46:53 | Weblog

      

 図書館で何気なく手にとって見たら、、、昔気に入っていた雑誌についての本でした!!
まさかこれがこういう形で本になるとは想像も出来ませんでした(全くマイナーの雑誌と思っていましたからね)。
 読んでみると、この雑誌を読んでいた頃のことを色々と思い出させてくれましたね。当時よく使ったコーヒー・ショップや、会っていた人たち、街の風景、その時の空気感も、、。

 帰宅して本棚をチェックしてみると計6冊を見つけましたよ。埃をはたいてしばしパラパラと。「サブ」の第4,6号がないですねえ。6号は買った記憶がないのですが、4号は、、アメリカに行っていたか、行くためのバイトで忙しかったのか、、。あの頃はいっとき住所が不定で、買ったけれど何処かで失くしたか、あるいは誰かが持って行ってそのままになったり、なんてこともあり得ますが。
 1の「ぶっく・れびゅう」は1970年、4月発行。私はその年の6月に買っていますね。

      
 
 1号ではジョン・レノンとマーシャル・マクルーハンとの対談が載っています。そうだ、この記事の中で、当時なぜか印象に残っていたのがジョンのこの言葉でした。

「型を見つけるとすぐそれを壊さないといけない」

「ビートルズの型は捨ててしまわなければならないのです。もし同じままでいたら記念碑か博物館になってしまう。それなのにビートルズは博物館になってしまった。だから捨てたり、デフォルメしたり変化させたりしないとだめなのです」 1970年2月7日 ローリング・ストーン誌から転載

       
                                            表紙 横尾忠則

            

 3号目からは「サブ」となって5号までは覚えていますが、その後のことは日本にいなかった時期なので知りませんでした。
それにしてもこの雑誌をよく取り上げてくれましたね。丹念な取材に感謝です。